古民家DIYリノベや渓流、淡水魚などについてブログするサイトです

古民家暮らし始めました!

これまで広島→大阪→東京と居場所を転々としてきましたが、結局最後の場所として選んだのは広島でした。

 

このサイトはそんな作者が広島の田舎である安芸高田市に居を構え、どんな暮らしを送っていくのかの記録であり、試行錯誤していく様子を見ていただくためのものです。

 

東京から広島に移って3年の間に古民家を買い、リノベーションを進め、ようやく移住することが出来たのを境にトップページをリニューアルすることにしました。

 

ささいなことでも構いません。何かコメントいただける方はこちらまで。
ありがたいことに、頂戴したメールをきっかけにDIYに活かされたり、お付き合いが始まった方も増えてきました。こういう遊びは仲間が増えるとどんどん楽しくなっていきます。

 

※当サイトは古民家をDIYするブログをメインコンテンツにしていますが、基本的に全て時系列で記事が並ぶようになっている都合上、なかなかピンポイントで目的の記事に到達しづらかった側面がありました。今回、リニューアルを機に左の別ウィンドウ下部にリノベーションを手掛けたジャンル別にまとめてみましたのでご利用下さい。各ブログをタイトル別に閲覧できるサイトマップも便利ですので記事探しの一助となれば幸いです。また、掲載の写真は全てクリックで拡大表示できます。古くて画像劣化しているものもありますが、合わせてご覧ください。

 

※2024年10月より、飼い猫の動画投稿をYoutubeにて始めました
興味のある方、是非こちらをご覧の上、いいねやチャンネル登録お願いいたします
やることが増えましたが、これからも少しずつ全コンテンツ更新していきます


作者がこの物件を購入する前からいつかはそうしたいと思っていたが、ようやくそれを決意したのが昨年の7月後半、納屋の階段箪笥の作成が終わったくらいである。

 

その時点で昨年内までにと目標を立て、それに忠実に一つ一つやるべき作業をこなしていったのがようやく実を結んだのが11月末のことだった。

 

それまでの4カ月間は、ほとんどの作業を倉庫解体のために行い、それが前回のブログでようやく片付いたため、解体業者へ連絡し、12月頭を予定日と決める。

 

以前のブログで、今回の解体は知り合いを通じた業者にやってもらうことが予め決まっており、しかもこのサイズの倉庫のガラも全て持ち帰りの条件で5万円という、利益度外視ともいえる値段でやってもらうことになった。

 

それはありがたい話だが、今はその倉庫解体の前日譚についての報告をしておこうと思う。

 

冒頭の写真が、解体直前の倉庫の状態を撮ったもので、未だ裏側にある鉄クズ等を処理していないあたり、解体数日前の状態と思われる。ここから処分するには勿体ないものをバラしておけば、解体準備が完全に終了する。

 

勿体ないものその壱は右の写真のアイテムだ。これは見ての通り照明器具だが、レトロ具合が良い感じだと、一部の人間から評価されていたものの一つだ。

 

これと似たような照明は多くあれど、この朽ちた感じを出すには数十年はかかるだろう。正直、納屋での出番はもうないかもしれないが、今後造ることになるバックホー用の小屋や露天風呂など、今後どこでも活躍の機会には事欠かない。

 

今回これを外してみてわかったことだが、構造的にかなり雨に弱いものになっているため、こんな雨ざらしの場所には本来適していなかったと思われる。次使うとすればもっと雨の当たる心配がない状況でということになるだろう。

 

そして勿体ないものその弐が左の写真にあるもので、結局この倉庫で再利用したいと思えるのはこれら照明器具2つともう1種のみであった。

 

本音を言うと、屋根を構築する鉄骨類や入口のシャッターなどは自分で仕分けして鉄クズ屋に持っていきたいところだが、そこは格安で解体していただく業者に譲ることとし、今回自分では手をつけないことにしている。

 

そして先ほどのブラケット照明はすでに電球もついておらず、通電確認まではとれていないが、こちらのベースライトに関しては接続さえすればすぐにでも使える状態で、以前から使いたいと思っていた場所がすでにあり、そこで再利用することに決めていた。

 

この照明は1灯式ではあるが長さが1メートルほどもあり、よほど光量を必要とするところでなければ充分な明るさがある。ご覧の通り、鉄骨に直接固定しているのだが、鉄用ビスで留めてあるだけだったため解体はあっという間に終わる。

 

あと、再利用はしないが自身でバラして鉄クズ屋さんに持っていくことにしているのが、後ろに見えているアルミサッシである。このタイプのサッシが写真正面のものともう一つ写真左側の見えていないところにもあり、どちらもバラして分別しておいた。

 

今、鉄クズの買取価格はかなり高騰しており、その中でも特にサッシ用のアルミや電気線のケーブルなどはかなり高値で売れる。写真のアルミサッシをガラスだけ外して2枠分持っていくだけで、1000円近い値がするであろう。

 

ただ、ガラスに関してはこれまでもDIYで再利用しているケースが多く、置き場所も確保している(その時の記事はこちら)ため、残しておいて困ることがなく、今後再利用の道を探ることになる。

 

以上で倉庫最後の分別処理が終了したが、いざなくなると思うとどうしても哀愁のようなものを感じずにはいられないということで、これまでこの倉庫を解体したいと思う原因となっていた情景を記録に残しておくことにした。

 

左の写真のように、奥に停めている軽トラはこの建物に挟まれた狭い空間を通ってあの位置が所定ポジションとなっていたのだが、とにかくこの倉庫があるために車の置き場所がなく、屋根と屋根の間も狭いため、通る際にも細心の注意を払う必要がある。

 

この圧迫感たるやなかなかのもので、納屋の玄関から見える景色は最後の写真のような感じだ。日光が遮られるため、とにかく暗い。どこにいても暗い。そしてビル風のように、建物間を風が勢いよく吹き抜けていく。

 

玄関から見えないということは、逆に言えば道路からも玄関回りがほとんど見えないことを意味する。それが良いと捉えるのか悪いと捉えるのかは人によるのかもしれないが、少なくとも作者は常にオープンな住居ないし施設を良しとするタイプで、この状態には到底満足できなかった。

 

思えばこの物件を購入する前からこの納屋の玄関が見えない状態が気に入らず、この倉庫の解体は8年以上前に決めていたことで、それが次回でようやく完遂されることになるだろう。今からその瞬間が待ち遠しい。

前回のブログから引き続き木工作業の報告をしていく。

 

前回の冒頭の写真にもあった中でひときわ大きい右の一枚板を加工し、テーブルとして完成させるのが今回のテーマであるが、これまでもこういった木工についてはいくつか紹介してきているため、それらと違う部分にクローズアップした報告にしたい。

 

まず冒頭の写真だが、これが今回のテーブルに対して一枚板以外に用意した木材の全てとなる。一応今回のテーブルのコンセプトとしてメインとなるのは、脚を着脱可能とする造作ということだ。

 

実は納屋の掘りごたつというのは、この囲炉裏部屋の床張り(その時の記事はこちら)をする前には計画がなく、ほとんど思いつきに近い形で組み入れた経緯があった。

 

そのため、通常でみられる掘りごたつと比べてかなり窮屈な感じがする造りになってしまったのだが、そうなってしまった最も大きな理由に、大きくした場合のテーブルとして使える天板に相応しい木材が確保できそうになかったということがある。

 

極論として、作者が最近好んで使っている厚めのベニヤだったり、他の分厚いサブロク材を求めるのであれば可能だったかもしれないが、それは作者の求めるこの場所のテーブル像とはかけ離れていた。

 

囲炉裏を隣にしたテーブルには絶対に一枚板、というのが作者の絶対的な正義で、これまでもここぞという場所は全て一枚板を使用してきた。一つには、作者が通うホームセンター「西村ジョイ」が、木材を豊富に取り扱っているということもある。

 

余談だが、このホームセンターは元々材木屋さんらしく、それがため木材の取り扱いに関しては他のホームセンターとは一線を画しており、特売品が多数有るほか、特に一枚板の取り扱いと価格に関しては、一般が購入できる規模としてこれ以上を作者は見たことがないというほど。

 

これまで作者が使用した一枚板は全てここで圧倒的安価なものを求めており、今回使用する予定の木材もそのうちの一枚だ。以前にも説明したことがあった気がするが、一枚板の価格は樹種や幅によって値段が大きく左右される。

 

今回のようにテーブルに使う一枚板となると、最も選定に重視するのが幅という部分であろう。安価な一枚板で幅広の商品というのは基本どこにいても求められず、テーブルに必要な幅(だいたい70センチ以上)をクリアしている一枚板はどう都合しても1万円は軽く超えるのが一般的。

 

だがコロナ禍や米中木材需要、それとロシア進攻に端を発するウッドショックが発生して以降、このホームセンターもその影響を受けざるを得なかったようで、ここ最近作者が通っている店舗では昔のような品揃えと低価格な木材を見ることがほとんどなくなった。

 

以前は作者が求めるようなスギの一枚板であれば、500×2000ミリくらいのものが2〜4000円程度でごろごろ在庫があり、今回作者が使用する木材もその中の一つだが、今では信じられないほど安価に購入している。

 

何を言いたかったかというと、本来であればこういうここぞの場所に使う一枚板であれば、本当に幅広の(80〜90センチ程度)高価な木材を求めるのが理想だが、当時の作者はそこまでの検討オプションを持ち合わせていなかった。

 

今の作者であればそういう検討もしたはずであるが、今回用意しているのはこれらの安価な木材群のうち当時掘り出し物と思えた材で、幅は最大部分で70センチちょっとしかないような材料を使う、ということをお伝えしたくて長々と説明を続けている。

 

長くなってしまったが、冒頭の写真の木材は全て脚の部材となるわけだが、見た目的にもすぐにご理解いただけるはずだ。左の板材に掘った穴に対して脚となる4本の材(60角)が収まり、それらの固定は板材の反対側からビスを揉んだ。

 

脚となる木材は今回四つ角を全てトリマー加工(角面ビット)を施し、少しでも体積を減らすよう加工した。残念ながらその写真は今回ご用意できていない。

 

よくこういった日本式ローテーブルの脚にはギンナンビットのような、少し装飾性を帯びた加工が行われていることが多いが、作者の好みではなく、今回はシンプルな加工を行った。

 

そしてここからが加工に関する説明であるが、右の写真にあるものが今回の脚を着脱式にすることを成立させるために作者が選んだアイテムで、鬼目ナットと呼ばれるものとそのジョイントボルトである。

 

写真にあるものが今回の脚でいうと一脚分の材料で、もう片方の脚と合わせてこの写真の倍ほどの数を用意した。ジョイントボルトは見たままのものだが、鬼目ナットというのはこのブログでは初出で、ジョイントボルトの受けとして使う。

 

どういう商品でどういうものなのか、御託を並べるよりも写真で見た方が早いだろう。左の写真が鬼目ナット本体を撮ったもので、なんとなくギザギザしたものが外周を覆っているように見える。

 

頭の部分は六角形状に加工されているが、実際の内側はナット状に加工されており、一見複雑な部材に思える。だがこれは家具や細かい木工をDIYする人にとっては必需品ともいえるパーツで、扱ってみると構造も至ってシンプルであることに気付く。

 

このナットを木材の中に埋め込むことでジョイントボルトの受け皿となり、組み合わせたいものと締めることで強固な結合を実現する。今回のように着脱可能でかつ頑丈にしたい加工をするのに最適解となるアイテムだ。

 

