2022 夏のニッタンその2
今現在、我が家では計10台の水槽がある。そのうち前回のブログで紹介した室内に8台、屋外に2台、そのなかで前回と今回紹介するニューフェイスは全部で6種なのだが、前回ではそのうちカネヒラだけの紹介にとどまっていた。
というわけで今回は主にそれらニューフェイスを紹介していくことにする。冒頭の写真は屋外に設置した900ミリ水槽で、ここにいるメンバーはほとんどが古株ばかりという中、2種だけ新参者でまだ馴染んでもいない。
どういうわけか我が家の水槽群のなかでこの900ミリ水槽だけは全員が長生きである。考えられる理由としては外部濾過を使っていることでしっかり水質が保たれていることと、適度に自然光が取り入れられていることなどがある。
水槽の中にはオヤニラミ1匹、マドジョウ6匹、シマドジョウ4匹、ヨシノボリ3匹あたりが古株軍団で、新たに入ったのはカマツカ2匹、ズナガニゴイ1匹になる。
カマツカは後程紹介するとして、まずはズナガニゴイという種について紹介しておこう。右の写真はまだ馴染んでいない新参者であるため、常に水槽の奥の端のほうでひっそりと過ごしているところを無理矢理撮影したもの。
かなり条件の悪い中で撮っているためややピンボケで全体像もわかりにくいがご容赦願いたい。名前からわかる通り、コイに似ている種類の魚でニゴイと呼ばれる魚のうち小型に入る部類の種だ。
ニゴイは大きくなるとコイに近いくらいの大きさ(60センチくらい)になるのに対し、この種はせいぜい20センチ程度であり、驚いたときに土に潜る習性があるのは次に紹介するカマツカと似た習性といえる。
このサイズのニゴイを釣りでゲットするのは難しいと思われ、ガサ入れでイトモロコを狙ったときに網に入ってきたものである。
前回からチラホラ名前が出てきていると思うが、ようやくこの魚を紹介できると思えば少し嬉しくなってくるのが左の写真。これはニッタンで水槽を組むときに欠かせない、私も大好きなカマツカという種だ。
欠かせない、というのはニッタンの世界では混泳できる大人しめの底層魚というのがあまり種類が多くないからで、私の水槽にいる底層魚たち(ヨシノボリ、チチブ、ドンコなど)は攻撃性が強くて本来混泳には向かない。
その点、このカマツカはどんな魚にも合い、底層のお掃除屋として1台に1匹の存在になってくる。特徴的なのは上述した砂に潜ることが多いという他、口が通常の魚と違って下向きについていることだろう。
詳しい説明は日淡のことを参照いただきたいが、底に落ちたエサを綺麗に掃除して食べることができる。かといって、我が家の水槽に完全に馴染んだ今では彼らは底に落ちてくるエサを待つことをせず、ひどいときは上層の方まで上がって水中キャッチを見せてくれさえする。
水中に潜って捕獲しようとすると意外に素早くてかなり捕獲難度は高いのだが、ガサ入れではかなりアッサリと捕獲できる。ただ、以前どこかで触れたかもしれないが、私の住む安芸高田ではこれまで棲息する域を特定できず、散々探し回ってようやく安定的にいる場所を見つけることができた。
お次はこれ。実はこの種がこの段階まで私の捕獲網に引っかからなかったのはずっと不思議に思っていたことで、どこにでもいるはずのウグイという魚である。
関東暮らしをしていた頃にはどこの川に行ってもこのウグイが獲れ、釣り人などからも外道として嫌われがちな存在であるが、ここまで獲れなかったのはかなり意外な思いがする。
東京からこっち(広島)に来て私がウグイを目にしたのは、以前この日淡ブログでも紹介した(そのときの記事はこちら)三次の伝統である鵜飼を見に行ったときだけで、いくつか川の中にも潜っているがそのときすら目にすることがなかった。
本来の生息域は淡水魚の中でもかなり広い方で、川の上流〜下流までどこでも生存することができる。だいたいの一般的なイメージとして、中流あたりの綺麗な川に潜ったときによく目にするのがこのウグイ、カワムツ、オイカワ、そしてアユなどだ。
