日本に棲む淡水魚と遊ぶブログまとめ

日淡ブログ

日本の淡水魚に関するブログです。新しい記事が上に表示されるので過去(下)のものからどうぞ。

今ニュースを賑わせているWBCという国際大会。その試合が続いているせいでここのところ全く更新する時間をもつことができていない。本当であれば古民家ブログは記事がたまっていて少しでも紹介していきたいのだが、今回どうしてもタイムリーに挟んでおきたかったことがあったので優先的に報告しておくことにした。

 

今回の主役は冒頭の写真の通り、我が家の水槽にいるドンコである。この写真を撮った日、動きに何かいつもと違うような素振りがみられており、ほどなくその理由がわかった。

 

以前のブログで紹介したときは4匹のドンコを1つの水槽にまとめていたのだが、少しずつ体の大きさに差が出るようになったため水槽の中にセパレータを挟んで別々の空間での飼育となっていた。

 

そうしないと共食いの恐れがあると思っての処置だが、この冒頭の写真を撮る日から遡ること2〜3日前、隣り合った2匹がお互いを気にする素振りがあったため、試しにとセパレータを外して混泳していた経緯がある。

 

この日はやたら土管に執着している素振りもあり、さらに人が近づいたときに出てくるスピードがいつも以上に速かったりと、土管の中を見ればその答えが一目瞭然であった。

 

土管の天井にビッシリとくっついた卵がおわかりだろうか?いつもと様子が違うのはそれを守っているからで、人が近づくとすぐに突進して追い払おうとする動きをしていたということだ。

 

最初の写真を撮ったのは2月の14日、今このブログを書いているちょうど1カ月ほど前のことになる。通常環境下での産卵は4〜7月と言われているため、時期的にまさか産卵するとは思っておらず、原因はヒーターによるものであったかもしれない。

 

右の写真は産卵後10日が経ったときに撮ったもの。よくよく見てもらえばかろうじてわかると思うが、発眼してきた頃のもので、時期外れだった割には順調に成長している様子に安堵した。

 

発眼卵になるまでの間、親ドンコはほぼ毎日つきっきりで世話しており、朝起きたときには土管に逆さ(つまり腹が天井の卵に向いている格好で)にくっついて守っていたり、ヒレを動かして新鮮な水流を卵に送ったりと甲斐甲斐しく世話している。

 

エサに関しても、通常では待ちきれずに水槽前面に出てきていたものが卵付近で様子を見ているような感じに変わっていたが、発眼したくらいのタイミングから積極的に出てくるようになり、少しずつつきっきりという感じではなくなってきた。

 

一般的にドンコの卵のふ化には1カ月くらいかかると言われ、写真のようにオスがつきっきりで卵を守る。卵はダメになったものは口で取り除いたりして常に衛生的な状態を維持するので、ムギツクなどが托卵することでも知られる。

 

托卵というのは要は自分の卵をドンコに世話させるという意味で、そのくらい卵を守る意欲が強いということだ。従って産卵したメスも攻撃される可能性があるため、産卵を確認後すぐにまた元のセパレート状態に戻している。

 

私自身初めての経験で詳しいことは知らなかったこともあり、発眼卵となって以後上記のように親ドンコが卵の見守り放棄をしているようにも思え、ひょっとして卵がダメになったものかと思ったりもしていた(なんとなく卵が暗い色に変わって死滅したものと勘違いした)。

 

が、それはそれでひょっとするとふ化のタイミングが近づいているのかもしれないと思い、この時点で親元から隔離することにする。ドンコはもともと魚食性が強く、産まれた子供でも同じ空間で飼育しているとエサになってしまうためだ。

 

実はこの隔離したタイミングはドンピシャで、その翌日からふ化が始まったのだが、これはけっこう感動的であった。実際にふ化が始まったのは3月7日だったから、産卵から3週間ほどということになる。

 

産まれ出てくる子はプランクトンかと思うほどに小さく、それでいてすでに姿かたちはドンコになっている。想定していたより早いふ化だったためエサの用意をしておらず、この日すぐに慌てて子供達のエサ作りを開始した。

 

左の写真はその餌となるものを作っている様子を撮ったもので、これはブラインシュリンプという、名前の通りエビのような生き物である。体がプランクトン並に小さく、水槽全体に砂粒のように漂っているように見えるもの全てが餌となり、淡水魚がふ化したときはこれを与えておけばまず間違いないというくらい栄養価の高い生餌となる。

 

作っている、と書いたが、それはつまりこのブラインシュリンプが卵の状態で売られているからで、水1リットル当たり20グラムの食塩を混ぜた食塩水を作り、それを28℃の水温調整をしてエアーを送っていると24時間ほどでふ化して大量の餌が出来上がる。

 

初心者には敷居が高いようにも思えるが、水槽飼育をしていて余りの小水槽とヒーターがあれば誰でも簡単にでき、出来上がるとさらに面白い。

 

生餌だから赤ちゃんの反応が良く、またたく間に食べている。しかも食事後の子供のお腹が赤いことからもわかる通り、生きたシュリンプの状態では色がわからなかったが、食べてみると色素が赤であることがわかる。

 

エビやカニなどの甲殻類は赤い色素で構成されており、加熱したときに赤くなるのをご存じの方も多いだろう。こんな感じで赤ちゃんのお腹の色ひとつとっても喜びながら観察を続けている今日この頃だ。

続きを読む≫ 2023/03/13 21:50:13

今現在、我が家では計10台の水槽がある。そのうち前回のブログで紹介した室内に8台、屋外に2台、そのなかで前回と今回紹介するニューフェイスは全部で6種なのだが、前回ではそのうちカネヒラだけの紹介にとどまっていた。

 

というわけで今回は主にそれらニューフェイスを紹介していくことにする。冒頭の写真は屋外に設置した900ミリ水槽で、ここにいるメンバーはほとんどが古株ばかりという中、2種だけ新参者でまだ馴染んでもいない。

 

どういうわけか我が家の水槽群のなかでこの900ミリ水槽だけは全員が長生きである。考えられる理由としては外部濾過を使っていることでしっかり水質が保たれていることと、適度に自然光が取り入れられていることなどがある。

 

水槽の中にはオヤニラミ1匹、マドジョウ6匹、シマドジョウ4匹、ヨシノボリ3匹あたりが古株軍団で、新たに入ったのはカマツカ2匹、ズナガニゴイ1匹になる。

 

カマツカは後程紹介するとして、まずはズナガニゴイという種について紹介しておこう。右の写真はまだ馴染んでいない新参者であるため、常に水槽の奥の端のほうでひっそりと過ごしているところを無理矢理撮影したもの。

 

かなり条件の悪い中で撮っているためややピンボケで全体像もわかりにくいがご容赦願いたい。名前からわかる通り、コイに似ている種類の魚でニゴイと呼ばれる魚のうち小型に入る部類の種だ。

 

ニゴイは大きくなるとコイに近いくらいの大きさ(60センチくらい)になるのに対し、この種はせいぜい20センチ程度であり、驚いたときに土に潜る習性があるのは次に紹介するカマツカと似た習性といえる。

 

このサイズのニゴイを釣りでゲットするのは難しいと思われ、ガサ入れでイトモロコを狙ったときに網に入ってきたものである。

 

前回からチラホラ名前が出てきていると思うが、ようやくこの魚を紹介できると思えば少し嬉しくなってくるのが左の写真。これはニッタンで水槽を組むときに欠かせない、私も大好きなカマツカという種だ。

 

欠かせない、というのはニッタンの世界では混泳できる大人しめの底層魚というのがあまり種類が多くないからで、私の水槽にいる底層魚たち(ヨシノボリ、チチブ、ドンコなど)は攻撃性が強くて本来混泳には向かない。

 

その点、このカマツカはどんな魚にも合い、底層のお掃除屋として1台に1匹の存在になってくる。特徴的なのは上述した砂に潜ることが多いという他、口が通常の魚と違って下向きについていることだろう。

 

詳しい説明は日淡のことを参照いただきたいが、底に落ちたエサを綺麗に掃除して食べることができる。かといって、我が家の水槽に完全に馴染んだ今では彼らは底に落ちてくるエサを待つことをせず、ひどいときは上層の方まで上がって水中キャッチを見せてくれさえする。

 

水中に潜って捕獲しようとすると意外に素早くてかなり捕獲難度は高いのだが、ガサ入れではかなりアッサリと捕獲できる。ただ、以前どこかで触れたかもしれないが、私の住む安芸高田ではこれまで棲息する域を特定できず、散々探し回ってようやく安定的にいる場所を見つけることができた。

 

お次はこれ。実はこの種がこの段階まで私の捕獲網に引っかからなかったのはずっと不思議に思っていたことで、どこにでもいるはずのウグイという魚である。

 

関東暮らしをしていた頃にはどこの川に行ってもこのウグイが獲れ、釣り人などからも外道として嫌われがちな存在であるが、ここまで獲れなかったのはかなり意外な思いがする。

 

東京からこっち(広島)に来て私がウグイを目にしたのは、以前この日淡ブログでも紹介した(そのときの記事はこちら)三次の伝統である鵜飼を見に行ったときだけで、いくつか川の中にも潜っているがそのときすら目にすることがなかった。

 

本来の生息域は淡水魚の中でもかなり広い方で、川の上流〜下流までどこでも生存することができる。だいたいの一般的なイメージとして、中流あたりの綺麗な川に潜ったときによく目にするのがこのウグイ、カワムツ、オイカワ、そしてアユなどだ。

 

それらの種の中では最も大型化するのがこのウグイであり、降海型で産卵のときに戻ってきたマルタウグイなどは40センチを超えるほどになる。そうなるともはやコイなどと同じように水槽飼いには向かない感じになるだろう。

 

お次の新顔はこれまたやや大型化する可能性のある魚である。この種はご存知日本の郷愁魚ともいえるやつで、童謡「ふるさと」にも出てくるフナという種。

 

こ〜ぶ〜な釣〜りし〜 か〜の〜か〜わ〜

 