ナットの木材への埋め込み方は簡単で、鬼目ナットに指定されている寸法の下穴をまず開けておき、そこに六角レンチで回して入れ込むだけで写真ほどに埋まる。実際の作業自体は単純だが、準備には多少の手間をかけた方がよいものがあり、それらも付記しておこう。

 

まず、鬼目ナットの径に応じた下穴を開けるためのドリル(インパクトでも電動ドリルでも)が必要になるのと、同じく回し入れるために必要な径の六角レンチも必要となる。

 

さらに、下穴を開ける際に木材に対して垂直にドリルを穿孔させるための何らかの治具も必須で、勘や感覚だけでドリルを穿孔させると必ず狂いが生じ、全てを寸法通りに配置して穴あけをすればするほど、最終的に致命的なズレが生じて大幅な手入れが必要になる可能性が高い。

 

細かい木工をするにあたって何らかの治具を使うのは当たり前のことで、今回作者も安価でそれなりの精度で穴あけができるドリルガイドを使用した。

 

最終的に左の写真くらい埋込ができれば作業は完了だ。今回は脚の台座となる冒頭の写真の板材を一枚板にあてがい、任意の4点から垂直にドリル穴を開け(このドリル穴は鬼目ナットの径ではなく、ジョイントボルトがギリギリ通れるくらいの径)て一枚板まで貫通させる。

 

すると一枚板に4箇所の穴が開けられることになるが、このままでは鬼目ナットが入らず、径を拡げる加工(鬼目ナットに合うドリル径で垂直穿孔)をした上で写真のように一枚板に鬼目ナットを埋め込む。

 

そして台座に開けたボルト用穴の上部にボルト頭が収まるよう、深さ1センチ程度ほど穴を拡げる加工を行い、それを4カ所で繰り返し行う。

 

最初の1つ目は楽だが、4つ目に近づくにつれ、より高い精度で穴あけ作業を行わなければ最終的にズレてボルト固定できなくなり、強度も覚束なくなってしまうため、失敗の許されない作業である。

 

だが、単純な作業を正確に繰り返し行うことができる人にとっては、これほど簡単で楽しい作業もないほど達成感があるだろう。

 

そして完成した脚の台座がこちら。ご覧のように、両側の脚でこれだけ幅の差異がある。こういった4人用テーブルの場合、幅70センチでは狭く、できれば80センチくらいは欲しいところだが、前述の事情があり最大幅70センチのものとなっている。

 

狭い方の幅は60センチにも満たず、これが安価な一枚板の限界であるが、この板を3980円で購入したと思えばそれも致し方ないと呑み込む他なかろう。

 

ちなみにだが、この床下部分にはコンセントもすでに用意されており、その気になればここにテーブルのみでなくコタツを設けることも可能だ。このテーブルを作成した時点ではまだそこまでの必要性を感じていなかったが、厳冬を迎えて作者の気持ちに早くも変化が生じている。

 

つまり、ここにはテーブルとしての機能の他、場合によってはコタツとしての利用も考えた方が良いのではないかということで、冬のこの場所のあまりの寒さに負ける形で、これの完成後さっそくコタツとしての機能も付け加えることになった。

 

だがこの時点ではまだこのテーブルのみで満足している段階である。今思えばなぜコタツの切り替えも簡単に行える構造にしておかなかったのだろうと後悔もするが、作成当時はそうなると作業の煩雑化が避けられないという事実から、敢えてその可能性を考慮しないようにしていた節もある。

 

このテーブルの脚を着脱可能にしたことの理由は大きく2つあり、1つは保管する際の場所の選択肢が増えること、2つ目が用途の違うものに組み換え可能になるということで、要はコタツ用台座を造ることができるということにあった。

 

その気になれば台座を造るのが最も無理がない形で実現できる方法だが、それには再度あの精度を要求される台座を、しかもコタツ布団が上手く収まる工夫をしながら作成しなければならない。

 

作者の懊悩はこのあたりにもあり、可能性としてはそれも残しつつ、今後どうコタツテーブル化に対応するか、この時点では考えないようにしていた。

 

最後に、テーブルにはニスを塗って今回の作業は終了ということになる。ニスは最初の1度目をアクレックス、次いで和信のウレタンニス(ツヤ有)を2回ほど塗り足している。

 

今回ニスを塗ったのは天板の表面と側面だけとし、脚や台座、天板の裏側には一切塗装加工はしていない。作者の気持ち的には木本来の手触りを重視したく、出来ることなら天板の表面でさえ塗りたくなかった。

 

だが表面はさすがに水分によるカビや腐食が発生しやすく、処理をしないということは経年で交換が大原則ということになる。自分のこだわりに対してそこまでの覚悟を持つことを捨てた結果が今回のニス塗りだったというわけだ。

 

以上でテーブル作成は終了である。これによって、現時点で行える全ての木工作業を屋根付き倉庫の下で終えることが出来た。次回、ようやく念願だった倉庫解体に踏み出せる。

いよいよ今回と次回のブログをもって離れの倉庫を解体することが決まった。

 

これまで解体の準備と称して40回以上のブログを更新してしまっている。解体を決意したのが早期の段階だったため報告回数が思いのほか多くなってしまったが、実際の日数としては4カ月ほどである。

 

このブログを開始した頃の作者であれば、恐らく1〜2カ月程度でやれる体力があっただろうが、怪我をして以降、思うほど身体が動かず、服薬の影響で集中力が続かなくなっており、服薬後数時間のうちには強烈な睡魔に襲われるようになった。

 

最も苦心させられるのがこの睡魔というやつである。心身ともに健康だったときには眠気なんて気力でねじ伏せてきたのだが、薬による眠気というのは、寝るというよりは「落ちる」という表現が近い。

 

我慢ができるとか、気合で吹き飛ばすことなど薬の前では到底無力である。唯一、眠らなくて済む方法があるとすれば、休憩を一切せずに作業をし続けることだろうが、これだと怪我の状態を悪化させてしまうし、そもそも体力が低下しているためやり続けるのは至難の業だ。

 

まあ兎にも角にも解体まで秒読みというところまで漕ぎつけた。これからやる木工は、本来であればもっと落ち着いてからやってもよい作業だったのだが、どうせなら快適な屋根がある広い空間でやっておきたいと、少し前倒しでやった作業になる。

 

冒頭の写真が今回紹介する木工の全てが載っているもので、右から囲炉裏部屋の掘りごたつ用天板、昔ながらのコタツの天板、納屋2階の洗面台の棚、それぞれ必要なカット加工までを済ませておいた。

 

これらのうち、囲炉裏部屋の掘りごたつ天板に関しては次回で紹介することになるが、他の2つは今回で完成までを報告したい。

 

では早速洗面台の棚のほうから説明していこう。右の写真が今回使うことにした材料で、安価なホワイトウッドの集成材だ。価格は20ミリ厚2メートルで2000円ほど。

 

これを必要な長さ分カットし、それに水性ステインのウォルナットを2度塗りして仕上げた状態がこの写真のもので、傍に置いてあるのはパインの棚受け(市販品)である。

 

棚は固定する柱の形に合わせて形を調整し、あとはこれを設置するだけで完成というところまで用意しているが、通常1つの棚に対して棚受けは2つ以上使うところ、今回は1つしか用意がない。

 

これは費用をケチったわけではなく、棚を設置する位置にちょうど以前作成した衝立(その時の記事はこちら)があり、そこに棚の片側を置いた状態で固定すれば良かった。

 

そうすると衝立を正面(客間入口)から見た際のフォルムが多少崩れる上、万が一衝立を外す必要が生じた際に棚自体もまとめて解体せざるを得なくなるデメリットがあるが、通常通り両端に計2つ棚受けをつけるとなると今度は固定が難しくなったり、衝立の窓ガラス周囲の見栄えも悪くなるため、衝立の上に置く形に決まる。

 

そのため棚受けは衝立のない側だけ固定すればよいのだが、問題だったのがこの柱の形状で、壁から現わしになっている部分が斜めになっていて上手く固定できなかったため、ひと手間加えておいたのが左の写真だ。

 

わかりにくいかもしれないが、柱の面に対して真っ直ぐ固定したときに棚受けが左側の壁に沿う形になるよう、奥の棚と平行するような角度に彫り込んでおいた。ここに棚を設けるのであれば、左の壁に沿う形で取り付けた方がスッキリする。

 

そしてそれらを固定して完成させたものが右の写真。この部屋で最も暗い場所をさらに衝立で光を遮り、かつ暗色系の色で造り上げた都合上、写真撮影では細かいディテールまでを捉え切るのが難しい。

 

実は最初この洗面台を考えた際すでに、この棚導入案はあった。ただ先述した通り、この暗い空間の光をさらにシャットアウトする原因になってしまうし、そもそも棚の材料となるものが手元になく、わざわざ購入してまで、ということが作者に導入を思いとどまらせていた。

 

ではなぜ改めて今回設置したのかというと、照明器具か、もしくは照明付きのミラーが必要だと感じたからである。最初は照明器具をつけようと色々商品を物色してみたのだが、作者の思うような商品が見つからず、次善の策として照明付きミラーを物色することになる。

 

作者が選んだミラーは中国製の安価な商品で、以前母家の洗面所に取り付けた(その時の記事はこちら)ものをさらにチープにした感じの商品だ。良い商品は高価で、妥協に妥協を重ねてようやく辿りついたのがこれだった。

 

このあたりは、必要に応じてこれからアップデートしていく可能性が高く、それもあって少しチャレンジングな商品(人感センサーで自動オンオフ機能付き)を選んだ。

 

何度もお伝えするが、ここの洗面台は全く予期していない造作だったため、当然ながらここに電気線の準備もしていなかったのだが、幸いにも?、以前の持ち主が使っていたコンセント(左の写真のもの)の線がまだ生きており、今回は渋々これを再利用することにする。

 

コンセント自体は古すぎて、再利用するにはしっかりとメンテしておかねばリスクが生じる。このため今回のケースでは取り急ぎ感が強かったため、以前古いものをバラシてしっかりメンテ済みのコンセントを使った。

 

問題だったのはVFケーブルの方で、必要な長さにカットしたランダムな場所において緑液が滲出しているところがあった。これは経年やこの部屋の湿気が原因であると思われ、交換が妥当だったが、今回たちまちということで緑液が滲出していないところを探し当てて接続する。

 

ただしこのままだと将来的な電気トラブルが発生する可能性があるため、作業がひと段落した際には交換をしておく必要があろう。

 

そして最終的に完成したのが右のもの。安価ミラーの照明だけでは光量不足は否めないが、正面に立った人の顔を照らす程度にはなんとか足りているかどうかといった塩梅だ。

 

もし最悪これで光量が足りないと感じるようであれば、そのときは棚付け照明を取り付ければ良いが、まずはしばらく使ってみてからの判断で充分だろう。

 

ちなみに、このミラーの照明は直接電気線と繋げるタイプではなく、コンセント式である(中国製はこのタイプが多い)。そのため、ミラーから線が見切れるのだけは不格好であるため、棚にピッタリつける形で上から線を出している。これが棚を導入することにした一番の理由である。

 

さて、ではもう片方の紹介をしていくことにするが、左の写真が今回作成するコタツの天板となるものの素材で、作者が最近よく使っている24ミリ厚の針葉樹合板をカットしているときのもの。

 

実はこの家には元々の所有者が保管していたコタツが2〜3台残っていたのだが、そのどれもが天板のない状態であった。古いがモノ自体は使えるのを確認し、天板のみを色んなショップで探してみたのだが、天板だけを売っているケースは少なく、あっても作者の許容範囲を越えて高価だった。