それらの種の中では最も大型化するのがこのウグイであり、降海型で産卵のときに戻ってきたマルタウグイなどは40センチを超えるほどになる。そうなるともはやコイなどと同じように水槽飼いには向かない感じになるだろう。
お次の新顔はこれまたやや大型化する可能性のある魚である。この種はご存知日本の郷愁魚ともいえるやつで、童謡「ふるさと」にも出てくるフナという種。
こ〜ぶ〜な釣〜りし〜 か〜の〜か〜わ〜
実は私のニッタン人生でこれまでフナ類を飼育したことがないため精通はしていないが、これはギンブナというフナの中でも最もポピュラーな種で、最大では30センチほどになってしまう。
雑食でなんでもよく食べ、生命力もピカイチである。コイと同様少々の環境悪をものともしない強い種で、コイと似たような口で小動物や卵などまで食べる。コイともども、間違っても生息域外への放流は避けたい魚だ。
以上の新顔3種が屋外1200ミリ水槽で元気よく泳いでいる。カマツカに関しては1200に4匹、900に2匹、前回紹介した田んぼ横の用水路でとれた魚群水槽(長い)に1匹がそれぞれ落ちたエサを綺麗に処理してくれている。
実はこの他にも使っていない900水槽がもう1台あるのだが、奥行があるタイプで置き場所がなかなか決まらないため設置に至っていない。これまで紹介してこなかったが、この未使用水槽は田舎の付き合いの中でもらったもので、屋内の60センチ水槽3台はリサイクルショップやヤフオクで格安でゲットした。
こういう水槽やその他一式などはまともに購入してしまうとすぐに数十万円レベルになる贅沢な遊びだが、常日頃から目を光らせておけば遇々タダでもらえたり格安で入手できる可能性がある。
この家に住むまでの賃貸生活ではそういう無駄なものを置いておけるスペースがなく、選択の幅が広がらなかった。こういうことも含めて今の暮らしが最高に気に入っている次第である。
最後に、ついに生息域を探し当てた貴重な種を紹介して締めくくろう。これはアカザという小型のナマズに近い種で、見つけると飛びあがるほどに嬉しい魚だ。
中国地方随一の長さを誇る江の川の上流(車で15分くらい)でガサ入れにより捕獲したのだが、過去のブログで紹介した(そのときの記事はこちら)戸河内の水中調査のときに出会えたら嬉しい四天王の中に勝手に数えている。
比較的冷水性で、川の上流域に多く生息し通常の水温の水槽では飼育が難しかったりする。特に夏場の水温が上がるときをクーラーなしでしのげるかが課題になるが、捕獲できた場所の水温を考慮して我が家でもなんとかなりそうと思い持ち帰った。
ナマズの仲間というだけあって完全に夜行性であり、以前にも紹介したギギとほぼ同じような扱いだ(そのときの記事はこちら)。一つ違っているのは、ギギのほうが視覚が優れていることだろう。アカザの視力はほとんど退化しており、夜間エサを探すときも地面や壁を這うように泳ぎ回って4対の長いヒゲが感知したエサを食べるという習性をもつ。
そういう特徴をもつギギやアカザを他のニッタンと混泳させることは難しいため、一つ水槽にほぼ同じくらいの大きさの7匹(アカザ5匹、ギギ2匹)を入れている。両者とも日中は姿を晒すことを嫌うため、石や木をわざと下に隙間があるようにいくつも配置し、空気とエアレーション、水温を下げるファンなど出来るだけ居心地のいい環境作りを心掛けている。
日中この水槽を見てもなんにも楽しいことはないが、夜になるとそれぞれが出てきて終夜動き回るので暗くしてからの愉しみができた。
さて、今回はこんな感じで終わる。恐らくこの周辺にいる私が気軽に水槽で飼育できる種はかなり押さえることができたと思っているが、まだ飼育目標にしている魚が1種いる。
有言実行できるかどうかはわからないが、次のターゲットはカワアナゴという魚だ。読者には吉報を待たれたい。
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