実は私のニッタン人生でこれまでフナ類を飼育したことがないため精通はしていないが、これはギンブナというフナの中でも最もポピュラーな種で、最大では30センチほどになってしまう。

 

雑食でなんでもよく食べ、生命力もピカイチである。コイと同様少々の環境悪をものともしない強い種で、コイと似たような口で小動物や卵などまで食べる。コイともども、間違っても生息域外への放流は避けたい魚だ。

 

以上の新顔3種が屋外1200ミリ水槽で元気よく泳いでいる。カマツカに関しては1200に4匹、900に2匹、前回紹介した田んぼ横の用水路でとれた魚群水槽(長い)に1匹がそれぞれ落ちたエサを綺麗に処理してくれている。

 

実はこの他にも使っていない900水槽がもう1台あるのだが、奥行があるタイプで置き場所がなかなか決まらないため設置に至っていない。これまで紹介してこなかったが、この未使用水槽は田舎の付き合いの中でもらったもので、屋内の60センチ水槽3台はリサイクルショップやヤフオクで格安でゲットした。

 

こういう水槽やその他一式などはまともに購入してしまうとすぐに数十万円レベルになる贅沢な遊びだが、常日頃から目を光らせておけば遇々タダでもらえたり格安で入手できる可能性がある。

 

この家に住むまでの賃貸生活ではそういう無駄なものを置いておけるスペースがなく、選択の幅が広がらなかった。こういうことも含めて今の暮らしが最高に気に入っている次第である。

 

最後に、ついに生息域を探し当てた貴重な種を紹介して締めくくろう。これはアカザという小型のナマズに近い種で、見つけると飛びあがるほどに嬉しい魚だ。

 

中国地方随一の長さを誇る江の川の上流(車で15分くらい)でガサ入れにより捕獲したのだが、過去のブログで紹介した(そのときの記事はこちら)戸河内の水中調査のときに出会えたら嬉しい四天王の中に勝手に数えている。

 

比較的冷水性で、川の上流域に多く生息し通常の水温の水槽では飼育が難しかったりする。特に夏場の水温が上がるときをクーラーなしでしのげるかが課題になるが、捕獲できた場所の水温を考慮して我が家でもなんとかなりそうと思い持ち帰った。

 

ナマズの仲間というだけあって完全に夜行性であり、以前にも紹介したギギとほぼ同じような扱いだ(そのときの記事はこちら)。一つ違っているのは、ギギのほうが視覚が優れていることだろう。アカザの視力はほとんど退化しており、夜間エサを探すときも地面や壁を這うように泳ぎ回って4対の長いヒゲが感知したエサを食べるという習性をもつ。

 

そういう特徴をもつギギやアカザを他のニッタンと混泳させることは難しいため、一つ水槽にほぼ同じくらいの大きさの7匹(アカザ5匹、ギギ2匹)を入れている。両者とも日中は姿を晒すことを嫌うため、石や木をわざと下に隙間があるようにいくつも配置し、空気とエアレーション、水温を下げるファンなど出来るだけ居心地のいい環境作りを心掛けている。

 

日中この水槽を見てもなんにも楽しいことはないが、夜になるとそれぞれが出てきて終夜動き回るので暗くしてからの愉しみができた。

 

さて、今回はこんな感じで終わる。恐らくこの周辺にいる私が気軽に水槽で飼育できる種はかなり押さえることができたと思っているが、まだ飼育目標にしている魚が1種いる。

 

有言実行できるかどうかはわからないが、次のターゲットはカワアナゴという魚だ。読者には吉報を待たれたい。

続きを読む≫ 2022/09/26 18:00:26

ようやく今季の淡水魚情報を更新する。

 

前回の日淡ブログで作成した水槽台によって淡水魚たちの環境がかなり改善されてきた。この水槽台によって我が家の水槽は室内と屋外のバランスが屋内寄りになってしまった。

 

それによって大小の影響が出てくることになるが、まずメリットとしては夏場冬場などの水温管理のやり易さが挙げられる。当然ながら屋外の水槽に関しては極端な水温変化に対応するため夏は送風機、冬はヒーターなどの対策が必要だが、それによる電気代は月間で軽く1万円は超えていた。

 

つまり経済的にも多少改善される見込みといえ、それもメリットに挙げられるだろう。その他の点では虫や小動物の影響が少なくて済むということで、屋外のものは常にクモの巣や何らかの糞や卵などで汚れるのが早い。

 

また、外に多くの水槽があることで勝手口の外のスペースがごちゃごちゃしてしまい、整理した今はかなりスペースが広くなったように感じている。これもメリットと言って差し支えない。何より出来たての今現在、水槽台が見るのも気持ちがいいほど綺麗である。

 

次にデメリットであるが、最大のこととしてまず挙げられるのは水交換・掃除が大変になったということだ。屋外のときであれば吸いだした水は勝手外のシンクに流すか、若しくはそのままVU管などですぐ下の川の方に流せるようになっている。

 

1200ミリ、900ミリの水槽であれば2〜3本の水ポンプを固定設置して水抜きをしながら、シンクの水道にホースを付けたものを水槽に直接差して抜く量と同じ量の水を出すことで半自動的に水替えが出来ていたりした。

 

これは出来るのと出来ないので水替えの大変さが全く変わってきてしまう。屋内での水替えは1本の水ポンプでバケツに水を汲みだしながらそれを捨てる作業での往復が必要になるなど、作業環境をかなり改善しない限り半日レベルの仕事になってしまう。万一水汲みだしに失敗しようものなら床が水でびちゃびちゃになるだろう。

 

その他でも、多くの水槽があることによって屋内の静謐が破られてしまうということも人によってはストレスになるかもしれない。ポンプや水を循環させるときの音、エアーの出る音などというのは意外と耳に届いてくる。

 

そんな影響がありながらもこれを機会に水槽のレイアウトや魚たちの組み合わせなどを全て一新したので今回と次回2度にわたってそれを紹介していこうと思う。

 

今回魚たちを紹介するにあたり、これまでの日淡ブログで紹介済みの魚以外のものになるべく紙面を割くようにしようと思う。まずはラインナップに触れることにするが、前回のブログの最後の写真(こちら)をご覧いただきたい。

 

今現在、屋内には台の上に600ミリ水槽4台、下の方に600ミリと小さい水槽が全部で4台、計8台の水槽がある。上の右から順に、タカハヤ・カワムツなど家の下の川で獲れた魚群水槽、タナゴ類・カマツカなど田んぼ横の用水路で獲れた魚群水槽、イトモロコ・ムギツク・おやにらみ小などの流れが苦手魚種のチビ大集合水槽、アカザ・ギギの夜行性大集合水槽。

 

下の右から順に、ヌマチチブ水槽、おやにらみ大の単独水槽、ドンコ小の混泳水槽、アカハライモリの夫婦で満喫水槽、それぞれ上下で4点ずつとなる。屋外には過去に紹介済みの流れ好きニッタンによる大混泳水槽1200ミリ、流れは少な目で小さく穏やかに混泳できる種の混泳水槽900ミリ、の2点がある。

 

これらのうち、前回までのブログで全く登場したことがなかった種は6種で、カマツカ、アカザ、ギンブナ、カネヒラ、ズナガニゴイ、ウグイがニューフェイスとなる。それ以外の種はサッと流す程度にしようと思うが、それをさっそく破る例外の存在が冒頭の写真でもある私のイチオシ、おやにらみ様だ。

 

ちなみに、右の写真は私がよく採集に行く川の一つで、昨年から今年にかけて我が町、安芸高田市の川魚マップを着々と頭の中に描いてこれている。だいたいどの川のどのあたりにどんなやつが棲息して、どういう方法で獲れやすいかといったマニアからしたら想像するだけでウハウハなマップで、この写真の川では主にカマツカやおやにらみなどが獲れる。

 

カマツカはまた次回にでも紹介するが、まずはこういう川を複数開拓することで魚種のラインナップもそれなりに充実してきていることをお伝えしておく。

 

それではようやく魚の紹介に入る。左の写真はタナゴの王様と言われるカネヒラという種。日本固有種のタナゴでは最大の大きさであり、最もカラフルで人気が高い魚である。

 

タナゴは色んな方法で簡単に捕獲できる魚であるが、例えば釣りをしたときにこのカネヒラだけは引きの強さが全然違う。ほとんどのタナゴが止水域に近い環境を好むことに対し、この種だけは流れのあるところを好む。

 

その一番の特徴であるカラフルな色彩は発情期により鮮明になってくるが、その発情期も他のタナゴたちが終わった秋口あたりから始まる。つまり、他の種と混泳させておけばかなりの期間で婚姻色が出ている状態を楽しむことができるだろう。

 

過去に紹介していたタナゴとしてはヤリタナゴとアブラボテの2種がいたが、このうちアブラボテは気性が荒く他の魚に対して攻撃的(特に繁殖期は)だったりするが、他の人はなんとか工夫しながら混泳していることと思う。

 

私はといえば大して工夫することはせず、そのままの状態で雑多に混泳しているが、そこまで大きな問題(攻撃が高じて殺したり)はこれまでのところ起こっていない。

 

タナゴを飼育する人であれば繁殖を目的とするのが一つの道だと思うが、産卵方法が変わっていて、繁殖期に雌は体よりも長い卵管と呼ばれるものが伸びてきて、それを2枚貝に差して貝の中で孵化させて育てるという特徴がある。

 

つまり、繁殖したければ2枚貝を探してきて同じ水槽に入れておけば(タナゴがいるところの川底には必ずいる)良い。ただ、この2枚貝を生かし続けることの方が難しいようで、私はまだチャレンジしたことがない。

 

お次はこちら。以前も紹介したイトモロコの集団がピンボケになっているが、今現在、私のお気に入りの魚おやにらみに次いで第2位にランクインしているのがこの魚である。

 

穏やかで集団行動を好み、同種を複数入れておいたら一つ塊のように動くことが多い。体の横に黒い帯状の筋模様があるのが特徴的で、ウロコも銀光りしてカッコ良い。

 