 

このベニヤであれば一枚3000円ほどで購入できるため、見た目は心配だが機能的には十分だろうと判断した。かなりしっかりしたベニヤなので、残りの半分もどこかで必ず利用できるときが来るだろう。

 

天板は全体をサンダー掛けした後、軽く水性ステイン(ウォルナット)を2度塗りし、アクレックスで仕上げたのが最後の写真となる。

 

コタツに関しては元々の所有者が保管している中から通常の赤外線コタツを選び(他には豆炭コタツなどもある)、掛け敷き布団のみネット通販で購入。やはり昔の赤外線コタツは暖かく、作者はこの冬の寒い日を狙って客間で寝る機会を増やしているが、これが最も効率的な暖をとる手段だと思う。

 

余談だが、以前取り付けたエアコン(その時の記事はこちら)は最強寒波の前ではほとんど役に立たず、最大温度にしてもそれ1つだけでは部屋が暖まらない。

 

ある程度予想はついていたことだが、この昔ながらの納屋の部屋で100ボルトのエアコンはほとんど効果が発揮されず、このコタツか若しくはストーブなどを併用して初めて暖まるのを実感できる。

 

夏はどうなるかまだわからないが、冬に関してはもう少し熱欠損対策を講じる必要があるかもしれず、今後の課題が一つ浮かび上がる形となった。ひとまず最初の小手調べ的に、全ての窓周囲ぐるりと、壁と柱梁の間に出来たスキマを全てコーキングにて潰した。

 

それで多少は効果があるのは感じたものの、まだまだ寒さは完全には防げず、今後は屋根裏断熱も視野に入れる必要がありそうだ。

 

これらの確認作業は、一年を通して最も気温が下がる寒波などの条件が整わないと正確なことがわからず、機会が少ないのが難しいところで、しかもそのように寒い部屋ではロクに寝つけないことが多く、心身ともに負担が大きい。

 

恐らくそれらに四苦八苦することが今後も時々あると思うが、このブログではそれらの紹介をする機会もないかもしれず、蛇足ではあるがこの機会に乗じて報告しておいた。

 

次回は囲炉裏部屋の掘りごたつ用テーブルの作成について報告しよう。

離れの倉庫解体までいよいよ秒読み段階に入ってきた。このブログの時点であと残っている作業といえば、倉庫内外に残っている資材や廃材の処理と、多少の木工作業のみである。

 

資材というのはその大部分が過去に作業で使用した材料の余り物であったり、再利用を目的に保管しておいたものであるが、廃材というのは本来再利用するつもりだったが経年により腐食してしまったような木材や、 置き場に困った鉄クズを倉庫の外にまとめていたものを指す。

 

冒頭の写真は3年前に撮ったもので、当時は倉庫周辺がまだ綺麗だったことが窺える。ここには当時以前に床解体で出た木材や、解体したはで小屋(その時の記事はこちら)の主要木材を置いていた。

 

本来であれば屋根の下で管理したかったのだが、倉庫内に置けなくなり、かといって他に代替場所も見つからなかったため、やむなくここに一括してまとめていた経緯がある。

 

さらに、鉄クズに関してもこの後この木材の隣あたりに整理していたのだが、そのうち草が伸び、雨や雪などで泥に埋まり、傍らにそびえるケヤキからの大量の落ち葉の下敷きとなり、やがてそれらも分解され、その間も次から次に出てくる金属製クズで埋まったりを繰り返して、3年後の解体直前には目も当てられない状態になっていた。

 

残念ながらその悲惨な状況の写真は一枚も残っていないどころか、この倉庫周辺の写真を今になって探してみたがこの3年前の写真の後は一枚も残っておらず、いかに作者がこの周辺から目を逸らしていたかがわかる。

 

と、それはいい。前置きだけ長すぎるのが作者の悪い癖で、今回はこの倉庫周りのそういったもの一切を整理したときのお話。

 

右の写真もその整理品目の一つで、過去のアルミサッシや古建具解体の際に大量に出ていたガラスをひとまとめにしたものである。ずっと倉庫内で保管してきたが、整理のため母家の勝手口に一時避難させておいたものだ。

 

この場所は作者がこの物件を購入して以降、置き場のないものを置いておく場所になっているが、その便利な場所をこれだけに占拠させておくのは避けたかったため、急遽別の置き場を探すことになる。

 

廃材として処理する選択肢ももちろんあるが、ガラスのカット道具を所持している作者には意外とこのガラスの需要があり、これまで何度もここから選んでは再利用してきた。

 

そんなガラスの新しい置き場として選んだのが左の写真の場所であった。ここは以前に大量の古建具を収納するために設けた(その時の記事はこちら)薄型倉庫の足回りとなるところで、本来であれば少しでも風通しを良くするため、可能な限り物を置きたくなかった所。

 

しかも置き場所の候補として最適だったのが、エアコン室外機の隣しかなく、適正運用のためにも極力資材で埋めることは避けたかった。また、大量の雨が降った場合は多少なりとも水が当たる位置で、あまり多くのものは置けない。

 

その点、この程度の占有であればギリギリ目をつぶっても良いと思えたため、この場所に決定した。室外機を置く際にもそうだったが、当然のこととして基礎の通風孔は塞がないよう注意は払うべきだろう。

 

ついでと言ってはなんだが、ガラス以外にもそれ相応の大きさのもの(以前余ったユニットバスの壁パネルやアイアンメッシュなど)もここに投げ入れ、少しずつだが倉庫周辺の整理が進んでいく。

 

お次はこちら。冒頭の写真で大量の木材を倉庫脇に置いていたが、それらのうちほとんどがカビと腐食で使い物にならなくなっていた中、これら大型の資材だけは割と被害を免れていた。

 

これらはもともと裏庭にあったはで小屋に使われていた柱や土台で、そもそも雨や雪にさらされ続けて何十年も持ちこたえていたものだ。それだけにまだまだ耐久性に関しては問題なさそうで、再利用したいと常々考えていたのだが、これまでその用途にドンピシャと思えるものが思い浮かばず、ここまで放置した原因となっている。

 

そして今回決心したことは、これらを使って資材置き場を新たに造る、ということだった。資材を再利用しながら資材置き場を造ることによって、現有資材をかなり効率的に整理することを狙う。

 

そしてその作成場所として選んだのが左の写真の場所である。ここは母家の裏庭から勝手部屋を見た位置にあたり、今現在はご覧のようにもともと倉庫内に置いてあったバックホーを一時避難させていた場所になる。

 

ここの壁は見てわかる通り、以前FIX窓を取り付けた際(その時の記事はこちら)に下地として土壁の中塗り材を塗った、そのままの状態でここまで放置してきた。

 

母家の外壁周りは全ての作業が無事終了し、やることがなくなってから手をつけるということは最初からの方針であり、それがためにここまで全て放置してきたのだが、今回ここに資材置き場を造るのであれば丁度いい。

 

選択肢としては、まず壁を簡単にでも漆喰で仕上げてから資材置き場を造るか、そもそも資材を置くことで目立たなくなることを期待し、このままの状態で資材置き場作成を強行するかのどちらかだった。

 

これまでの作者であれば無論前者をとったであろう。だが仕事中に怪我をし、そのリハビリと治療が長引くにつれ、どうも作者自身焦りがあるのか、ヤッツケ仕事がかなり増えてきている。

 

全ての作業が時間と予算を削る方向で動き、渾身の作業というのが激減した。今現在も怪我は完治しておらず、今後もこの傾向は続くかもしれない。それはさておき、結果的に作者はこの壁の状態のまま資材置き場を作成することに決定した。

 

作業は自分でも空恐ろしくなるほどヤッツケで、それは右の写真を見ても一目瞭然であろう。もともと手持ちの壊れたブロックを独立基礎とし、その上に先ほどの柱を立て、それらの固定に使用した横材も全て再利用品である。

 

この時点では4本全ての柱は個々に独立して立っており、それぞれを固定するような材は一切繋げていない。

 

それらを繋げるのは、この写真のように棚板のみである。しかも、棚板は手前側を重視し、奥のほうは寸足らずになっても良しとするような、別の板を縦カットする手間さえ惜しんであっという間に仕上げたという、筋金入りのヤッツケ仕事であった。

 

さらに特筆すべきこととして、この棚には一切の塗装すら施していない。作者の感覚としては、これは仮設置といったような位置づけで、今後資材がさばけるようなことがあれば即解体しても良いような造りにしている。

 

ちなみに、これと似たような薪置き場を納屋に付属するような形で造っているが、そちらは将来的に薪のみで構成されるべき場所で、従ってこの時点でハッキリと置き場所に区別をつけた。

 

薪置き場に置くものは全て無垢の端材か無垢材、最悪再利用できなかった場合に囲炉裏で燃やせる材に限定。反対にこちらの資材置き場には、囲炉裏で燃やせないもの(ベニヤや集成材など)の端材も含めて全てを収容する。

 

また、この場所しかなかったため苦肉の策としてそうしたが、この場所の軒下は懐が狭く、本来こういう木造置き場を作成することに適していない。ただ、他の場所も全て同様だったため、作者には選択肢がなかったということだ。

 

最後の仕上げとして、これもヤッツケとなるが、中に置いている資材が濡れないよう、以前雪汚れの対策として納屋に設けていたシェード(その時の記事はこちら)を幕として利用することにした。

 

これも一時的な対策だが、これから降雪の時期を迎えるにあたって最低限のこととして無理やり行った対策で、中が見える状態のままだと見苦しいということも後押しとなった。しかしどう見てもこれがあることが見苦しいとのそしりを免れ得ないだろう。

 

このシェードは納屋の薪置き場、外付け倉庫、玄関ポーチを作成するにあたって解体しており、用途待ちだったため無理やりここで使ってみたが、どう見ても失敗である。

 

まあいずれ、作業としてやることがなくなったときにまた考え直すことにしよう。

今回は納屋の階段に手すりを設置したときのことをお話しようと思う。階段作成時の努力の甲斐あって、もともと急勾配だった階段をなんとか急だと感じさせない程度に緩めることができたものの、それでも上り下りの際の身体的な負担は老年の方には厳しいのは間違いない。

 

上りはまだしも、下りる際には作者でさえ手で壁をついたり何らかの支えがないと不安なところもあり、ここで民泊を行うからにはこの点の改善が急務であった。

 

そもそも通常の住宅を立てる際には、階段に手すりを設けることが義務付けられており、安全上必須のものである。ここまで手すりを取り付けていなかったのには理由があり、とある案が形になった後にやるつもりであった。

 

その案というのは階段上部をメンテナンスする際の足場に関することで、階段の最初の踊り場(2階に対し正面に向きを変える場所)から天井までの高さは3メートル以上あるため、照明やその他に手を加えたいときには届かず、かといってあまり大型の脚立や梯子を使うのも困難であるため、2階と同じ高さのところに仮の床を設置する必要がある。

 

その床はすでに準備ができている(以前2階の踊り場を解体したときの床材を再利用)のだが、作者的にはその床を使わないときの保管場所として、最初の踊り場の頭上、高さがあるのに何もない勿体ない空間に、お洒落な感じに飾れればという気持ちがあった。

 

だが、実際にやるとなると手間と費用がかかることになる上、お洒落どころか逆に見苦しくなるかもしれないと思い直して却下したという経緯があった。その結論を出すのにかなり時間がかかったため、結局手すりの準備もこの段階になってしまう。

 

作者はこれまで手すりの設置に関する知識がほとんどなく、市販のものを購入してつけるだけで良いと楽観的観測を持っていたのだが、いざやろうと商品の下見をしてみてビックリしたのが市場価格であった。

 

ネットで安価ものを探せばまた変わってくるだろうが、作者が通ういくつかのホームセンターを基準にすると、2メートル程度の手すり(〇型加工無し直径32ミリ)が7〜8000円ほどで売られている。

 

これを安いとみるか高いとみるかは人によって分かれるのかもしれないが、作者にとっては開いた口が塞がらないくらいの高級品で、周囲にそれより安価な商材を全く見つけられないことから即座に自作することを決めた。

 

ちなみに、作者が材料として使おうと思っているのは、ご存じ西村ジョイで3メートル300円程度の特売品として購入した40角のスギ材で、これの四隅を円く削って代用しようという魂胆だ。

 

冒頭の写真に少し見切れている無垢材がそれで、この写真は材料を撮ったというより、この材料を加工して固定する位置にクローズアップしたものである。ど真ん中を横切っている太い梁の中間あたりにケガキ線を入れているのがわかるだろうか?

