吹きガラスに挑戦
しばらく更新が開いてしまった。記事ネタがたまってきているのでドシドシ報告していこうと思っている。
今回は、四国までブラリとドライブしてきたときの話。四国ともなるとこれまではそう簡単に足を延ばす気にはならなかったのだが、中国地方に関してはある程度行きつくした感もあり、ほとんど衝動的に目的もなしに出発した。
道中で適当に現地情報を集めながら発見したところに足を向けるゆるい旅の予定だったが、行ってみたい候補が5つほど見つかったため結局かなり急ぎ足の日帰り旅程となってしまう。
その中で、現地アポでそのまま体験できた吹きガラスについて紹介することにした。念願の一戸建て住まいも落着いてくると、次は身の回り品も自作品で埋めたくなってくるらしい。陶芸やガラス加工、鉄の溶接などいつかは手を出してみたいと思っている。
今回工房で挑戦するのは大きめのコップ制作で、冒頭の写真はまず最初に棒につけた材料に模様となる色の成分をつけているところだ。この工房では選べる色がかなり多く、まず最初にここで悩むことになったが赤みのある色に決定。
色をつけたら次の工程に入る。まず最初の注意点として、吹きガラスを作るときはこの棒を絶えずクルクルと回しておかなければならない。ドロドロに熱されたガラスが重力で垂れてしまうのを防ぐためである。
着色作業後、少しだけ棒の先端から吹いてガラスを膨らませたのだが、写真のように棒を置く台のようなものがあってクルクル回しやすいような感じになっている。最初のうちはこの台の上に置いて回しながら炉の中に入れて少しずつ吹いて膨らませていった。
吹き作業を何度か繰り返してから次は棒を椅子の手すりの上に置いての作業に切り替わる。その間もクルクル回すのを止められずなかなか難しいと感じた。左の写真は少し吹いて軽く膨らませた後、厚く重ねて濡らした新聞紙で急冷させているところ。
その後再度熱して息を吹いたら基本の形が出来上がる。なぜ一度急冷させるのかやっているときは必死で疑問すら湧かなかったが、後で調べてみるとコップを作るときはガラスに層を作る必要があるらしい。冷やして熱して膨らませれば2層構造のガラスコップになっているとのこと。
一つ一つの作業を噛みしめる間もなく作業は次から次へと否応なく進んでいく。その間も棒をクルクル回し続けているのだが、あまりにもやることが目まぐるしすぎて頭がついていかない。
写真で見てもらいたいが、ガラスのおしりの方がなにやらひび割れているように見えるだろうか?これは2層目を膨らませて次の工程に入る前に熱されたコップをバケツに入った水に浸けてわざとひび割れのような模様を作ったもの。
その後ガラスの底を木の板を押し当てて真っすぐに造形し、そこまでやってから切り離しにかかっているのがこの写真である。こういう説明が最初にあるとその場での理解がしやすかったのだろうが、そういったものもなくめくるめく作業が進む。
これも後から知ったのだが、まず最初にコップの飲み口側が棒にくっついている状態だったようで、この写真の工程で今度は底のほうに別の棒をくっつけてこれまで吹き棒がついていた方を切り落としている場面である。
色々と手早く作業が進んで頭が回らなかったのはだいたいここまでで、左の写真の作業あたりから少しずつ余裕ができてくる。これは熱したガラスの飲み口を拡げている工程で、これをどのくらい拡げるかで大きさが決まる。
吹きガラスをやる前の私のイメージでは、ガラスを吹くシーンが最もハイライトのような気がしていたのだが、やってわかったことは吹く作業はほんの少しだけであっという間に終わりほとんど印象に残っていない。
実はこの写真の工程こそがこのコップ作りのハイライトであろうと思う。グニャグニャの飴のようなガラスの感覚を鉄の器具を通して感じ、いかにもガラスを自分の思うように加工している気分になった。
そんな感じでようやくコップの造形は完成をみる。柄にもなく記念撮影をし、体験はここで終了だ。ここまでのレポートで察した方もいるかもしれないが、今回私が訪れた工房では事前の説明を一切されておらず、工程のたびに都度足早に説明され、オタオタしながら必死で頭を働かせてあまり楽しむ余裕がなかったように思う。
やり方は工房によって違うかもしれないが、作りたいものの大体の工程は事前に予習しておくに越したことはないと感じた今日この頃である。
素人の作業はそこで終わり、最後は職人の方が棒とガラスを切り離す作業を興味深く拝見した。棒とガラスがくっついた状態で、棒のほうをコンコンと細かく叩くとガラスがポロっととれるような感じで分離された。
写真はその後に底の部分をバーナーで熱しているところで、これによって切り離したところが鋭利になっていたりするのを馴らしているらしい(あとで調べて知った)。
体験は夫婦で行って職人とマンツーマンで一人ずつ行ったのだが、2人が終わった時点で40分程度しか経っていないほどのスピーディさだった。
出来上がりが届いたのは一週間後で、私個人的にはかなり気に入っている。隣にあるのは妻が作った水差しで、こちらは下のほうに気泡を入れたり差し口の形がついたりしている。どっちも個性が出ているようで面白い。
これをきっかけに今後の趣味などに繋げていければというところで今回は終了にする。
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