この水槽にはまだ子供の魚だけを入れているが、大きくなってくれば1200ミリ水槽に引越しをすることだけは決まっている。そうなるのは来年以降だが、引越し後もこの水槽だけはチビ限定水槽にしていく予定だ。

 

また、全ての水槽にいえることだが、今のところ全く水草などの癒しを入れることが出来ていない。これは今後の課題としていつかちゃんとやるつもりでいるが、いかんせん手間がかかってしまうため現時点では腰が重い。

 

このへんで超絶癒し系の魚を挟んでおこう。以前にも紹介して、人に懐きやすい私が好きな上位に入ることをお伝えしていたドンコだが、そこからさらに慣れた状態になって今ではこんな写真の感じになっている。

 

普段はそれぞれが好きなポジションにいるのだが、エサの時刻が近づいてくるとガラス越しにこちらの動向を気にする素振りを見せ、人間が近づいていくと写真のように胸ヒレや腹ビレを直立させて一点こちらを見つめるモードに入る。

 

この水槽には今同じくらいの大きさのドンコが4匹いるが、タイミングが合えばその全員が同じ恰好で同じ方向(こちら側)を向いて整然と並んでいるような状態になり、ニヤニヤが止まらない。

 

今回の最後はイモリにてしめよう。彼らも最初に紹介したブログからもうすでに2年以上が経っており、今ではこちらに慣れきってしまっている状態だ。

 

彼らもとにかくこちら側の動向を目で追っていることが多く、目の前で動いているとエサと勘違いして近づいてきたり、他の水槽にエサをやっているとじっとこちらを凝視して1ミリも動かずガン見を続けてくる。

 

いつもハシでエサをやるのだが、ハシへの反応が良くすぐに直接奪うように食べ、挟んでいるエサを力づくで食べていく様がなんとも微笑ましい。

 

と、今回はこんな感じで次回に続いていく。

続きを読む≫ 2022/09/24 19:51:24

以前このブログで新年の挨拶をした際に目標に掲げていたことの一つとして日淡ブログを更新するということがあった。このことはずっと頭の中に保留し続けていたことで、DIYに集中するあまりほとんど川や山に行けていなかったのを意識的に変えていこうと思い至る。

 

この春から夏にかけてやや体調を崩すことが多く、自分も若くないことを実感をもって味わっている昨今、終日ギラギラの太陽のもと肉体労働をして家に戻ると涼しいところで身体を休めたくなり、そうなるともう夕方の暑い中で汗をかきながらDIYというのができなくなってしまっている。

 

まあもともとDIYというのは自分がやりたいときにやりたいことをやるというのが大前提ではあったので、このような色んな事情があってしばらく遠ざかるような時間があってもいいとは思うのだが、それをすればするほどブログの更新から遠くなっていく。

 

お蔭で3年間続けてきたこのブログのアクセスカウンターも一度契約を切られ(使わない期間が長いと自動的に解除される)、当初からの貴重なデータが完全にリセットされてしまうというようなことにもなった。

 

ただ、DIYをしていない分、自分のやりたいことには時間を費やすことができており、その最たるものがこの夏の川遊びであったりする。もう雨ではない週末には大抵どこかの川でガサ入れをしたり釣りをしたりと棲息魚種の調査にいそしんでいたのだが、このへんで今の我が家のニッタンラインナップを紹介しようと思った次第。

 

とはいえ、魚を紹介していく前にそれらの環境もだいぶ手を加えてみたため、今回はそれの紹介にとどめておこうとおもう。冒頭の写真はこの夏に入る前の我が家の水槽の一部を切り取ったものだ。

 

当時の状況としては、勝手口とその外側のスペースに10基前後の水槽が常に適当な位置に置かれているといった感じで、なんとなくまとまりのないものだったのだが、まずそこにメスをあてて本格的な鑑賞環境を整えることにした。

 

決めたら動くのが早いのは私の取柄だと思っている。さっそくながらもともと設置していた水槽4〜5台を適当な位置に仮置きしていき、置いてあったスペースをフリーにするところから始める。

 

写真中央にあるアイアン台には60センチ水槽が置かれ、左の互い違いになっている棚には適当な大きさの水槽が複数置かれていた。まずは思い切ってこれらを全てお役御免とする。

 

ここのスペースはホタル見の窓などの目的で作り、カウンターテーブルなどを置いて鑑賞できるようにしようと思っていたのだが、実際に部屋の中から鑑賞するのは現実的でなく、もう一つのプランであった水槽置き場として利用することを決心した。となると最初にやらねばならないのがこのスペースに合う水槽台の作成である。

 

納屋のDIYが思ったように進んでいないことの理由の一つに、ウッドショックによって木材が高騰しているということもある。当初1年そこそこで値が落ち着くと思っていた予想は大きく裏切られ、ロシアの戦争などの影響もあったりで木材価格がいつまでも下がらず、むしろ上がってさえいる状況だ。

 

そんな中でよくいくホムセンで3メートルの60角材が格安(5〜600円)で売られていたため買い置きしておいたものがあり、今回はそれをメインに使うことでコストダウンを図った。左の写真はその60角を必要な形に繋ぎ合わせたものを撮ったもの。

 

水槽台を自作するときに最も気を遣うことといえば、耐荷重についてではないだろうか。例えば我が家での最大の水槽は勝手口外に設置している120センチ水槽になるが、これなどは水を入れると200キロぐらいになる。

 

台を設置するスペースは横だけで3メートル弱ほどあり、理論的にはこの120センチ水槽が2つ置けるくらいの強度は確保したい。右の写真は枠組を作っているときのものだが、コーナー四隅はL字金具を使ってより確実に固定をし、真ん中の横材だけは柱側を切り欠いてより強度を求めた。

 

それらのパーツをバラバラで作っておき、最後に実際の場所で組立を行ったのが左の写真。骨組をいかに頑丈にしても、地震などの揺れには弱いため、場合によっては奥の柱にボルトを打って固定というのも考えたが、意外と手前側に傾くことはなさそうだったためこれでとりあえずの完成とした。

 

台はなるべく軋むことのないよう、奥行に何本もの支材でお互いを固定したりしてバラバラになることがないようにしている。この支材が今回の台を作るにあたっての一番のポイントかもしれない。

 

右は完成後の支材の死にスペースを撮ったものだが、強度を増す変わりにできてしまうデッドスペースを水槽作りのネックになってしまうコード類や小道具などの隠し場所にしてしまうという発想に変えてみた。これにより強度確保と省スペース、見た目の良さを全て兼ね備えることができたと思っている。

 

数少ない不満点としては、このデッドスペースの高さが材の一辺である60ミリしかないということだ。それによって確かにコードなどの細かいものを設置するのは大変だが、一度やってしまえば余程の事がない限り変えることもない。

 

今回の水槽台は60角材を5〜6本と過去に買っていた集成材の板を使った他、新たに購入したのはL字金具と天板の集成材、小物置き場として使ったMDFくらいのもので、しめて15000円程度のものだ。

 

それと、水槽が増えすぎたときにコンセントの必要量が増えすぎてしまうことへの対策として、なるべく必要なコンセント数を減らす対策を施した。そのうちの一つが左の写真のような照明器具を取り付けたことだ。

 

通常、アクアリウムでは水槽ごとに照明を置いてあるものだが、これはスイッチ一つで水槽台のスペース全体を照らしてくれるLED照明である。これを上下の棚にそれぞれ設置することでざっとコンセント数を5つくらいは減らすことができる。

 

さらにもう一つの大きな対策がエアーポンプの新調で、適当に設置すると安っぽいものを1台の水槽に多いときは2つくらい使ってしまうのを、一つで2台分くらいのパワーを持つものに変えた。これでもコンセント数を4つくらいは減らせている。

 

もっとパワーのあるものを使っても良かったが、屋内であるため騒音が気にならないレベルのものがよかったことと、6センチのスペースに無理なく置けることが条件にもなってくるためそのくらいに落ち着いた。

 

そんな苦労の末ようやく完成した全景が最後の写真。下の段の照明は完全固定にしているが、上のほうの照明は壁掛け式にした木材に固定しただけのもので、木材ごと簡単に取り外しが可能になっている。

 

と、こんな感じで我が家の勝手口の使い道がほぼほぼ確定してしまった。この部屋には水槽をはじめ魚遊びの道具類なども全て置いてあり、ほぼ100パーセント趣味のための部屋となった。

 

置き場のなかったソファーも置いてあるため、時間の合間に飲み物を片手に魚の鑑賞ができる贅沢なスペースとして今後利用していきたい。次回はこの水槽にいる魚たちの細かい情報をお伝えできればと思う。

続きを読む≫ 2022/09/19 19:28:19

前回の記事では我が家のメインとなる水槽の内容を紹介した。今回は前回紹介しきれなかった残りの水槽について紹介していこう。左の写真は過去の記事でも紹介したことのある60センチ水槽で、最初に買った本格的なものである。

 

今現在はというと、写真でわかるとおり勝手口の出窓があった場所に設置している。一度古民家ブログでもお伝えした(そのときの記事はこちら)が、ここにした理由は前回紹介したメインの水槽置き場が手狭になってきたことと、奥行がちょうどよく収まりがいい感じだったことが大きい。

 

将来的にはこの出窓の位置に窓一面となるような薄型のオーダーメイド水槽を設置したらどうかなどと夢を膨らませているが、本来のこの窓の目的(川とホタルが見える)とは異なるため先の事は全く見えていない。

 

この水槽の中にいる魚たちは有り体に言えば、前回紹介した大型水槽や個別水槽に入れる魚から漏れた種類の魚たちとなっている。簡単な分け方のイメージとして、90センチ水槽が小型の魚たち、120センチ水槽が大型の魚たち、そしてこの水槽には中型の魚たちという感じだ。

 

写真のとおり、よく見かけるサイズのオイカワやカワムツなどの中層魚、ヤリタナゴやアブラボテなどタナゴ系、チチブなど底層系が絶妙なバランスで混泳されている。アブラボテは他者を追う姿がみられるがこの水槽に関してはそれほど強烈ではなく、多くの魚がいることで弱い1匹だけが集中して攻撃されない状態になっている。

 