 

今回の手すりは全てこの線を基準に固定していくことになるのだが、これは踏み板の中央からだいたい80センチほどの位置になるよう、2点間から割り出している。

 

そしてこの自作となる手すりの肝の部分となるのが右の写真にあるものとなる。これは通常の階段でいう手すり用金具にあたるもので、今回自作するためのアイデアを色々と考える中で、市販されている中から金具を探したかったのだが、どうしても見つけることができなかった。

 

というのは、手すりメーカーはほとんど全て自社の手すりに合う規格の専用金具しか販売しておらず、自作でかつ手すり断面も真円状とはほど遠いものでも融通して使えるような商品がない。

 

そこでやむを得ず全てを自作することにしたのだが、そうなると強度面では過剰と思うほどのものを用意しておいた方が良いという観点から、この写真のものを使うことにした。

 

説明するより見るが易しということで、早速固定した状態のものを掲載してみた。ご覧のように、結構な広範囲が固定木材に使われており、実際に使用したときの不便さを最も心配していたのだが、この仮止め状態でいざ利用してみると案外気にならない。

 

案外というか、ほぼほぼこの固定木材によるデメリットは見かけほどにはないことがわかり、この時点でようやく制作に自信が持てるようになる。

 

強いて言えば、構造上どうしてもビスが見切れる状態になってしまったのが残念かもしれないが、これはここからニスを塗って仕上げる過程で気にならなくなっていくはずだ。

 

右の写真は最初の踊り場あたりから上階を見上げた絵を撮ったもので、今回の手すりは2階の踊り場まで行って終わりという形ではなく、その後の窓際まで設置しておくことにしてみた。

 

これは、とにかく高いところが怖い人でも常に掴まる所があるようにするというのが一番のコンセプトだが、その他の効果として、この窓から囲炉裏部屋を見下ろしてみる時にも利用できたりする。

 

そして何より、上がりきった所までの手すりよりも、こうやって一繋がりのものを構築した方が強度が増すという点にも注目した。

 

左の写真が実際に上がりきった踊り場から撮ったものだが、上り勾配をとってきた手すりの終着点と、そこから垂直状に上がっていく手すりが繋がる所に注目してもらいたい。

 

本来であればこれらは単体で設置され、横からビス打ちしただけで荷重を支えることになるが、このような形で一つに繋ぐことによって、さらに写真からは見えていない下側からもビスを揉むことができた。

 

つまり、見せかけだけの一繋がりではなく、実際にビスによって物理的に強固に繋げることで、上がり勾配の手すりに対して上から下に掛かる荷重を軽減することができる。

 

それも全てこの垂直状の縦手すりがあればこそで、その先の横手すりの右側にもこれが繋がっていることで、横手すりの上から下に掛かる荷重も同時に軽減するという、構造は簡単だがかなり効果的な方法だと思う。

 

そして最終的に組んだ手すりの最終形がこちら。これまで説明してきた手すりの他、まだ説明をしていないものがいくつかあるが、そのうち左の上側に固定している材は手すりではなく、冒頭で説明しておいたメンテナンスの際の足場となるものである。

 

要は、足場となる板材を横に数枚固定するとなったとき、梁の壁からの出しろ(1〜2センチ程度)にだけ引っ掛ける形ではあまりに不安であるため(以前ここに棚があった際は強度が著しく不足していた)、これによってしっかり固定できるようにしたということ。

 

本音を言うとこれを反対側にもつけたいところだったが、見てわかるように新たな横手すりを設置することにしたため、握りバーが握りづらくなっては本末転倒ということで片側だけで様子をみるということにした。

 

そしてその反対側(写真で右側)の手すりの形状だが、ここは左側と同じように梁まで斜め勾配をとる手すりと横手すりを組み合わせるかどうか迷った。だが、両側に手すりがある状態を想像したとき、階段の幅に対して過剰な気がしたため却下。

 

手すり自体が4センチ幅で、それを支える木材も同じものであるため、計8センチ分の階段有効範囲が狭まることになる。それを両側となると16センチにもなり、却って階段の上下運動がしづらくなることを恐れた。

 

その代わりに横手すりだけをつけているが、実際に使い始めた感想としては、むしろこの横バーへの依存が最も高い。それは予想した通りだったのだが、この階段の一番の難所となるのが上り下りの際にこの梁をくぐる必要がある、ということと関わりがある。

 

この梁のポイントは身長170センチ前後の人でギリギリぶつかるかどうかという設定にせざるを得ず、それより高い人は背をかがめてくぐるか、若しくは首をかしげて通過するかしなければ頭をぶつけてしまう。

 

上りの際は普通に気をつければ良いとして、問題は下りの際にそちらに気をとられ過ぎると転落の危険が増すということだった。それを解消するために設置したのがこの横手すりで、梁の下端あたりに設置しているため、これを掴んでおけば転落の危険からも頭をぶつける危険からも身を守りやすくなる。

 

以上で手すりの仮設置が終わったが、ここからもまだ時間のかかる仕事が残っている。左の写真はそれらの仕事がひと段落してから撮ったもので、ここに到達するまでにいくつか工程を経なければならない。

 

まず、先ほどの仮設置の状態から一度手すりを全てバラし、それぞれ人が握る可能性のある箇所全てにボーズ面加工を施す。ボーズ面とはトリマーのビット形状のことで、角をビットの径だけ円く削ることが出来るもの。

 

最終的な見た目をより美しく見せるため、このビットで削る範囲は厳密に決めた。というのも、手すりを固定する木材の部分まで削ってしまうと、繋がっているところが不格好になってしまうため、その部分のみ加工を避け、それでいて手が触れる可能性のある所は全て削る。

 

その後重要な工程として全ての面にサンダー掛け(ヤスリがけ)をしていくのだが、四隅を円くしているため、置いた状態でサンダー掛けするのが難しく、いつもやっているときよりもだいぶ手こずりながらの作業となった。

 

それが終わると次は塗装である。今回は悪目立ちさせたくなかったため水性ステインのブラックを採用し、2度塗りまで終了したものを再度組み上げたのがこちらの写真ということになる。

 

しかしこれでもまだ完成ではなく、最後に最も重要な加工として、この手すり全体にニスを塗るという作業が残っている。なぜニスまで先に塗っておかなかったのかというと、最終的な仕上がりを重視したからだ。

 

固定に使用するビスはほとんどが現わしになってしまい、かつ人の手に触れる可能性のある位置でもあるため、見た目からも安全面からもビスの感触を消しておく必要があるという判断があったのと、全ての繋がりを自然なものにしたい想いもあった。

 

完成後ニスを塗ることの懸念事項は、やはり液だれや柱壁への付着ということに尽きる。それを解消するため、ここに関する養生はコロナマスカー、養生テープ、床養生、ダンボール等を総動員して実施。

 

最終的に完成したのがこの写真である。少し暗くて見えづらいかもしれないが、手すりの配置に関しては説明の通り。最終的にニス仕上げは屋外用のアクレックスを3度塗りとした。

 

とにかく気を付けた点は、木材から出やすいササクレやギザギザを感じさせないということで、どこを強く握っても怪我をしない安全性である。

 

背後に見えている掛軸は、今回の手すり作成後にとりつけたもので、これを掛けることを決定したことが、最初に説明したメンテナンス用足場の保管場所にするという案の却下に繋がった。

 

この掛軸は作者が数十年の間憧れてきた、新免宮本武蔵の晩年の作「枯木鳴鵙図」(こぼくめいげきず、と読む)のレプリカで、モズ(鵙)が獲物を狙う眼光の鋭さに惚れ惚れする作品だ。

 

これまでこの階段の正面壁はあまりにものっぺりすぎて空間が勿体ないと思い続けてきたが、これを掛けることを閃いたことが今回の作者の一番の成果かもしれない。

前回のブログで納屋の玄関がほぼ完成というところだったのだが、前々から気になっていた段差の解消にひと手間加えてみようというのが今回のテーマである。

 

だがその前に、囲炉裏部屋に数多くあった隙間や見苦しかった部分の仕上げ作業を先にざっと紹介しておこうと思う。実際のところ、囲炉裏部屋は周囲の壁や柱がデコボコのところに真っ直ぐの木材やサッシを当てて仕上げているだけで、周囲からの隙間風が気になる箇所が数多くあった。

 

吹き抜けで天井無しという構造上、冬に寒いのはどうやっても防ぎ難いのだが、これらの床やサッシ周りの隙間を塞ぐことで多少なりとも寒さ軽減に繋がればということと、虫の進入路を塞いでおきたいという観点からもこれら隙間を潰しておきたい。

 

というわけで早速とりかかったわけだが、冒頭の写真が今回の作業で使用した全ての材料で、サッシ周りのヒモ打ち(詳しくはこちらに記載)に使う細い当て木は全て塗装済みの状態だ。

 

ヒモ打ちにここまでの数の材料を用意したということは、それだけサッシ周りの見栄えが気になる部分が多いということ。否、多いというより、ここまで納屋に設置した全てのアルミサッシの周囲ぐるりに対して必要だったという方が正しい。

 

それら全てを掲載しても仕方がないためここでは事後のものだけにしておくが、柱の歪みが激しい分、発泡ウレタンの消費量も多かった(スキマ断熱を参照)ため、それらを隠したいというのが本音の部分だろう。

 

サッシにただヒモを打つだけで解消できる部分はほとんどなく、これらヒモを打った後でも必ず残っているスキマに対して、同色(黒)のコーキングをしてようやく完成ということにしたい。

 

右の写真はそれらの仕上げをしていった中で、最も発泡ウレタンの量が多く見栄えの悪かったところの完成を撮ったもの。ここは納屋につけたサッシ周りの柱の中でも歪みがピカイチだったところ(写真がこちら)。

 

黒い柱に黒いヒモ打ちなのでかなり見えづらいと思うが、扉の額縁と柱の位置関係が最もネックになったところで、額縁の床ラインは柱とほぼツライチに近かったのだが、上にいくに従って額縁が柱まで届いていない状況だった。

 

こういうのは言葉でわかりやすく説明するのが本当に難しい。早くも作者は伝えるのを諦めるつもりだが、とにかく大変で、工夫が必要だった。本当の古民家を小手先で見た目もキッチリ仕上げようというのは、生半可な覚悟では出来ないだろうと思う。

 

