古い庄屋の見学
古民家ブログ以外を書くことがかなり久しぶりのように感じる。今回は、作者が住む安芸高田市内にある登録有形文化財となっている古い庄屋の見学に行ってきたときのことをレポートしようと思う。
冒頭の写真が見学したときのもので、国道54号を安芸高田から三次方面へ北上する道路から見える建物である。以前から古民家と古い西洋建築が混ざったようなたたずまいが通るたびに気になっていた。
集落の先輩移住者であるY氏の紹介で今回の見学会を知ることができたのだが、それがなければここを訪れる機会は半永久的になかったかもしれない。集落の人たちには常に感謝しかない。
日野家住宅というのがここの名称だ。来てみて驚いたのは、外から見て空き家だと思っていたこの場所には現在子孫の方達が普通に生活していることを知ったことである。
重要文化財や国宝などとは違い、有形文化財というのは一切補助金の類は出ないと聞く。有形文化財に登録されたのは4年ほど前で、所有者個人では古い建物などの維持がとても賄えないというところから地元の有志が昨年から維持活動を開始したらしく、この見学会もその一環となる。
敷地内はかなり広く、かつてはこの地域一帯の豪商だったようで、建物も大きいものだけで6〜7棟ほどある。しかもそのどれもがあまり近代的な手を付けていない古い建物ばかりというから一個人だけで維持管理するのは労力的にも金銭的にもかなり困難だろう。
左の写真は上の右側写真の母屋を入ったところのもので、こういう重厚な古民家の小屋組は作者がすこぶる好みとするものだ。こちらの家は古くから色んな商売をしていたとのことで、酒屋、焼き物屋、農林畜産業、製鉄、紙・蝋燭など当時の記録が残っている。
母屋などは江戸時代の藩主浅野家の殿様が宿所にしていたそうで、果たして個人で掃除などもとてもやりきれないだろうほどに広い。
母屋を反対側に抜けるとそこには築300年前後の蔵が2棟並んで建っている。そのうちの一つは右の写真奥側に見える酒造蔵で、酒造をやめてから割と最近まで焼き物を扱っていたようだ。今現在ここの蔵の中には大量の焼き物が当時のまま残されていて、写真を撮っているあたりには個人所有の登り窯があったというから驚きだ。
こちらの写真はここの正式な正面玄関らしいのだが、川沿いの狭い橋を渡った場所にひっそりとあり、国道側からは見えない。ちょっと個人宅とは思えないような門構えで、作者が注目したのはその手前の部分である。
門よりもだいぶ手前に敷地入口にあたる石垣があり、それに挟まれるように溝を掘った石の支柱があるのがわかるだろうか?これは反対の石垣にも同じものがついており、目の前の川が増水したときのために板でフタをするためのものだそうだ。
もう一点、作者が非常に興味をもったものがあり、それが右の写真。これは上から2番目の写真右側の建物(大正時代の洋館)で撮ったもので、あまり見慣れない感じのものが2点ある。
一つは壁の仕上げである。写真では少しわからないかもしれないが、壁紙を貼った上にペンキを一度塗り、それが乾く前に拭き取るように仕上げをするとこのような仕上がりになるらしい。
もう一つが窓枠や腰壁との見切りに付けている紐の部分で、作者はこういうものを初めて見た。この建物全体を通して建具や見切りの部分には全てこの紐が打たれていたのだが、これを見ることで作者の長年の疑問が解けた気がしている。
というのも、今作者が古民家でのDIYで取り掛かっている作業の一つにヒモ打ちのための準備があるからで、これは取り付けた窓や玄関と柱などとの見切り部である空間の見栄えをよくするために付ける見切り材のことだ。
この写真の紐はそれと全く同じ目的で取り付けているものと思われる。もう答えは出たようなものじゃないかと思うがその推量が正しいかどうかの答えをくれる人が残念ながら今の自分の周囲にはいそうにない。どなたかご存知の方はこちらまで連絡をいただけると喜びます。
さて、最後に我が家に増えた新しいアイテムを紹介して終わりにしようと思う。急激に寒さが強くなってきた昨今、新しいストーブを注文していたのだがそれが届いたときのものだ。
あまりこういうものにお金をかける気はなかったのだが、デザインと使い勝手の評価を見て奮発して買ってしまった。知る人ぞ知るアラジンという会社のブルーフレームヒーターで、一台4万円弱だが、大事に使えばほぼ一生モノになるはずのアイテムである。
今年の冬はこれで乗り越えることができるだろうか。次回からはまた古民家ブログを頑張って更新していく予定なので楽しみにお待ちいただきたい。
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