ちなみに、前回紹介した水槽内の魚たちはほぼ全て人間に対する警戒心が強まっていると書いたが、この水槽だけは家屋内からも常に見える場所にあり、それだけ人間の姿に対して魚たちの慣れが顕著にみられる。

 

具体的なところでは、人間が近づいて窓を開けるたびに全ての魚群がエサを意識して近寄ってくるという感じで、エサを投入すると全ての魚がピラニアのようにエサの塊をついばんであっという間に食べ尽くしてしまう。

 

さて、残る水槽を紹介する前に一度左の写真を見ておいてほしい。これがどうしたと思われるかもしれないが、この夏ガサ入れをした中で最も楽しかったといっていい8月末頃の写真である。

 

この水槽はかなり小さい水槽なのだが、そこにいる魚たちはそれを感じさせないほどの稚魚で、持ち帰ってはみたものの餌を食べられないようであれば元の川に戻そうと思っていた。

 

オヤニラミ、ムギツク、ヌマエビ、ヨシノボリ、ドンコと全てがミニサイズの魚たちだが、エサである赤虫を投入してみると全ての魚たちがしっかりと食べるため稚魚用水槽を作って飼育することにした。

 

稚魚の飼育は本来オススメされるものではない部類のものに入るかもしれない。淡水魚とはいえ、稚魚のときは食性が違ったりすることがあったり、なにより川からの採取禁止と謳われていることも多いためである。

 

こういう話になるとどうしても現代の世の中では禁止、禁止となってしまうことが多く、それを強く主張すればするほど人の川に対する興味も薄れていくのではないだろうか。話の内容的に確実に賛否が出てくるだろうが、私はまずこういうものに触れてみることが大事だと思っている。

 

難しい話は適当に流しておいて、右の写真は母屋でも勝手口でもなく今現在私が暮らしているマンションで新たな水槽を設置したときのもの。これらの飼育のために用意したのは60センチのスリム型水槽ともう一つは適当なサイズの安価な水槽。

 

スリム型水槽には上述の5種類の魚たちの他、集落で獲れたマドジョウも入っている。全て1〜2センチ程度の小さいものだったのだが、最初に驚いたこととしてその小さいサイズの魚たちでも同じくらいのサイズのヌマエビを食べてしまうということ。

 

水槽のコケ取りなどにヌマエビを入れておくのはいいことなのだが、大抵の魚にとってこの種はごちそうとなってしまう。そのうち余裕が出来ればヌマエビ用の水槽を作りたいと思っているが、現状では魚たちのいいエサにしかなっていない。

 

この水槽を設置したときは30尾程度のヌマエビ、それも捕獲した中でも大きいものだけを選別して入れておいたのが、2週間程度で見事に消えてしまっている。それほどにこの小さな甲殻類は魚にとってごちそうなのであろう。

 

通常、オヤニラミは同種の混泳が不可で、もし混泳してしまうと弱い方が死ぬまで攻撃し続ける習性がある。ただ、大量の魚たちを入れて気を散らしたり住処となる岩や草を多く設置することで同種への攻撃性が緩和されることはある。

 

さらに、ペットショップなどでこの種が売られているのをみるとわかるように、小さい頃から混泳させることでその個体に対してのみ攻撃性がなりを潜めるということも混泳テクニックとして存在する。

 

そんな家の稚魚用水槽だが、その中でも最初の成長頭がこのドジョウである。こんな感じで草にもたれてリラックスしていることもありそれはそれで微笑ましいが、あまり慣れることのないドジョウにしては餌付けされるのが早かった。

 

今ではエサを投入するために人が水槽前にいったり水流を止めたりすると、エサが落ちてくるポイントでスタンバイするほどの慣れようだ。他の魚も同様に一斉にガラス面に寄ってきてはエサに踊らされているが、いざエサを投入した時に浮いている間はよく食べるものの、砂の上に落ちたものに対してはまだ反応が薄い。

 

それでも降ってくるエサがなくなったときには底の餌を探して食べているのだが、常に底の餌を食べまくっているこのドジョウが最も大食漢ということになってしまっている。

 

紹介の最後を飾るのはこちら。私の好きな魚でもあるドンコだが、こういう鈍くさそうな顔をしているが生来獰猛な種であり、完全なるフィッシュイーターで、大きく育ってからは自分と同じくらいの大きさの魚でも丸呑みするほど生きた魚に対して貪欲さがある。

 

オヤニラミもそうだが、こういう気性の荒い魚ほど人間に懐くのも早く(恐れないということだろうか?)、今ではエサを投入するときにハシ先までくわえて離さないほどになっている。

 

と、以上が現在の我が家のニッタンラインナップとなっている。目下の課題は最初の冬をどう乗り越えていくかになっているが、そこらへんはまた報告するだけの内容があれば行いたいと思う。

続きを読む≫ 2020/10/12 18:51:12

ブログ更新が大幅に遅れてしまっている。季節はもうすっかり秋となり、この時期に夏の出来事を載せるのは少し抵抗があるが、我が家の水槽ラインナップがかなり充実してきたためここで報告しておこうと思う。

 

今、この記事をアップしているほぼリアルタイムのこととして、冒頭の写真のように裏庭の木が一斉に花開いている状態になっている。左のキンモクセイは満開で周囲に甘い香りをもたらし、右の柿の木には熟した柿がまさに結実しているところだ。

 

少し前には以前の記事でも紹介した山椒が満開であったのだが、今年は何もしないまま盛りを過ぎてしまっている。ただ、今回の記事のテーマであるニッタンに関しては全てこれより随分と前の夏真っ盛りの頃の話である。

 

まずは今現在の水槽の状態がどうなっているのか、それがわかる写真を右に載せておいた。前回の日淡ブログでは90センチ水槽と120センチ水槽の立ち上げまでを紹介していたかと思うが、現状は写真のとおり。

 

この写真の中だけでも6つの水槽があり、前回から増えてしまっていることになる。この夏、私は空き時間を見つけてはガサ入れ、釣りに精を出して近隣の川の生態をある程度把握することができた。

 

そして、獲れば獲るほどそれを水槽で飼育したくなり、都度小型水槽を増やして今では写真のものを含めて全10基の水槽を持つに至った。今回の記事では右の写真に写っている6つの水槽の内容を紹介したい。

 

まずは毎度のことになって恐縮だが、私イチオシの魚からざっと触れておく。このオヤニラミは以前のブログでゲットしていたこの地域で初めてお目見えした個体。

 

今は少し大きくなっているが、当初こちらに来たときと比べて少しシャイボーイになっている。水槽の魚全体的に言えることだが、住んでいる家で飼育するのとは違って触れる時間が短いため、日に日に人に対する警戒心が強くなっていく傾向がある。

 

こちらも以前のままだが、2匹とも少し前までは鮮やかな婚姻色がでていた。写真でも少し婚姻色の名残が感じられる色合いだが、徐々に落ち着いてきている。

 

彼らもまた少しずつ警戒心が増しており、人が近づくと飛ぶように隠れようとしている。外での飼育で今現在はエサの時間以外ほぼ私も姿を見せておらず、居ながらにして野生化しているのに近い状態にさせてしまった。ここで毎日暮らせる日がくるのをいそぐ必要があろう。

 

さて、ここからは新しい個体を紹介していく。左の写真はある場所で大量に獲れたアカハライモリである。計4匹を飼育していたが或る日を境に3匹に減っており、そのうちの1匹は異常なほど腹が大きくなっていたということがあった。

 

共食いをする種だが、主に幼体の時期に多く4匹は成体全て同サイズを入れていたため油断していた。そんな獰猛なところもあるのだが飼育後1週間もするとすぐに慣れ、エサもハシやピンセットから直接食べるほどに懐く。エサを入れるとすぐに反応してこちらのハシに向かってほふく前進する姿がいかにも愛らしい。

 

お次はこちら。シマドジョウという種で、私の好きな底層魚だ。ドジョウというのはとにかく環境に強い種で、飼育でもそう簡単に死ぬことはないと思われがちだが、実はそこそこ死んでしまうことが多い。

 

後ろのほうにピンボケで写っているマドジョウなどはよく田んぼなどにも棲息しており、水のなくなる収穫後には土の中に潜って来年の水を待つことができるほど強い。ただ、酸素が多く必要で水槽飼育では頻繁に水面と水底を往復したりと、いわゆる飛び出しも多いため水槽のフタが必須となる。

 

そしてガサ入れで獲れたとき嬉しい魚ベスト5に入るのが左のものだ。ギギという名前で呼ばれるのが一般的だが、私の住むあたりではギギュウと呼ぶことが多い。

 

夜行性で投げ針の仕掛けなどに掛かることも多く、地元では昔から食用にされてきたナマズに近い魚である。名前の由来は捕まえたとき「ギーギー」と鳴くことに由来しているというが、私は一度も聞いた事がない。

 

背ビレなどに毒針があり刺されると痛い。他種をかじったり食べたりする上、夜動き回って消耗させてしまうため基本的に混泳は不可だが、小さい方はそれより大きい魚たちのいる水槽(90センチ)で混泳を試している。

 

大きい方は一番小さい水槽に単独飼いで、日中は常に隠れられる場所を作っておくとよい。ただ、隠れる場所をガチガチにしてしまうと飼育主が姿を見る機会が本当になくなってしまうため、適当に姿が見える土管などを置いている。

 

最後はこちら。これが何かわかるだろうか?前回の記事でも触れていたイトモロコという名前だが、この種は基本的に集団での行動を常とする魚である。

 

前回はたまたま釣れた1匹だけを紹介していたが、ポイントを絞ってモロコ狙いの釣りをした結果、全部で15匹以上の個体をゲットできた。最初は10匹ほどをまとめて120センチ水槽に投入した。

 

他の魚が個々で動く中、この種だけがどこへ行くにも全体行動をとるのは見ていてとても微笑ましい。ただ、最初の10匹で思った以上のパフォーマンスを見せてくれたことに勢いを得、結果的に現在全ての個体を混泳させたのは失敗だったかもしれない。

 