それらヒモ打ちが終わる前に同時並行で行っていったのが、床と壁の間にできたスキマ潰しである。左の写真は先ほどの勝手口扉から少し引いて撮ったもので、スキマを全て白いコーキングで塞いでいったときのもの。

 

納屋の床は厚さ30ミリの根太レスフローリングで、凹凸のある壁にキッチリ沿わせることは限りなく不可能に近い。それもあって床材自体に壁フィットさせる加工を一切行っておらず、スキマは全てコーキングにて対応することとした。

 

見た目的には少し残念だが、少しでもお目汚しとならないよう、明るい色(アイボリーが理想だったが手元になかった)で補修をかける。

 

右の写真は、コーキングをしていった中で最も隙間の大きかったところを撮ったもの。正直、この大きさとなると(1センチ越え)、コーキングだけで済ますのは間違いで、さすがにフローリング敷きの際に添木でもしてスキマをミリ単位にまで狭めておくべきだろうと思う。

 

当時の作者がそれを怠ったせいで、ここはかなり違和感のある仕上がりとなったが、まあ例えば添木をしていたらしていたで、よほど上手くフローリング材と繋がない限り、それはそれで違和感だったのかもしれない。

 

恐らく当時はそれらを総合判断の材料としてここのスキマを放置したのだろうと思い返しているが、要はこういう結果になってしまうのが素人仕事なのである。

 

本職の大工さんでさえ、フローリングの最初の一枚目は特に難しいと言うが、例えばここのスキマを目立たない程度のものにしようと思えば、最初の一枚目を張る時点で、もう少しこちらに傾けて床設置をする必要があった。

 

そうすると、この後に続く全てのフローリングの角度が変わってしまい、最終的に本棚側の壁とフローリング材がズレてしまうこととなっていただろう。そうすると今度はその本棚側(トイレ手前)あたりにスキマが出来る結果になったかもしれず、一概にどちらが良いとは言えない。

 

そのくらい最初の一枚目は難しいということを、今回改めて学んだ。

 

ではここからは玄関の段差解消に向けて取り組んだ作業について紹介する。早速だが、左の写真の状態が今回設置する足場の完成形となるもので、イメージとしては少し立派なスノコのようなもの。

 

今回ここの足場を造ることに関しては何度か思いとどまろうとした経緯があり、要はコスパの問題で、これがコストに見合うだけの効果があるのかどうかというのが、結論を出すための最大の懸案だった。

 

作者は常々ここの玄関の段差に関して違和感やリスクを感じていて、玄関ポーチを造る前の状態(大引きが玄関の敷居になっていて、室内に入るためにそれをまたぐ必要があった)が気に入らず、それを理由としてポーチ作成に踏み切った経緯がある。

 

それはまさに、玄関から入るというより、土間に「上がる」という印象で、人と場合によっては躓く恐れもあった。玄関ポーチを造ったことにより、敷居をまたぐという行為がフラットなものとなったが、まだ室内側は同様の段差が残っていた。

 

ここに万単位の投資をする価値があるかどうか、現段階では優先度は低かったのだが、作者がよく通う西村ジョイで木材の特売品をゲットできたことが結果的にゴーサインとなる。

 

内側入ってすぐ、土間はなかなかの下り勾配となっており、それらの対処はご覧の通りのヤッツケ仕事で完結した。というより、この作業自体、作者の意識としてはスノコ感覚で造ることとし、とにかく簡易的な構造を目指す。

 

このスノコの骨組みとなる材は、前回のブログで上がり框の立ち上がり壁に使用したのと同じポプラ材で、4メートル300円しない安価なものであり、上の板が今回特売で購入したヒノキ材である。

 

これが30ミリ厚の幅120ミリ、2メートル材が400円という、いくらB級品とはいえこのご時世でありえない価格であり、こういう本当の掘り出し物がでるというのがこのホームセンターの最大の魅力だろう。

 

素材の段階で仕上げが終わった後は、一度床部分をバラシて塗装作業を行う。正直、この骨組みに対しては塗装というのはほとんど必要ないと判断しているのだが、スノコの間から明るい色の骨組みが見切れるのは面白くない。

 

ただその一点で行う塗装であり、バラシも再設置もほとんど徒労といえばそれまでだが、まあ塗装はしておいても損はしない。一応、外部用の塗装をすることで防水の役割も期待できるため、これらは全てクレオトップを塗布しておいた。

 

最終的に完成したのがこちら。床板の塗装も同様のクレオトップとし、2度塗りした上に表面保護用にアクレックスを2度塗りで仕上げとした。再度の写真の段階ではまだ乾燥しきっていないが、これにて完成となる。

 

意図としては、奥に見える事務部屋の扉の範囲までをスノコ状態にしようということで、そちらへの出入りがフラットになっただけでも意味がある。本題となるのは階段側の段差解消だったが、これに踏台を繋げることにより、高さ40センチ以上あった土間から床への段差が一気に解消できた。

 

前回で少し触れていた、将来的にこの土間を三和土にするという可能性もあるが、そのときはこのスノコ全てをバラシて他に流用できればと思っている。

 

これで玄関回りでやるべきことはもう何も残っていない。次回は階段に手すりを自作したことについて報告しよう。

前回までのブログで、納屋の再生リノベに関する内装部分の大きな作業が全て完了している。ここからはいよいよ内装の完成に向けた最後の細かい作業や、調整などを行っていく。

 

今回の内容はタイトルの通り、玄関の上がり框に関する造作である。冒頭の写真でもわかると思うが、今現在この上がり框の部分はこのような状態になっている。

 

もしもの話をすると、この床下部分に目汚しとなるものが一切なければ、床下がツーカーの状態のままで完成という選択肢もあったかもしれないが、見てわかるように排水管や給水管、電気線や鋼製束など、とても古民家の絵面として相応しくないものが目につく。

 

そこでやむを得ずだが、ここに立ち上がり(壁)を造ることとした。本当の古民家ではこの立ち上がり部分にもクリなどのいい木材が使われていたりし、作者のこだわり的にも、玄関は建物全体の顔として恥ずかしいことのない仕上がりにしたいという想いがある。

 

だが、それに相反する実務的な要望として、ここの立ち上がりに関しては可能な限り手がかからない程度に着脱可能なものにしたい、という気持ちも同時にあった。

 

作者がこの床下回りで最も気にしていることは湿気対策ということで、過去、土間の上に何もなかったときの経験から、ここの床下は雨が降るたびに水分含有量が増加して(色の違いですぐわかる)建物全体の湿度を上げる最大の要因となっている。

 

そのため、定期的に適度な送風があることが建物を健全に運営するための最優先事項になっており、そこを解消するために頭をフル回転させなければならなかった。

 

湿度が高いのは囲炉裏部屋も同様であったため、そちら側には床下換気扇や送風システムを造った(その時の記事はこちら)ことで、最低限の維持ができつつある(後日改良の余地はある)。

 

それを受けてここの床下にも送風機能を追加できるための電気線を用意してはいる(その時の記事はこちら)ものの、換気において最も効果的なのはやはりオープンスペースであるということが作者の考えとしてあった。

 

そしてそれがそのまま今回の立ち上がりに対するコンセプトということになる。問題はどうやってこの限られた条件の中でそれを実施するのかということで、そのための第一手として行ったのが右の写真のものだ。

 

これは今回考えた立ち上がりを造作するための下地材を固定したもので、固定といっても実際には数少ない木部に申し訳程度にビス打ちした程度のもので、大きな力を加えるとすぐにでも変形、損傷する程度の強度しかない。

 

本気でここに強度のある下地を造ろうと思えばやって出来ないことはないのだが、恐らく完成後、ここにさほどの力が加わることはないであろうと思料し、敢えてこの程度の弱い構造で良しとした。

 

ちなみに、作者がこれまでよく使ってきた木材(30×40ミリのアカマツ材)は、ここのところ値上がり状態が続いており、特売品を見かけることがなくなっているため、今回はその代替品のような形で店頭に並んでいた、ポプラ材の集成材を使っている。

 

これがどのくらいの期間で被害がでるかまだ具体的なことはわからないものの、下のラインは一部床に触れている部分があり、そこを中心に確実に湿気被害(カビ、腐食など)が出ることが予想されるが、ここは敢えてそれを無視した構造とした。

 

というのも、それを本気で防ぐ構造を造ろうと思えば、下のラインが床に触れないよう浮かして造作するか、若しくは湿気に強い素材を使って造作するかの2択しか思い浮かばない。

 

前者をとってしまうと完成後がブラブラになることが容易に想定されるし、後者をとるとすればまず材質の選定から始まり、それをどういう構造で表面の立ち上がり壁と接続させ、さらに容易な着脱を実現するかなど、手間と時間、それにコスト等全てが掛かりすぎる。

 

それらのリスクと手間を負うくらいであれば、材が使い物にならなくなる都度交換することを前提に、造作作業を簡易化するほうがよっぽどメリットが大きいという判断に基づき、このような形に決定した。

 

左の写真は、これから造る立ち上がりのプロトタイプともいえるものを仮制作しているところを撮ったもので、現時点でどのようなものが適しているか実現可能なものを模索するために、まずは失敗しても被害の少ない9ミリベニヤで壁材を造っているところである。

 

ご存じの通り、ベニヤの寸法は910×1820ミリを基本としているが、写真のベニヤは上がり框の高さぶん縦長にカットしたものとなる。当然ながら床は真っ平なものではなく、かなりの凹凸があるため、端から端までで最も高さの低い部分の寸法を基準にカットしてベースを造った。

 

低い部分を基準にすると、最も高低差のないところ以外は全て下に隙間のある形になってしまうが、とりあえずはそれで良しとする。この時点で考えていることは、このベニヤで仕上げとする意図が全くなく、ある程度の形を把握した上で別物(一枚板など)を使って仕上げるか、若しくはこのベニヤの上に素材を切り張りして仕上げるかのどちらかで概ね決まっていたかもしれない。

 

当初すぐ頭に浮かんだのは、何らかの溝を作るかL字状態のフックを作るかして、そこに立ち上がり壁自体を引っ掛けるような形であった。この造作にかかるまではほぼそのセンでいこうと思っていたのだが、急遽今回の案が頭に浮かんでそちらを採用ということになった。

 

その案というのが右の写真でわかるのではないかと思う。要はマグネットキャッチを使ってこの立ち上がりを留められないか、という発想だ。

 

最初にプロトタイプと銘打ったのは、この方法がどの程度の強度で立ち上がりを維持できるのか不確かだったことによる。もしダメなら次の手を考えようと思っていたが、作者の想定以上にこの方法で強度を得られているように思える。

 

写真のように、板の上下に1箇所ずつ、1820ミリの間に計3箇所、合計6個のマグネットキャッチしかつけていないが、それでも板をはがす時には相応の力がないと外れない程度には強度があった。

 

それを実際につけてみたのが左の写真で、この時点で作者の構想は固まった。手間も最小限でコストもかからず、それでいて最低限の見た目を確保できると期待し、このベニヤの上に板材を切り張りする方向で造作を進めていくことにする。

 

板材は以前特売品で購入しておいた幅狭のスギ材で、床の凹凸に完全に沿わせたような造作ではなく、かつ一枚一枚採寸して切り張りする造作でもない、試作のベニヤでわかった実際の寸法のうち、下にできる隙間が最も小さくなる長さで全ての材を揃えることに統一。

 

これによって、土間の凹んだ部分で床下への小さな隙間というのがどうしても発生してしまうが、見た目的に真っ直ぐにラインの揃った立ち上がりになり、スッキリした印象になることを期待した。