その理由として、数が多すぎるせいか集団行動が徹底されなくなったのが1点。それと、慣れていない個体を追加したことでその個体が人を恐れて人の姿を見ると逃げ隠れすることにより、他の個体までがそれに追従してしまい、人が見ている前でリラックスすることがなくなってしまったことにある。

 

それに関しては全体的に警戒心が増していることも関係してくるだろう。なるべく早いタイミングでベストな飼育環境を作りたいものだ。

続きを読む≫ 2020/10/11 19:10:11

ついに入荷してしまった。前回の古民家ブログの方で少し紹介していたが、目下のところ増えてきてしまっている我が家の魚たちの住まいとなる新たな水槽を購入した(設置後の写真はこちら)。

 

実は水槽が欲しいと思ったその瞬間から、ヤフオクで中古の良い出物がないかのチェックを欠かさず行っていたのである。水槽セットなどは900ミリ以上の大型のセットともなると数万円以上の買い物になってしまい、とても高価だ。

 

過去、東京から広島に引っ越しをする際に以前使っていた900ミリ水槽を処分してしまっていたため、今回はそれと同等かもしくは一つ大きい1200ミリの水槽が欲しいと掘り出し物を探し続けていた。

 

こういうものは決まって欲しい瞬間にはタイミング良く出ていないものであるため、実際に必要になるだいぶ前から計画的にチェックを開始。それがちょうどこのタイミングでヒットしたということで、とてもラッキーだったと言える。

 

私が落札した中古水槽は900ミリと1200ミリ2台分のセットで、1200ミリ用の水槽台付きというそれだけで即生体飼育が可能になるレベルのものだった。セットの中にはフィルターや照明も含まれている(ところどころ破損などはあるが)。

 

これだけのセットが引き取り限定で3万円ジャストというのはかなりお買い得で、ヤフオクの他の出物でも1200のセットだけで同程度の落札相場となっている。今回は広島という地方への引き取り限定商品で、しかも2台同時という部分でハードルが上がったのか、入札は私一人でハンマープライスとなった。

 

冒頭の写真はその水槽に敷くための砂を購入したときのものだ。900と1200、合わせて2100ミリの水槽分の底敷きは、それだけでも結構大変でお金がかかってしまうことになる。

 

今回使った写真の砂は一般のアクアリウムショップなどで売っている砂とは異なり、ゴルフ場のバンカーや芝生などに敷くためのもので、アクアリウム専用のものよりも圧倒的にコスパが良い。

 

写真のものが20キロで3000円ちょっとで買え、今回はこれを3袋ほど購入して全面に敷くことができた(つまり砂だけで1万円弱)。アクアリウムをしない人からすると高いと思われるかもしれないが、これはとてもお買い得な額なのである。

 

ただ難点として、水槽に敷く前に何度も水洗いを繰り返さないといけないということが挙げられる。60キロ分の砂を手作業で濁りが出ない程度になるまで洗うのはかなり大変で、バケツに15杯分くらいの量を1杯あたり2〜30回くらい米とぎの要領でしっかり洗う必要がある。

 

今回、この砂を全て洗い終わったときに私の爪はボロボロになっており、深爪状態になってところどころ痛いくらいに削れてしまうほどにかきまぜが必要であった。

 

前置きが長すぎたが、苦労の甲斐あってそこそこの環境を作ることができた。前回紹介漏れした魚も中心にここからは紹介していこうと思う。まずは私が最も愛してやまない魚、おやにらみだ。

 

写真の個体はかなり小さいもので、体調2センチ程度しかない極チビニラミとなる。この大きさのものは釣りで狙って獲ることは困難で、ガサ入れでこそノーダメージで捕獲することができる貴重なもの。

 

すでに人間にだいぶ慣れており、水槽の前で眺めているとエサを入れてくれると思って近寄ってくる行動が見られる。指を近づけても逃げず、上下に動かすとそれにつられて泳ぎながらついてくるくらい飼育に慣れてきた。以前紹介した大きい方の個体(そのときの記事はこちら)はまだそこまでなついておらず、幼生ほどなつくのも早い。

 

次は以前も紹介したチチブだが、こんなリラックスした状態で日々を過ごしているようだ。この種は見た目とは裏腹に気性が荒く、同種を混泳しているが大きい方が小さい方を追い払う様子が目立つ。

 

水槽を広くしたことでそういうケースが減ってくれればよいが、状況次第では水槽を分ける必要がでてくるかもしれない。ニッタン混泳においてペアリングはかなり大事である。

 

お次はこちら。今回、1200水槽のメインゲストにお迎えしたオイカワだ。先週末・今週末と立て続けに捕獲作戦(釣り・ガサ入れ・ビンドウ仕掛けなど)を実行する中で、最も大量に釣れたのがこの魚。

 

時期的に婚姻色が出ている個体も多く、その中でもピカイチだったのがこの写真の個体で、日本の淡水魚では最も色映えのする種でもある。他にカワムツやウグイなども色鮮やかになり、頬のあたりに追い星と呼ばれる白いツブツブが浮かび上がってくる。

 

他に婚姻色が出ているものとして、一見地味だが左の写真のものもいる。これはタナゴという種で、今後できれば繁殖に挑戦してみても面白いかなと思っているものだ。

 

日本の淡水魚の中でも繁殖が盛んに行われている種で、ノウハウもわかりやすい。以前の調査(そのときの記事はこちら)で大量に釣れたポイントで捕獲を試みたが、増水の影響か全く釣れず、写真のもの一匹しかいない。これはそのうち数を増やしてみようかと検討案件としておこう。

 

右の写真の魚もニッタン水槽には欠かせないと思っている。ムギツクという名前で、かなり大きくなると攻撃性が増すらしいが、このサイズのうちは非常に大人しく、様々な魚種との混泳に向いている種だ。

 

ただ、考慮する必要があるのはあまりに大人しすぎて、攻撃性の高い種がいると一方的にやられてしまうことだろう。今回のこの水槽レイアウトでは、このムギツクが最も大きいサイズとなるように他の個体を選んで対応した。

 

最後に紹介するのはこちらのモロコである。モロコは群れで生活する魚であるため、できれば2〜3匹同じサイズのものを揃えたいが、今のところこの写真の個体だけしかおらず、少し肩身が狭い思いをさせてしまっている。

 

ウロコがキラリと光る綺麗な魚で、写真のものはイトモロコという種になる。こちらもタナゴと同様、できれば複数種で穏やかな水槽に入れるのが理想形だ。今後の捕獲状況次第では引っ越しの可能性も考えておかねばならないだろう。

 

こんな感じで、今回と前回紹介した魚たちが今いるもののメインになる。我が家の水槽の楽なところは、現在外での設置になるため水替えが容易であること、山水を簡単にろ過したものを引き込んでいるため水質の調整が必要ないことなどが挙げられる。

 

狭い家でいっぱいいっぱいの水槽を置いていたときは、ポンプ音や水替えの煩雑さが大変だと感じたものだが、今は温度管理だけしっかりしておけばほとんどノンストレスで飼育できている。

 

水槽でこんなに楽しいのだから、この先ビオトープ作成が実現化したらどうなるのだろうと期待に胸を膨らませて今回は終了としよう。

続きを読む≫ 2020/07/21 21:01:21

田舎で家を購入してから1年余、ついにここしばらくの目標だった魚の生息場所を掴むことができた。私の最も好きな淡水魚であるオヤニラミだ。魚の詳しい説明は別途ページを用意(こちらからどうぞ)しているのでそちらを参考にされたい。

 

その有力情報はひょんなことから入ることになった。キッカケは集落の田んぼ横の用水路でガサ入れをしたことから始まる。いつものDIY作業が終わって降り続いていた雨がやんだため、何か一匹捕獲することを目的として夕方の10分程度の楽しみを実施していた。

 

そのときはアカハライモリをゲットしたためそれで満足して帰途についたのだが、その途上で集落の若い男性(と言っても50前後)とバッタリ出会って立ち話となり、その話の中で昔おやにらみを釣っていたという情報を得る。

 

そしてその場所というのが冒頭の写真にある川である。この川は隣の集落に位置し、私の家から徒歩10分圏内という庭に近い感覚で通える場所になる。我が家の下を流れているO川が注ぎ込む本流筋にあたる川で、どのくらい棲息種が異なるか疑問な点もあった。

 

雰囲気は良く、いかにも田舎の朴訥な川という感じだが、獣害対策のため周囲をほぼ鉄柵で囲まれており、情報を得ていなければ率先してガサ入れをしようとは思わなかったかもしれない。

 

梅雨に入って連日雨がちの天気が続いている。可能であれば先週の土日か若しくはこの土日どちらかで、私自身が既に知っているおやにらみスポット(安芸太田町)に行きたいと思っていた。

 

その矢先に降ってわいたような棲息情報が入り、かつ日曜日が予報に反してほぼピーカンという状況になったためこれ幸いとガサ入れを行っているのが右の写真だ。

 

得ていた情報は数十年も過去のことで、今現在もいるかどうかはわからない状態だったがとにかくやってみないことには落ち着かなかった(もはや病気に近い)。そして運のいいことに、この川で獲れた最初の魚がおやにらみだった。これは運というより、まず住処にしていそうな葦の中を優先的に探した結果である。

 

結果的にこの日は30分ほどで充分すぎる成果を得たためガサ入れを切り上げたが、その中には大小2匹のオヤニラミが含まれていた。左の写真は大きいほうの個体で、体の大きさに合わせて入れる水槽を選んでいる。

 

この魚は他の魚への攻撃性も強いが、最悪なのは同種の混泳になる。通常、1つの水槽に複数のオヤニラミを入れると、どちからが死ぬまで攻撃を続けてしまう習性をもつ。

 

予想外のところで魚が増えてきたため、急ぎ水槽の追加について本気で検討を進めている。ここで今の水槽にいる魚を一部紹介しておこう。

 

まずこの日おやにらみと一緒に大量に獲れたヨシノボリで、石を剥がすたびに網の中に入ってきて、わずか10分足らずの間に6匹ほど増えてしまった。我が家の下を流れるO川にも棲息しているが、数が少なくあまり見かけることができないでいた。