 

これの作業を行う中で最も苦心した点は、下地であるベニヤ板のツラを真っ直ぐに造作することである。右の写真は、調整に調整を重ねてようやくこの状態にまで辿りついたときに撮ったものだ。

 

主に調整が必要だったのがマグネット側の固定位置で、これを框の裏側と下地のポプラ材の上につけていったのだが、そもそも鋼製束がツライチになっておらず、基準にはならないことと、厄介だったのが床を支える大引き材の出寸すらツライチになっていなかったことだった。

 

そのため、マグネットの取り付け位置を框の表面から同寸の位置に順次固定していったのだが、これが床下の狭いところの作業であり、土間に仰向けに寝転がって作業せざるを得ず、しかも距離が短すぎて、老眼が著しく進行している作者には苦戦を強いられることとなる。

 

何度もマグネットの位置を変更しながらようやく写真に写る程度に仕上げることができた。

 

左の写真はベニヤの上に完成した板材(サンダー掛け済み)を張り付けたものを、実際に固定したマグネットにキャッチさせながら立ち上がりとして仕上げていったときのもの。

 

この工程の中で唯一気にかけていたのが写真の箇所なのだが、要はベニヤ同士が合わさっている場所の板材が、いかに自然に固定できるかということであった。

 

ベニヤを1820ミリで使えるのがこの框全体の長さ的に2枚までで、3枚目は半端な長さ調整が必要な構造になってしまうことから、両端に1820ミリのベニヤを配して、真ん中に半端モノを入れるということに決める。

 

まずは左端のベニヤの左側から板材を張り付けていき、最終的に半端になったら左端のベニヤには板材を張らず、次の真ん中となるベニヤからはみ出す形で板材を張っていく。

 

そうやって順次左から板材が途切れないように張り付けていき、右端のベニヤに移行する際も真ん中のベニヤにはみ出す分を固定し、右端のベニヤはその続きから張り付けていく。このようにして最後の右端を張り付けた後残った余白の部分に関してのみ、形に沿わせてカットした板材を張り付けた。

 

そうするとどのような状態になるかというと、真ん中のベニヤを外さない限り、他の両端のベニヤは外せない構造(所詮マグネットなので力を加えれば全て外せるが)になるということで、最初の外すのを常に真ん中に設定しておくことで、今後簡便に外すための何らかの造作をするのにも、ここだけにそれをすれば良いということになる。

 

真ん中さえ外してしまえば、両端は開いた空間から簡単に外せるようになる。これが作者が考えた最も簡単な方法だったが、完全固定するときに考えるであろう造作と比べると、どうしても見た目の点で劣るものとなってしまうのが残念ではあった。

 

そんな感じで上がり框の完成となる。この写真だと光の当たり具合の関係で、真ん中の板同士の継ぎ目が見えやすいが、実際はかなり注意を凝らさないとこのちょっとした隙間には気付きにくい。

 

パッと見た感じには一繋がりの上がり框に見えるが、実際は簡単に着脱のできるオモチャのような壁がマグネットでついている。作者的には機能性を重視した簡単な壁にそれなりの満足を得た。

 

ひょっとすると今後、かなり先のことと思うが、この土間に三和土を打つ可能性がないでもない。そうなると厚さで10センチ程度は底上げになるかもしれず、造り替えが必要となるかもしれないが、この造りであれば土間天に合わせてカットするだけでいい。

 

着脱を求める構造上、固定された式台(踏台)が造れないため、この高低差対策として以前作成した踏台(その時の記事はこちら)を3脚ほど用意している。

 

これだと場所を固定せず、好きな位置に調整して置くことが出来る上、立ち上がり壁を外す際には写真のように動かしておけば、いつでも簡単に床下の換気対策が講じられるという寸法だ。

 

次回はこの流れで土間の高低差解消への対応を紹介しようと思う。

囲炉裏部屋のキッチン完成を受けて、納屋の屋内に関する大きなリノベーションはほぼ終了したといっていい。ここからまだ少し細かい作業や、それが終わると次は屋外作業という大仕事も残っているが、ひとまず現時点での成果に一息つきたい心境だ。

 

ここ最近の作業はほとんど時短を意識したヤッツケ気味のことが多く、何をそんなに急いでいたのかという一つの答えが今回紹介するテーマである。

 

以前、どこかの報告でこの納屋を使って民泊事業を始めるとお伝えしたが、昨年末あたりからそれらの手続きに関する作業が大詰めを迎えており、様々な審査書類を提出するため、屋内の大まかな設備を完成させておく必要が生じたことが最大の原因であった。

 

それらの審査内容や必要事項に関しては、また別の機会を設けてこちらのブログにて紹介するつもりでいるが、今回はそれらの審査内容のうち、消防がらみの許可が下りるまでのことを紹介していく。

 

実際に必要とされた全てのことを書くと冗長になってしまうため、あまり手のかからなかった規制に関しては今後の紹介に譲るとして、今回は少し手のかかった内容について詳しくお伝えできればと思う。

 

まず、消防がらみの許可という言い方をしてしまったが、民泊を営む際には「消防法令適合通知書」というものを所管の官庁に提出しなければならない。これは、実際に宿泊に使われる施設が消防法令に準じているかどうかを見定めたという書類で、要は消防本部のお墨付きというべきもの。

 

いざ実際にやるとなるとまた別の話になるが、作者は建築設計の経験が1年以上あり、こういった消防がらみのことが全くわからないわけではないため、今回必要だったこともすんなり呑み込んでDIYで全て解決できた。

 

だが普通に考えると、これをクリアするためにはもともとそれを考慮した設計になっているか、そうでない場合は専門家に設計・工事を依頼して余分な予算がかかるかのどちらかとなる。

 

とはいっても、普通に設計建築された住居において、消防法令を無視したものは簡単には造れないのが実際であるのと、設計図面さえ用意できればさほど難しい検査でもないことは付加しておくべきだろう。

 

難しいことを並べ立てる前に、実際にやったことをお伝えした方が早いかもしれない。まず冒頭の写真についてだが、これが今回用意しなければいけなかったものの一部で、火災警報器という設備である。

 

まず、今回作者が思い違いをしていたのが、これを義務付けられたことであった。作者がもともと持っていたイメージとして、民泊施設というと、実際にオーナーが居住している自宅を使うか、居住地からは離れた建物を使うか、大きくその2種類に分かれると認識していた。

 

もともと民泊という制度が始まったとき、作者のイメージというのは前者のほうが圧倒的に強く、要はオーナーが自宅のみを貸し出すという形が多かったのではないかと思うが、これは勝手なイメージで、逆にいえば、使っていない物件を所有しているオーナーがそれを貸し出すケースも多かったろうと認識している。

 

それらのパターンがインバウンドに伴ってブラッシュアップされた結果、オーナーが複数の施設を扱うようになってきたのが後者のほうで、今現在の民泊のイメージというのはこちら側の、よりビジネス色の濃い実業家が運営しているというパターンを想像することが多くなった。

 

なぜこんな話をするのかというと、これから説明する火災警報器の設置義務にこれらが大きく関わってくるからで、簡単にいうと、前者である居住している自宅で運営する場合、火災警報器の設置義務は寝室でのみ適用される(施設の規模にもよる)。

 

つまり、オーナーが実際に直接管理できる施設であるため、設置は極微小のもので良いということで、作者の場合、距離2〜3メートルほどの同じ敷地内であり、当然こちらが適用されるものと思っていた。

 

実際に広島県で民泊を管轄している課の見解では、作者のケースというのはこちらにあたり、書類手続きは全てそれを前提に行っていたため疑いを持っていなかったのだが、結論から言うと、消防の見解はまた違ったものだったのである。

 

居住している母家と、運営する納屋が屋根続きでないため、消防上は離れた建物として処理するという判断であった。

 

実際のところを耳打ちすると、所管である安芸高田消防署において、作者のようなケース例がなかった(田舎なので)ため、担当官自体はかなり迷っていた(素振りかもしれないが)ようだが、より万が一の際の責任を逃れられる無難な決定をしたということになる。

 

この決定により、納屋全体で冒頭の写真の警報器が5台ほど必要になり、かなり手痛い出費となった。今さらだが、写真の警報器の種類は「特定小規模施設用自動火災報知設備」(通称「特小」)という、命名した人のセンスを疑うような長ったらしい名前で呼ばれるもの。

 

これは一般で使われる自火報とは明確な違いがある設備で、複数設置しておいてもどこか一つが火災を検知した場合、全てが連動して警報を鳴らすという、より高性能な設備である。

 

作者がこの消防の決定に最もガッカリしたのはその価格の違いにあり、通常の自火報(自宅施設の場合はこれ)であればホームセンターで2〜3000円程度で購入できるところ、こちらの特小の場合は身近に購入できる場所がなく、ネット購入で1台1万5000円もしてしまう。

 

つまり、作者にとってこれがいかに青天の霹靂かがおわかりいただきたくて長々と説明した。

 

ただ、金銭的にはかなり痛かったが、もともと必要だとも考えていた設備でもあったため、必要とされたことに不服はない。不服だったのは、これの設置場所についてである。

 

この火災報知設備は大きく分けて煙感知式と熱感知式の2種類があり、今回の納屋ではその両者が必要であった。これは設備として利用者が使う可能性がある場所や、直接使わなくても関係している建物内の場所などを、担当者が査察して決定する流れで、右の写真は指定の位置に熱感知式を設置したところを撮ったもの。

 

基本的に、寝室となる場所や出火原因となりにくい場所に関しては煙感知式が指定され、出火原因になり得る場所では熱感知式が指定されるのだが、今回作者が問題と感じたのが、この写真の場所であった。

 

左の写真をご覧いただければわかると思うが、この報知器は囲炉裏の間の吹き抜けの棟木に取り付けている。報知器の設置位置基準はかなり細かく設定されており、この場合作者が問題視したいのは「天井」という定義についてだ。

 

吹き抜けである場合、当然天井がこのような屋根裏になるという考え方は言葉の上では理解できるが、この考え方にはそもそもなぜ自火報をつけるのかという、最も肝心な認識が欠如していると言わざるを得ない。

 

この、納屋でも最も高い位置の、それも熱感知式の報知器が作動するということは、ほとんどこの建物が全焼する直前ということになり、「燃え尽きました」と報告するに等しい場所だと思う。

 

そもそも論として、自火報というのは居住・宿泊する人間の避難を促すためのものであり、燃え始めた際の初動が大事で、1分1秒を争うために発報するものだと信じている。

 

つまり、作者の考えに基づくとこの棟木の下につける報知器には何の意味もなく、ただ単に教科書通りに必要だから取り付けろという、お役所仕事ここに極まれりといった感が強い。

 

もっと言うと、この囲炉裏部屋には最大の出火原因となり得る囲炉裏(よくあるお洒落囲炉裏ではなく、実際に焚き火レベルの火を扱う)があり、それを考えても1階の天井にあたる付近に設置するべきだと考えた。

 

そのことを担当官に主張し、実際は1階の天井にあたるはずの梁もしくはその高さの柱に直接つけることが出来るよう交渉したが、検討の結果、こちらの何ら有効性のない場所を指定されてしまった。作者としては1万5000円をドブに捨てさせられた気分である。

 

実際のところ、囲炉裏周りには必要不可欠と考えているため、今後その主張したあたりに自主的に設置することも検討中で、さらには指摘こそされなかったが、この警報が母家にいてもわかるよう、母家にもさらにもう1台自主設置することも検討しなければならない。

 

本来はそういう万が一に対して実際に有効な手法を消防署が司るべきで、作者的には今回の決定に対して何一つ肯じることができなかった。

 

ちなみに、検査結果が届いた後でコッソリ場所を変えることはもちろん違法で、仮にそんなことをすると抜き打ち検査があった際にいちいち場所を変更しなければならなくなる。が、実際にはそういうやり方をする人も一定数いるようだ。

 

さて、今回の消防法令適合検査で変更を余儀なくされたのは自火報に関してだけではない。前回のブログで造り終えたばかりのレンジフードに関しても指摘を受けたことがある。

 

前回の終わり間際でお伝えしていたミスというのが今回指摘された部分で、こちらの写真にあるダクトと桁の位置関係について法令順守の指摘を受けてしまった。

 

排気ダクトについては以前母家のときも確認したことで、今回の件は完全に作者のうっかりミスなのだが、簡単に言うとダクトの離隔距離が不十分だったということ。

 

この場合の離隔距離は、「可燃性のものから10センチ以上離す」ということで、写真を見るだけでは寸法を測りかねるかもしれないが、ダクトと桁の間がその指摘を受けたところとなる。

 

改めて指摘を受けてみて作者がここの寸法を測ったところ、最短で8センチほどで、つまり2センチ足りない。この指摘を受けたときの作者の心境はなかなかに絶望的で、取り付けたものをいったん外して開いている穴をずらして開けなおし、それで使わなくなった穴の空間を土壁と漆喰で塞いでから再度ダクトをつけなおす、といった手順がすぐに頭の中を駆け巡った。

 

白状すると、離隔距離確保を怠った自分を棚に上げて、担当官をなじりたい気持ちになったものである。2センチ。そのくらい容赦しろよと。母家のフード設置の際消防に確認したとき、壁を構成している貫や竹はもっとダクトとの距離が近く、さらに壁付けタイプのレンジフードの場合、フード自体を固定するための下地となる木材がダクトのすぐ横を通る設計になっている。

 

そんなことまで当時確認したときの返答は、「そういう細かすぎることまで指摘するとキリがないから、穏便にすませましょうや(やや誇張)」ということだった。なぜ今回は駄目なのか。

 

心にもない愚痴が口をついて出てきそうなのでこのへんでやめておく。

 

実際にこのケースの解決法は2通りしかなく、1つは作者が思い描いた造り替え、2つ目はある措置を行うことで規制免除を得る方法、これらを検討した上で今回作者的にデメリットが少ないのが後者の方だった。

 

造り替えとなると前述の工程が必要となるが、穴を開け替えるというのは大変な作業で、ここがまだ何も手をつけていない土間の時期だったらまだしも、キッチン周り全てが完成してまだ綺麗な状態である今、それを行えば周囲が土とホコリで充満することになり、かつ残った穴を塞ぐための手間や材料が乾燥するまでの時間を考えると、かなり気が重たくなる作業をしなければならない。

 

さらに、造り替えたところでその傷跡は残り、見た目にも美しくないため、造り替えにはデメリットが多すぎた。そこでやむなく免除のための措置をとることにしたのだが、それに必要だったのが右の写真のものであった。

 

これはロックウールという素材で、昔流行していた石綿(アスベスト含有素材)保温材と似たようなものだ。石綿とは違い、一応人体には無害であると謳われているが、素材はかなり細かい綿みたいなもので構成され、素手で触るとかなりチクチクする。

 

だが現代建築でもこういったダクト周りにはこれが広く使われる。今回とった措置というのは、離隔距離が足りない部分にこれを巻く、ということで、それを実施したのが左の写真だ。

 

一応消防の指摘では離隔距離が足りない部分だけで良い、ということだったため、全体を被覆するかどうか迷ったが、必要厚が5センチもあり、必要ないのであれば全体を被覆するのはコスト的にも勿体ないと判断した。

 

それらはさすがにむき出しでは使いたくなかったため、必要充分な被覆だけしてアルミテープで覆い隠したのが右の写真。

 

今回のロックウールは不本意ながら中国製のものをアマゾンでポチり、検索した中でも最も安価なものを購入したため、実買価格は3000円弱といった程度で済んだが、通常使われるような日本製のものを求めると、短いものが売っていない上に値段も数万円もしてしまう。

 

安価であろうがロックウールはロックウールであり、消防を説得するために設置するぶんにはこの程度の商品で充分だろうと判断した。

 

ちなみに、作者が使ったアルミフレキは径が200ミリほどあり、それに合う形状のロックウールは探すのが困難で、径が大きくなると値の上がり方も半端なく、やむを得ず90ミリ弱の商品を購入して切り張りしている。

 

さらに、この壁の内側でもダクトとの離隔距離はとれていない理屈になるが、その点については完全に不問であった。過去の話等をまとめると、どうやら壁の中は穏便に済ませてもらえるようだ。

 

これでようやく指摘がクリアできたかというとそうではなく、まだ反対側の屋根裏の処理が残っている。写真は下屋根の天井点検口から裏を覗いたもので、こんな感じで壁を突き抜けたあと左に90度曲げてそのまま奥の壁に抜ける形であることは、前回でも確認できたと思う。

 

このフレキダクトは天井からワイヤーで吊るす形で位置固定しており、スペース的にも離隔距離(10センチ)を確保することができているため、表側と同様、ダクト下側に離隔距離がとれていない部分だけロックウール処理をしていく。

 

狭いスペースの作業でもあり荒々しい仕上げになっているが、どうせ見切れないためこれで良しとした。そしてこの屋根裏スペースに関しては、担当官にも表側と同様の処置をとれば良いのかどうか確認したが、少し口を濁したようにそれで良いとのことだった。

 

だが、よくよく調べてみると、隠蔽された部分に設けるダクトの言及があり、つまりこの屋根裏に通したダクトは離隔距離を確保していたとしても、厚2センチ以上のロックウールを全体に巻く必要があるようだ。

 

つまり、確認した際に担当官が口ごもったのは、単純にこの法令を見落としたのか、そこまで厳密には問わない部類に入るものなのか、天井裏までは面倒なので見ていないということなのか、はたまた作者に対する温情によるものなのか、どれであろうか。

 

どちらにせよ、後日、実際に行った消防法令適合検査において、担当官が天井裏を見ることは一度もなく、そのまま適合申請が受理された。ご参考となればよいが。

前回のブログでキッチンが完成したことを宣言しておきながら、早速前言を翻す必要に迫られている。よくよく思うに、キッチンというのは、今回紹介するレンジフード(換気扇)の設置というところまで込みで考えるべきだったかもしれない。

 

というわけで、早速だがこのキッチンのために購入したレンジフードを取り付けていく。以前、母家でもレンジフードを取り付けたことがあった(その時の記事はこちら)が、そのときとは少し勝手が違うので、そのあたりを注意してご覧いただければと思う。

 

冒頭の写真は今回使うフードを真上から見たものになる。母家のときはパナソニックの中級グレードのものを購入したが、これは富士工業の上級モデルの廉価版といった感じの商品だ。選んだ基準は平べったいタイプで静音性が高かったということ。

 

上の左側あたりに鉄板をはがしたような穴が開いているが、これはフレキダクトの出口になる所で、必要に応じた位置に穴が開けられるように工夫されている。説明書によるこの穴の開け方がかなりダイナミックで、ハンマーで叩いて破壊すると書かれている。

 

フタを開けてみるとこんな感じで、中身は至ってシンプルに見える。この状態に付属のファンを取り付けたら駆動部の準備は完了。動かすにはボタンを押すことになるが、作者が選んだポイントの一つに、写真上にギリギリ見えているこの古いタイプの出っ張ったボタン(オンにすると半分埋まる)ということがあった。

 

新しい商品であれば、ビルトインコンロと連動して火を入れた瞬間にファンと照明がオンになる(母家のがそれ)ものもあるが、残念ながら独立した古いコンロとこの安価なフードではそれは望めない。

 

その代わりと言っては何だが、今回のレンジフード用に壁スイッチを仕込んでいる(その時の記事はこちら)のをご記憶の方もおられるだろう。つまり、フード側で常時電源オンの状態にしておけば、壁スイッチだけでオンオフの制御ができるということになる。

 

これが今流行りの連動型であったり、電源を落とすとオン状態がリセットされたりするタイプのフードだと、この壁スイッチの意味がなくなってしまう。そんな点も今回の基準として本機を選んだ。あとは価格(1万6000円)と信頼ブランドといったところ。

 

さて、最初に開けた外穴にはご覧のようなものをかぶせることになる。これは一つ前の中身を開けた写真で、フードの内側にテープ留めされていたもので、フレキダクトの接続口となるフタである。

 

本体との接触部には隙間を完全にふさぐためのクッション材を貼り、そのクッション材ごと潰すような形でビス留めをしているのだが、なんとなくやっていてチープ感が否めなかった。全体的にのっぺりした感じもそうさせるのかもしれない。

 

穴の内側に見えるのはダンパーと呼ばれるパーツで、吸った空気がここを通る際に開閉することで空気流量を一定に保つために必要な部品なのだが、作者が少し気になったのは、このダンパーが開いたときに穴の上にかなりはみ出てくることだった。

 

つまり、ここにフレキダクトをつけてすぐに曲げた場合、角度とアールを考えないと干渉する可能性があるということで、今回は上手く干渉しない角度で取り付けができたが、場合によってはそれが出来なかった可能性がある。

 

ただ、そこまでのことは事前に設計図面をガン見しておかなければわからないことで、こういうことが原因で予定変更を余儀なくされるケースは現場レベルでいうとかなり多いのだろう。

 

準備ができたのでここからはこの本体を意図した場所に固定していこう。今回の位置に関してはかなり真面目に悩み続けてきたが、頭上にある梁と梁の間にぶら下げるような形で取り付けることにしている。

 

この機種は幅750ミリのもので、囲炉裏の間ということもあって可能であれば900ミリのものを求めたかった。が、900にするとすぐ隣に設置している欄間に干渉する可能性があり、またしなくてもピッタリしすぎること、かつ作者が探したタイミングでこの750のみがセール品であったことからこちらに軍配が上がった。

 

可能であれば、見た目的にも梁と梁の間にツライチになるよう設置する方がスッキリした印象になることは間違いなく、そうしたかったのだが、高さ基準を考えた結果、万が一にも消防に指摘されないための措置としてぶら下げる形をとる。

 

写真でわかるように、本体の上側にL字金具を4本固定し、この金具を梁にビス留めするだけという至極簡単な作業だが、ポイントとしては、金具の本体側の接続を完全なものにしておくということだ。

 

母家でレンジフードを固定した際も思ったことだが、メーカー側が指定している固定方法がかなり強度不足な気がしており、可能な限りそれプラスアルファ強めに固定しておいた方が無難と思う。

 

今回のメーカー指定方法通り固定したのがこの写真だが(金具は別途用意)、4つの金具それぞれをボルトナットで1点留めのみで、しかもナット外径が穴に対してギリギリの大きさだった。

 

天板の素材も薄っぺらいため、これで吊り下げると金属製の天板が少し変形して浮き上がっており、ナットが天板を突き破る可能性を感じたりもする。ということで作者はこれプラス自分を納得するための補強をしたが、写真はない。

 

実際にこの本体を固定してみたのが左の写真で、この状態にもってくるのが今回の作業で最も大変だったといっても過言ではない。20キロ弱の本来を持ち上げながら梁にビスを打ち込むという作業は、ソロDIYヤーには限りなく厳しい作業だ。

 