 

どの川にも必ずといっていいほど棲息している種で珍しさは全くないが、貴重な底層魚としてニッタン水槽を彩るときに、カマツカなどと並んで欠かせない魚ではないかと思っている。

 

お次はコレ。石の窪みの間にいる小さいのが見えるだろうか?これはアカハライモリのコドモで最近ようやくエラが引っ込んで幼体に変体したばかりである。

 

ご存知の方もいるかと思うが、イモリという両生類は幼生のときはエラ呼吸で水の中だけで過ごしている。そのころはウーパールーパーのような突起物が頭の裏のあたりからニョキッと伸びているが、成長に伴いそれがなくなり、肺呼吸に変わる特性を持っている。

 

飼育は容易だが、脱走の名人でもあるため、外に出れる可能性のある穴は全て塞ぐ必要がある。是非飼ってみることをお勧めしたい生きものである。水槽環境に慣れてくればエサは何でも良い。

 

右は同じく集落のO川に多数生息している魚だ。このくらいの大きさが水槽で飼うには最も面白いが、体格差が出てくると大きい方が一方的に小さいのを追うようになるため、なるべくエサを与えすぎずかつ均等になるように餌付けするよう心掛けている。

 

手前にいるのがカワムツで、奥にいるのがタカハヤである。習性はどちらもほぼ似たようなもので、以前にも書いたかもしれないがO川ではある程度エリアごとに棲み分けされているように思える。

 

後は本流の方で釣ってきた魚たちで、掲載したのは私が個人的に好きな雄のオイカワである。以前のブログで大量に釣ってきたものを雌雄1匹ずつだけ選んでいたのだが、雌が雄にちょっかいを出すことが多く(体格は雄の方が大きいのだが)、ヒレや鱗の傷が目立つようになってきたので雌の方にはご退場(放流)いただいた。

 

もし秋口まで生き延びることがあればその綺麗な婚姻色を紹介できるかもしれず、楽しみにお待ちいただければと思う。

 

最後は同じく釣りで持ち帰ったチチブだ。一般的にこの種の魚は攻撃性が強く、2匹を同じ水槽に入れているがやはり大きい方が小さい方を威嚇する行為が目立つ。

 

ただ、オヤニラミほど徹底しておらず、ひとまず視界の外であれば危害を加えることは今のところないため、今後水槽を大きくして混泳する分には問題はないだろう。

 

今回紹介したのが全てではないが、紹介した中でも最後の4種の個体は水槽環境にも慣れてきており、人間が水槽の前で作業をしているとエサが落ちてくるのを心待ちにしてソワソワした動きを見せるようになっている。

 

そういう姿を見るとついつい多めにエサを与えてしまいがちだが、そこをぐっとこらえて適量を適切に与えるのが真の日淡マニアであるなどと強がって今回は終了したい。

続きを読む≫ 2020/07/06 20:53:06

前回の日淡ブログでついに淡水魚の飼育を開始してしまった。勢いとはいえ、一度自分で捕まえてきた生物の世話をするようになるとそう簡単には欲を抑えきれなくなってくる。

 

ここしばらくは古民家ブログが記事の大部分を占めており、家の購入から1年以上ほぼ休みなしで毎日DIYを続けている。先日ユニットバスの設置という大仕事が終わったことが一つの転機となり、ある程度息抜きを入れることにした。

 

今月の頭くらいからほぼ毎週土日には庭でBBQをしたり、釣りやガサ入れに出かけたりしている。冒頭の写真のとおり、水槽は2つに増え、それぞれ違うタイプのものだ。

 

増えたのはアカハライモリで、集落の田んぼ横の用水路に仕掛けたビンドウに入っていた。これは以前にも飼育したことがあるのだが、とにかく脱走の名人である。

 

以前のケースでは水槽上のフタの角のスキマから抜け出たことがわかっている。そのため、今回はフタの隅を塞ぐ処置をしながら観察を続けている。日を追うごとにエサも食べてくれるようになり、これからが楽しみでもある。

 

飼育方法はうまく陸地を作ってやるのがコツで、水との境目あたりに好んで落ち着くことが多い。

 

それとは後日になるが、近くの川に釣りにも行ってきた。釣果はオイカワ、カワムツ、モロコ、チチブがそれぞれ数匹ずつ、全てを飼育することはできないので、うち小さいサイズの2匹ずつを持ち帰る。

 

ただ、上記2つの水槽ではこれらの魚には少し小さいため、中途半端な60センチ水槽を買うことになってしまった。本当は90センチ以上のものが欲しいのだが、現実問題として置き場所に苦労することになりそうなのである。

 

60センチにしたのは右の写真のとおり、もともと勝手口に設置されていたシンク(解体して放置していた)にちょうど置けるような感じだったため、これに決めた。少しでも安いものを買おうかとも思ったのだが、銭失いになりかねないため、後々まで使えるしっかりしたいいものを購入。

 

曲げガラスのセットで底砂や水草、エサなども含めて2万弱ほどの出費となってしまい、大いに反省している。DIYでお金を節約しているのにここで出費するのではどうなのかと思いながら、すでに心は次に買いたいもの(120センチ水槽)に思いを馳せている。

 

家の周囲ではまだホタルが少しだけみられている。生物との触れ合いという意味でこの時期が一番楽しく、ウグイスやホトトギスなどのさえずりが絶えず聞かれる。

 

それと、時期としてはかなり遅いと思うのだが、写真の通り我が家の納屋の梁にいつの間にかツバメが巣を作ってしまっていた。だいたいこのくらいの時期になると巣作りは2巡くらいが終わっており、見納めになっていると思ったのだが、気づいたら5割方巣ができていた。

 

完成前だったので撤去してもよかったのだが(完成後、卵を産み付けてから撤去すると鳥獣保護法違反となる)、あまりに遅い時期だったためツバメにとっても最後のチャンスに違いないと思うと壊すことができなかった。

 

壊さなかったもう一つの理由として、巣の位置的に絶好の観察ポイントになることがわかったからである。梁上の板張りは割と最近やったばかりのところで(そのときの記事はこちら)、一部を解体することに対してまだなんの抵抗もない。

 

というわけで出来上がった巣の上の板だけを観察したいときにいつでもはがせる状態にしておき、ヒナが成長していく様子を撮影できればと思っている。今の状態は羽毛で隠れて良く見えないが、この下には卵が置かれているに違いない。

 

だいたい卵は一日に1個ずつ産み落とすらしく、夕方以降になるとこの巣にツガイの2羽が動かずにじっとしていることが多くなっている。私が近づいても、同じ高さに行かない限りは全く逃げる素振りもみせず、我が物顔である。

 

最近の私の動きとして、午後からのDIY作業をする前に少しだけこの納屋の2階(客間)で軽い昼寝をすることにしている(一度やってしまったら気持ちよくてやめられなくなった)。

 

日によっては気温30度前後の暑い日もあるが、そんな日でもこの客間の窓(3方向にある)を全開するとかなり快適な風が入ってくる。それは、よほど無風の日でない限り扇風機すら必要ないレベルであり、今現在我が家での最高の涼の取り方となっている。

 

写真のツバメはそんな客間で作者が横になっていると入り込んできた闖入者というわけで、窓を開けていると入ってきて部屋を見回って出ていくのだが、出るときに誤って窓ガラスにぶつかってしまい、私の目の前にポトリと落ちてきた。

 

接写してもしばらく動かなかったが、少し落ち着くと飛び立っていった。こういう野生の観察が居ながらにしてできるという環境が、生活を豊かにするものだと心底感じている。

 

最後は右の写真のものを紹介して終わろう。天気の良いときに集落の水路や田んぼ周辺でガサ入れをしていると、思わぬ発見をすることもある。この個体は用水路の側溝にいたもので、ニホンイシガメという歴とした日本固有の種である。

 

近年はあまり見かけなくなったと言われるが、こういう生き物が普通に棲息する環境を守ることは我々世代の義務に近いものがあると思っている。少なくともここの集落に開発の手が伸びてくるようなことは何としても避けたいところだ。

続きを読む≫ 2020/06/30 20:22:30

昨日のブログで集落周辺の山を沢沿いに探索したことをお伝えした。このとき同時に行っていたのが渓流の魚種調査である。調査といっても個人が適当にやっているもので、本格的なものでは全くない。

 

多少の山登り要素もあったため、調査の手法としてはやりたいことを全てやったわけではなく、網を使ったガサ入れと仕掛けを埋めておいただけで、冒頭の写真はその仕掛けの中に入れておく集魚用の練り物を作っているところだ。

 

これは釣具屋などで安価で手に入るサナギ粉というやつに水を混ぜてコネコネするだけのもので、淡水魚を集めるのに有効なものとなる。

 

練り終えたものは右の写真にあるビンドウという入れ物の中に入れておき、適当な場所に仕掛けることになる。ビンドウは簡単に自作できる構造だが、このもの自体は購入した家から出てきたガラクタの中にあったもの。

 

2リットルサイズのペットボトルの底の窪みの部分に魚が入る程度の穴を開けてあり、その他全体的にキリで開けたような小さな穴が全面に開いている。

 

これを渓流の中に仕掛けるのだが、今回試しに置いてみた場所は比較的奥のほうの流れの中と、家の傍の流れがない部分、反対に少し流れのある川幅の細い部分の3通りとした。

 

結果からいうと全て数時間で3〜5匹程度ずつの魚を確認できたが、出入り口の造りがさほど精巧でないためうまく逃げられたものもいる。これはこれで全捕獲を抑止する効果があっていいかもしれない。

 

奥の方の渓流に仕掛けたビンドウの様子を撮ったものが右の写真。このような形で流れの中に置いておくことで、下流側に開けた穴から固めたサナギ粉が少しずつ溶けて流れていき、下流の魚を強烈に引き寄せる。

 

穴の形状的に入るのはたやすいが出ることが極端に難しくなっていて、置いておくだけで簡単に魚と対面できる。

 