しかもキッチンを完成させたばかりで、かつこの真下にはコンロまで設置済みであるため、確固たる足場が確保できず、万が一にも正攻法でこれを固定できる可能性はゼロである。

 

そこで作者がとったやり方は、渋々だが事前に梁側に1本しっかりした捨てビスを打っておくことにした。作者がこのL字金具に決めた理由は大小様々な穴が開いていたからで、通常のビス用の穴以外の大きい方の穴にその捨てビスを引っ掛ける形をとった。

 

つまり、このフードを購入する前の選定時にそこまでを思い描いて事に当たっているということで、それが失敗しないための秘訣と一言で言うのは簡単だが、事前の準備にかなり時間をかけていることが伝わればそれで良い。

 

一つでも捨てビスに金具を引っ掛けておけばあとは難しい作業ではなく、その仮引っ掛けをしている間に他のどこか1点でも位置確定させれば、後は流れ作業のように他のビスを打つことが出来る。

 

ここまでの苦労の結晶が右の写真だ。見た目的に完璧ではないが、出来るだけのことはやった感はある。先ほどの写真でも気付いた方がいるだろうが、本体の幅が梁と梁の間より少し短かったため、一方の梁にだけ60角材を固定してその上から金具を固定しているため、そこだけ悪目立ちしてしまう。

 

さらに、この本体の向きを注視した方がいたとすれば、相当目ざとい方かもしれない。実はこの本体は、苦肉の策として向きを逆に固定している。

 

理由は3つほどあり、1つはボタンの位置が問題で、ご覧の通りこれを反対にすると裏側にある桁によってボタンが隠れてしまい、押すことが難しくなるということ。さらにこの桁と本体の間には油汚れがでることが予想されるため、ボタンがない方が良いこと。

 

3つ目は、このフードを水平に取り付けた場合、ボタン側が高くなるような勾配がついている(煙を拾いやすくするため)のだが、囲炉裏側に向けておくことで多少なりとも囲炉裏からの煙を拾う可能性を上げたいということ、などである。

 

だが逆向きにすることによってコンロ側の煙を拾いづらくなりすぎると却って意味がないため、フードは敢えて水平にせず、極微小に囲炉裏側が下になるよう勾配を付けて設置した。

 

これにて本体の設置が終了。作業はひと段落といったところで、ここからは簡単なお仕事が待っている。写真は本体とダクト接続口の位置関係がわかるように撮ったもので、この接続口を取り付けたのはもう3年も前のことになる(その時の記事はこちら)。

 

この接続口の向こう側は下屋根の天井裏部分になり、以前のブログで外に排出するまでのアルミフレキダクトがすでに完成している。

 

あとはここに本体からダクトを繋げるだけで完成なのだが、作者はここで一つ大きなミスを犯してしまっている。その答えは次回のブログでお伝えするが、それまでにこの写真で何が問題なのか、お考えいただいても面白いだろう。

 

という感じで、この時点ではそのミスに全く気付かず、ダクトを繋げて完成したといい気になっていた。作者の中ではこの最後の写真が思い描いていた完成図である。

 

これによりこのコンロで排出された油煙が外に設けたガラリ(その時の記事はこちら)まで届くこととなった。この建物を購入する前から考えていたことがようやく形になり、かつ納屋でやらなければいけない大型の造作が全て終了したということで、このときはホッとして脱力感すら感じていた。

 

それもこれも、次回で問題が発覚することで打ち砕かれることとなる。

キッチン作業もいよいよ大詰めだ。

 

前回のブログで残すところ塗装のみとなったわけだが、これまでの作者であれば、塗装の際は一度固定したパーツ類を全て外してからそれぞれを個々に塗装する、というのがお決まりのパターンでもあった。

 

だがここしばらくの作業は全て時間と手間を惜しむようになり、細部まで丁寧な取り組みが減ってきている。と思いつつも、今回も時短作業に手を染めてしまったのだが、冒頭の写真の塗装を含めてニス仕上げまでを全てこの場で行っている。

 

見てわかる通り、キッチン台の周囲ぐるりにはダンボールをびっしりと敷いているが、さらにこの下には養生シートを隙間なく配置しており、塗料が床に落ちないよう細心の注意を払って作業を進めた。

 

前回ではお伝えしていなかったが、実はこのキッチンの木工装飾は下から積み重ねるように配置しており、最初の一枚目(つまり一番下)は床から1センチ程度離してスタートしている。

 

それはデザイン的な意図があったということの他、こういう塗装のやり方に備えたということでもある。隙間を開けておけばそこに養生ダンボールなどを入れ込むことができ、それによって液だれ被害は極めて発生しにくくなるからだ。

 

とはいえ、着色としての塗装は松煙墨と弁柄の調合塗料で行うため、こちらは濃度調整をすることで水分含有量を減らすことができる。それによって液だれ問題はクリアできるが、飛び散り問題の懸念が大きくなる。

 

調合塗料は厳密には顔料素材であり、一滴が散っただけでも被害が大きい。大変なのは、顔料系の素材は拭くと被害範囲が広がるという特徴を持つ点で、万が一飛び散ったら水を含んだ布(作者はティッシュを使うことが多い)等で移しとるように何度も拭かねばならない。

 

写真は調合塗料を塗り終えた状態を撮ったものだが、養生ダンボールは飛び散りが多く、すぐに上を動き回るのは危険である。飛び散りの上を踏んでしまった場合、その後歩く場所にはくまなく色移りする可能性がある。

 

次いでこの後やることになるのはニス塗りということになるが、こちらの方が液だれに注意しなければいけない塗料、ということになるだろう。

 

今回キッチン本体のニス塗りは、一度塗りにアクレックス、二度塗りに和信のウレタンニスを使用することにした。ここのところニス仕上げをする場合はほとんどこの組み合わせでやっているのだが、これには理由がある。

 

作者が使っているアクレックスは外部用塗料で(室内仕上げ用の商品もある)、本来こういう食卓周りの塗装に最適というものではない。ただ、作者はこのアクレックスを最初玄関の蔵戸に塗装するために購入した。

 

だが事前に他のもので試し塗りをしてみた感触で、蔵戸に塗ると本来の質感を大きく損なうことを知り、蔵戸に使用はせず用途を変えて使っている経緯がある。その後使用しているのは土足で踏む用途の木部や、こういう二度塗りが必要な素材の一度目に限定した用途だったりする。

 

蔵戸への塗装を想定して3.5キロのアクレックスを購入し、以後使う機会に恵まれず数年が経過してしまい、中身の消費期限が大幅に過ぎてしまっているため、出来るだけ速やかに消化したいという本音があり、機会があるたびに惜しまず使ってきた。

 

なかなか本題に入れないが、右の写真は一度外した扉に、仕上げニスを塗装後、取っ手をつけて完成したもの。前回でも説明した通り、こちらは水性ステインのウォルナット色を塗装後、アクレックスを一度塗りしていたため、すぐに仕上げニス塗装に着手して完成した状態ということになる。

 

そしてそれらを所定の位置に固定して正面を先に完成させたのが左の写真だ。こちらはこれでほとんど完成といっていい。

 

最後の最後にちょっとだけ隙間ができてしまった部分にコーキングをするという作業が残っているが、暗い場所に黒のコーキングを施すだけであり、写真にも綺麗に写らないため、その報告は割愛させていただく。

 

これにて正面が完成となるが、今回のキッチンはかなりの良コスパだと改めて感じる。ここまでにコストがかかっている部分を挙げると、木材、水栓2つ、水道管までの接続部材、取っ手、塗料、ニスくらいのもので、トータル2万円強といったところ。

 

次は裏面の仕上げ塗り後を撮ったもので、こちらは作者が危惧していた通り、全面が同色でかなりのっぺりした仕上がりになっているように思える。

 

ただ、これに関する作者の評価はそういうフラットな視点からのものではなく、コスパを重視した見方に偏っており、要はお金をかけずにやったにしては悪くないよね、といった程度のもので、完全なる自己満足というやつだ。

 

ちなみに、ニスの二度塗りで養生ダンボールはかなりのダメージを負ったが、床への直接的な被害が皆無だったことにホッとしている。ニス塗りという作業はこれまでも何度も経験してきたが、こと仕上げを綺麗に塗り切るということに関して作者はどうも得手ではないようで、なかなか上達していない。

 

たいていの場合、ニスは商品そのままを塗ろうとすると粘度が高くて非常に塗りにくい。塗りやすさを追及すると水で薄めながら使うことになるのだが、この薄める量というのが極めて重要で、サラサラにしすぎるとその分液だれも顕著になる。

 

液だれというのは塗装する素材より下にポタリと落ちることだけを言うのではなく、落ちる寸前のものも含めていう。水分量が多いと、塗りすぎという現象が起こりやすく、塗りすぎて行き場のなくなったニスは下の方に集まり、円いダマのようになって最終的に固まってしまう。

 

下の方に集まる、というのは、板であれば側面を伝って裏側にダマができるということだ。作者はこれまでも同じようなミスを何度も経験してきているが、未だに撲滅することができていない。

 

今回であれば、養生ダンボールにダマがくっついた状態で固まっているポイントがいくつかあった。一応こういうのは目の細かいヤスリで応急処置が可能だが、見た目にはどうしてもダメージを追ってしまう。

 

これにて今回のキッチン台制作は終了である。左の写真は完成後に使用するコンロを設置した状態を撮ったもので、この一般的な二口コンロでしばらくは様子をみていく。

 

作者の気持ち的に、ここには鋳物の大火力コンロを常設し、中華鍋などを振るえるようになるのが理想で、当初はその上に着脱可能な鉄板を設置することもできるようにして鉄板焼きを愉しみたいという想いもあったが、それはこの場所では無理が重なるため別の場所と機会を待つことにした。

 

さらに、プロパンガス装置を使用する上で必要な措置をとってキッチン周りの報告を終了としたい。これはガス警報器という装置で、ガス漏れがあった場合の保険みたいなものである。

 

プロパンガスは空気より重く下に溜まる習性があるため、こうやってガス周りの低い位置につけておくことで機能を発揮する。ここで問題だったのは、作者がこのキッチン周りにこれを設置することを想定していなかったことだ。

 

それがどういうことかというと、ガス警報器は有線タイプがほとんどで、コンセントが必要だったということ。しかもこの商品を見てわかる通り、警報器のコードは20センチ程度しかなく、極至近に必要というのが作者にとって盲点だった。

 

これは以前にも母家のガスを取り付けた際(その時の記事はこちら)にわかっていたことだったのだが、他のことに気をとられて完全に失念してしまっていた。さすがに次はないと思うが、反省材料だろう。

 

そのため、このコンセントは床下に潜って急遽他の線から分岐させて新たに通したもので、コンセントボックス自体は以前購入して余ってしまったものがいくつかあったため、幸いにも作業はすぐに終わらせることができた。今後同様のことを考える方がいたら参考にされたい。

 

最後に、ある程度完成した周辺の様子を見て終わりにしたい。キッチンの足場にマットを敷いたのをはじめ、後ろの古箪笥にはそれぞれのボックス内にデニム地の素材(特価で購入)を敷いた上に食器を収納。

 

上にはイメージを壊さないような電化製品を並べた。今回このために新たに購入したのはオーブンスチーム電子レンジのほか、炊飯ジャー、オーブントースター、湯沸かしポット等だが、全て中古の状態が良いものを選んだ。

 

今は冬で囲炉裏の間は凍えるほど寒いが、暖かくなったらここに立つのが楽しみになってきた。