実際に仕掛けに掛かったものは、奥の部分ではタカハヤとサワガニ、家そばの流れがあるところではカワムツのみ、流れのない部分ではタカハヤとカワムツといった具合で場所場所によって棲み分けはありそうだが、ひとまず安心したのは複数種の魚がいることだ。

 

今回の調査まで作者はこの川でカワムツ以外のものを見たことがなく、魚種という観点で少し心配していた部分がある。やはり多様性のある川のほうが魅力があると思うからである。

 

さらに、奥の奥まで網を入れてガサ入れをしていると、これもこの近辺ではまだ見たことのなかったヨシノボリが顔を出してくれた。ただ、新たに見つかった魚種はここまでで、私が期待するオヤニラミには今回も会えていない。

 

雰囲気からしていてもおかしくはないと思い、期待しながら川を見続けているのだが、好みそうな深さで流れの少ない広い空間で、かつ砂や隠れる石や木の根などの住処になりそうな部分が意外と見当たらず、調べるほどにこの川にはいない可能性が高まっている。

 

集めた魚はすぐに逃がしてもよかったが、ついつい一番安い水槽セットを買ってしまったのが反省材料だ。家が完成した暁には大きな水槽を一つと、ビオトープ(人工渓流)を作って集めた魚を放したいと考えているのは以前にもお伝えしたかと思う。

 

ともあれ、集落の川に最低でも4種(確認情報としてドジョウもいるという話を聞いている)の淡水魚が存在することがわかり、かなり嬉しい誤算といえる。あと残るターゲットは農業用貯水池となっている上流の堤の部分にウナギがいるのではないかと期待しているが、いずれ仕掛けなどを入れてみたいと思っている。

 

集落では5月に入ってすぐオオサンショウウオの姿が見えだし、月末にはホタルが飛ぶようになっている。生きもの的には今が一番いい時期になるため、できるだけ観察の機会を設けたい。

続きを読む≫ 2020/06/05 22:49:05

このところ家の改修のほうにかかり切りでその他の楽しみをほとんど断っている。ただ、ここまで連日暑い日が続くと改修作業を毎日黙々とやるのが精神的にも体力的にも辛くなってきた。

 

そこで今回はちょっとした息抜きという名目で集落を流れている川、その名もズバリO川(Oは集落名がそのまま使われている)の生物調査をしてみた。実はこの川、私の家のすぐ下を流れる川で、そのまま上流のほうまで魚種調査を兼ねて遡ってみようということだ。

 

家を購入してからここまで川に入ることをほとんどせずに上から眺めるだけの日々を過ごしてきた。ただ、入ってはいないが観察は欠かさずしていたため棲息する魚種に関してはある程度の予測があった。

 

というのも、ここの集落を知ってから今日までおおよそ一年くらいが経っているが、上から覗いてみるぶんにはカワムツ以外の魚を見たことがない。少し前に行われた集落の生物調査のときに過去発見されている魚リストが配られたのだが、そこにはメダカやヨシノボリの名前があった。

 

私も今まで色んな川を見てきたつもりだが、普通に魚が棲息している環境の川でヨシノボリなどの底層魚が見当たらない川というのをほとんど知らない。だが、この川では今まで一度もそういう底層魚にあたる魚(ヨシノボリやカジカ、ドジョウ、カマツカなど)を目にしていない。

 

今回の調査では是非そういう底層魚を見てみたいということと、あとこれは個人的願望も多少入っているがこの川にオヤニラミがいるという未確認情報を聞いたためそれを探してみようというのもきっかけになった。

 

オヤニラミに関しての私の思い入れは以前の記事で書いたとおりだ。この川の環境的に棲息していてもおかしくないし、むしろその方が自然であるような気もしている。

 

前置きが長くなったが、いざ川を遡行していくことに。この川は上流のほうで農業用貯水池になっており、集落の山水はそれより上流の渓流より全戸に向けて配管がなされている。冒頭の社は昭和30年代に先人によって配管工事が成された際の記念碑であるらしく、山水を濾過するタンクの清掃が年に一度集落の人の当番制で行われている。

 

貯水池のすぐ下流には右の写真のように集落の田に水を供給する農業用水路が設けてあり、ここを調整することで水の出し入れが管理されている。

 

この水路の分岐点のすぐ上流が貯水池であり、今回の調査はそこで終了する予定だったのだが、いざ遡ってみるとその貯水池に注ぎ込む渓流が思った以上にちゃんとした渓流だったため引き返すのが惜しくなり、そのまま追加調査をしてみた。

 

貯水池を上流側から見た写真。いずれここで一度釣りなどをして詳しい魚種調査をしてみたいが、それはまた次の機会に。ここまで川に網を入れながら遡ってみたが、意外と川虫などの魚のエサとなるものが少なく、魚もカワムツしか確認できていない。

 

目当てにしていた底層系の魚も全くお目にかかれず今回は残念といっていい結果に終わった。ただ、渓流の雰囲気自体は悪くなく、恐らく外来魚などの侵略もなさそうに思えるため、貯水池の底あたりにはウナギなどが棲息している可能性も充分にあると思っている。

 

そんな感じで当初の目的(希望的観測)はかなわずだったが、右の写真のように嬉しくなるひとコマもあった。まださほど大きくない個体だが、こういう発見は他の川ではまず見ることのできない貴重なものであろう。

 

以前書いた記事のように7月の暑すぎず湿度の高い生ぬるい日(雨後の日など)にはよく顔を見せてくれていたが、7月下旬より一気に暑くなってからはほとんど人目につく場所に出てこなくなっていたオオサンショウウオ。だが我々の住む少し下流の暑い場所よりもやや涼しいこういう上流域ではこのように陸上に出てくることがあるようだ。

 

最後に本日網に入ってきたカワムツ以外の水棲生物を紹介して終わろうと思う。いずれもオオサンショウウオが好む甲殻類のエサになる生物だが、このO川にはくまなく棲息していて網にも大量に入ってくる。

 

普通、川の中に網を構えて上流にある石をどかすと川虫などが入ってくることが多いのだが、この川ではそれらの代わりにスジエビが多く獲れ、それもオオサンショウウオなど貴重な種が棲息する理由にもなっていると推察される。

 

渓相としては上流の趣がある渓流なのだが低山に囲まれているため高度はさほど高くなく、上流っぽいが実質中流域といえる環境。マスが棲息するには水温も高く、通常の川の上流とはそれらの点で明確に違いがあるのが生物の違いに表れているような気がする。

 

以上、勝手な推測をしてみた。

続きを読む≫ 2019/08/17 15:18:17

我が集落では年に一度外部からの希望者を募って集落内の水棲生物を調査する企画を実施している。聞いた話では例年参加希望者が多すぎて抽選制度になっているらしく、本日の本番では多くの家族が訪れていた。

 

基本的には集落の田んぼ周りをフリースペースとし、水路や田の中など大人も子供も網を片手に珍しい生き物を探すのに必死だ。この企画には生物学者や植物学者などの専門家も参加しており、採集が終わったあとで全ての生きものを一か所に集めてそれぞれに対する解説も行っている。

 

今日の獲れ高としては右の写真のとおりで、水棲生物としてはミズカマキリ、ゲンゴロウ数種、ガムシ数種、アカハライモリ、ドジョウ、カワムツ、コオイムシ、スジエビ、ヤゴ数種、沢ガニ、カワニナ、タニシ、トノサマガエル、ヌマガエルなど。その他ではヤマカガシや珍しい植物(イチョウウキゴケなど)の解説もあったようだ。

 

私はといえば、周囲が水路などに網を突っ込んでいるのを尻目にまずいつもの川の観察を行う。今日はタイミングよくオオサンショウウオが出ていたため、最終的に希望者に見学をしてもらったのだが、皆それぞれに興奮と感動している雰囲気が伝わってきて理由もなく誇らしい気分になった。

 

以前にオオサンショウウオを発見した記事を書いたが、それからというもの、実は2日に一度は必ず目にするほど人前に出てくることが多くなっている。我が家の真下に巣を作って棲んでいる個体は恐らくこの川の中でも最大級のもので、私が最も多く観察できている個体だ。

 

だが今日出ていた写真のものはそれより2周りほど小さい個体で、脇腹のあたりが変色(皮膚病か少し上流にいる大きい個体に噛みつかれたか)していたため、参加者の皆さんには遠目で見るだけにとどめておいてもらった。

 

今日はこの写真の個体の他にもいつもの大型の個体も住処から頭だけを覗かせているなど、複数の野生を見ることができたラッキーな一日となった。毎日観察している私でさえ、同時に極至近の間隔で複数の野生を見ることはなかっただけに、参加者にとってはより特別なものになっただろう。

 

続きを読む≫ 2019/07/07 21:25:07

私が買った家のすぐ下を流れる川にはオオサンショウウオの巣が存在する。今まで話には聞いていたが、今回はじめて本物の野生に遭遇することができたのでここに報告したい。

 

まだ買ったばかりの家には住んでいないが毎日通っている。DIYでリフォームする過程のブログを展開中だが、家に着くと毎回必ず周囲の川を覗いていくのが日課だ。折しも初夏のいい時期である。オオサンショウウオは通常岩の間などの暗いところにじっとしていることが多いが、じめっとした日にフラリと外に出てくることがあるようだ。

 

基本は夜行性ということだが、天候次第では日中みられることもあるということで毎日の観察を欠かさず行っていた。その行動が実り、ついに見つけたときには嬉しさのあまり時間を忘れて観察を続ける自分を抑えることができなかった。

 

地元の人の話ではオオサンショウウオは普段こそゆっくりノロノロと動いていくが、いざ本気になったときには見違えるばかりのスピードで走っていくそうだ。そういう瞬間も見てみたいが、今回見たのは超スローなパターンで作者が捕まえたりするのにも全く動じず、どっしりと構えて5時間以上その場から離れなかった。

 

オオサンショウウオは綺麗な川の上流に岩場など巣になるような穴や隙間などのスペースがないと棲息できないとされる。家の下を流れる川は中流以上の里川にあたるが、岩場などはなくコンクリートブロックで整備された私のあまり好みでないタイプの川である。

 

ただ、そのコンクリートブロックが様々な動物の住処になっており、オオサンショウウオをはじめ左の写真の日本イシガメも多数確認されている。またブロックの壁には大小様々な穴があり、シマヘビやヤマカガシも頻繁に見ることができる。

 

川には魚種調査をしたわけではないからまだ確かなことは言えないが、恐らく淡水魚の種類自体は少なく、上から覗いているぶんにはカワムツしか確認できていない。ただ、ヌマエビやスジエビ、サワガニなどの甲殻類が豊富に棲息し、ヤゴなども多く棲む。

 

それら上記に挙げた生物、カメ、ヘビ、カニ、魚など全てがオオサンショウウオのエサであるため、ここは絶好の生息環境が整っているといえるのだろう。我ながらとても良い環境に物件を求めることができたことが嬉しい。

 

サンショウウオを飽くことなく眺めていると集落の人たちが数人集まってきた。その人達の話によると、昔はこの川も護岸が全くされてなく大小の岩場だらけで、夜になるとホタルが群生乱舞し、オオサンショウウオもそこら中にいたそうだ。

 

サンショウウオなどは数が多すぎて、普通に捕まえてきては焼いて食べていたそうで、特別天然記念物となった今となってはその発想はあまり湧いてこない。今の時代、例えば大雨が降った翌日に水路で見たなどの目撃情報はこのへんの田舎ではままあるものの、なんでもない晴天の或る日にこうして野生の姿を見られること自体が極めてレアなケースといえる。

 

そしてこの家で今後暮らしていく限り、こうしたことが日常的に起こるという意味で私はなんて幸運な人間なんだと日々を噛みしめる思いである。これからもこういった貴重な生物が住めるような環境を維持していきたいものだ。

続きを読む≫ 2019/06/17 18:36:17

今年はゴギの産卵をカメラに収めることが一番の目標であった。目的の川では林道工事により川のコーヒー化現象が起こるため日曜以外にはほぼノーチャンスとなる。雪が降ってしまっては遅いため数少ないチャンスを利用し山に入ってみた。

 

山はいい感じに秋めいている。木々の紅葉も素晴らしいが、黄色や紅色の落ち葉が林道に積もってクッション性の高い道ができており、歩くと心地いい。肝心の天気もここ一番の日よりでまさにうってつけの日となった。

 

ただ、私は大雑把に秋は産卵の時期ということを知っているだけで、具体的に今日いきなりゴギの産卵シーンが見れるのかというと自信は全くなく、全て手探り状態からのスタートである。

 

夏に産卵床になりそうな場所に予めアタリをつけておいたが、最上流部に入山後本流を下りながら候補地を探していく。最初約2時間ほどは生き物の気配さえない空振り状態が続いた。

 

のんびり家を出たためなんの成果もなく正午を迎える。運動を止めると少し肌寒くなるものの、見晴らしの良い川べりの大石に座って昼食を摂ることにした。いつも思うことだが、野外で食べるとどうして同じ食事でも美味しく感じるのだろう。

 

前半は本流の流れが少なく浅いところを見て行ったが成果が上がらず。後半は右の写真のようなさらに流れが緩やかで浅いポイントや支沢の緩やかな部分を重点的に見ていく。

 

するとどうだろう。最初に入った分岐の浅い流れに足を踏み入れた瞬間、4つほどの黒い塊が四散するのが見えた。4匹が固まって産卵をしていたのだろう。普通に泳いでいると背中が外に見えてしまうほどの浅い場所だ。残念ながら散らしてしまったため撮影はできず。

 

その後、4匹以上の集団を見つけることはできなかったが、その浅い部分近辺でメスを待つオスを何匹も確認することができた。突然現れた人間の姿に驚いて逃げるのだが、浅い場所を慌てて逃げるため、姿を晒しながらどこにいるのかが一目瞭然なほどの無防備さだ。

 

また、一度散ってしまってもしばらくこちらがじっとしているとまた元の場所に戻ってきて、自分の産卵ナワバリを主張している姿など普段の動きとは全く違うものも見れ、興奮冷めやらぬ瞬間を過ごすことができた。

 

その後も無事産卵シーンに遭遇し、写真に収めることができた。他のイワナと同じく、オスがメスの後方から近寄り体を摺り寄せて産卵を促す。呼応したメスが震えながら産卵を行っている写真が右である。残念ながらオスとメスのタイミングが合っていない写真だが、何度も繰り返し行っていた。

 

なにより、このくらいの大きさ(20cm前後)のゴギの婚姻色を私も初めて目のあたりにすることができたことが嬉しい。

 

私の印象では、産卵行動に入ったサケは人やカメラなどもあまり警戒しなくなるようなイメージを持っていたが、ここでのゴギはとても警戒心が強く、従って水中カメラも用意していたが水中写真を撮るほど近づくことは困難で、私と目が合うとすぐに岩陰に隠れてしまった。

 

普通のイワナとは違い、絶滅危惧種でもあるゴギの産卵を見ることができ、私にとっては特別な日となった。マニアックな趣味かもしれないが、これまでゴギの産卵を見たことのある人が日本にどれくらいいるのだろう。

 

続きを読む≫ 2017/11/05 11:12:05

台風一過後、夏も終わり秋の臭いが色濃くなってきたぐらいから晴天が多く見られるようになっている。そろそろ私が暮らしている家のそばの川で魚にお目にかかりたいと思い、足を伸ばしてみた。

 

可愛川(えのかわ)、江の川の一支流である。妻の実家はまさに川の本流沿いにあるのだが、昔(土師ダムが着工される前)は水量が豊富で子供たちが当たり前に泳ぐいい川だったらしい。

 

義父の言うにはオヤニラミなども至る所に泳いでいたらしく、さすがに今日ではもういないだろうが、もう少し山奥である川根という地域にいけばまだ野生のオヤニラミも見ることができるようだ。

 

今日はその本流でどのような魚がみられるかをのんびり楽しもうと思い、ガサ入れではなくミャク釣りに出かけた。寒バエにはまだ早いがオイカワが釣れると嬉しいだろう。

 

場所はどこでもよかったのだが、川辺まで歩いていける箇所をみつけてそのまま降りてみる。始めようと思った矢先、30センチほどのニゴイが悠然と目の前を泳いでいき、期待が膨らむ。

 

最初はほんの小一時間ほど釣ってすぐ帰るつもりだったのだが、やっていると楽しくて時間の経つのが早い。ゆっくりペースで釣れればいいとのんびり竿を出していたが、案外いいペースで釣れる。

 

エサは白サシを使ったのだが入れるとすぐにアタリが連続し、飽きずに遊ぶことができた。確認できた魚はニゴイ、チチブ、タナゴ、オイカワ、カワムツ、イトモロコと種類はさほど多くないが初心者を連れてきても充分に楽しめると思う。

 

残念ながらオイカワは元気がよく、仮水槽に入れておいたものが逃げてしまったため撮影ができていない。次はオイカワだけを狙ってみてもいいかもしれない。

続きを読む≫ 2017/10/01 10:40:01

前回の細見谷川調査ではゴギが少し寂しい結果に終わったため、さっそく追加調査に向かう。

 

9月に入ってからようやく天候も落ち着き、快晴の日もみられている。秋晴れとはよく言ったもので、今年は特に梅雨がずっと続いていた印象がある。今回は先日と同じ場所に行くのだが、少し気分を変えて普段通らないルートで時間をかけて行ってみることにした。

 

話が飛ぶが、私の住む安芸高田には野生のシカが異常に多い。毎日ランニングをすることにしているが、ランニング中にかなりの確率で見かけるし、夜の運転では遭遇率が跳ね上がり、地元の人の多くは接触事故歴を持ったり聞いたりしているほどだ。

 

特に、安芸高田を縦断するように流れている可愛川(えのかわ)の土手あたりには集団で生活が成立しているらしく、一度通っただけで20頭ほどの集団を見かけたこともある。もはや動物園状態で、夜の運転では見かけないことはまずない。

 

そんなところから、どのあたりまでシカが出没するのか確認してみたいのが一つ。あと一つ、ここしばらく毎日のように見られる朝霧がどのくらいの範囲で見られるのかも可能な限りチェックしてみたい。

 

朝霧といえば、三次が有名処である。時期がきたら今年中にレポを兼ねて一度行ってみようと思っているが、安芸高田でも早朝の運転はほとんど前が見えなくなる。この霧はいったいどのあたりまで出ているのだろうか。

 

以上のことを確認してみたいと思い、敢えて高速道路を使わず一般道を使ってのんびり目的地に向かう。結果的にシカは千代田あたりまではコンスタントに出没するが、千代田の中心地からは全く見られなくなった。霧に関しては豊平や大朝あたりで急に晴れてしまう。ただ、霧に関しては現地(恐羅漢・三段峡)が近づくにつれ再び色濃くなってきた。

 

現地に着いたときにはちょうど朝日が昇り始めですでに霧はみえず、今日も晴天なのが十分すぎるほどに伝わってくる。

 

さっそく調査に向かう。前回、初めてだったこともあり車はかなり手前に置いて出発したが、きわどいながらもギリギリ行けると判断できたため今回は限界まで走らせてみることにした。

 

全く整備されていない林道なので、地面はとんでもなく凸凹だらけで、普通の車であれば絶対に行く気になれない道だ。サーフを久々に4駆にし、川底のような道をヒヤヒヤしながら進む。

 

わずか3日前に来ているが、そのときよりもさらに林道工事は進んでいる様子で、この様子だと帰路工事をしている中を道を空けてもらって通ることになるだろう。

 

前回は駐車場から1時間半ほど歩いたところから入渓になったが、車をほとんどゴール地点のあたりまでデポできたので本日は30分もかからず目的地に着く。この川は下流の方は落差に富み、ゴルジュなど泳ぎが必要な箇所が多いのが特徴だ。

 

しかし、ここ最近入っているような上流部では写真のような平瀬が多く、落差もあまりないため、釣るとなるとどうしても活発なアマゴのほうが目立つ。アマゴはそれなりにいることはもう分かっているので、今回は平瀬は無視し、落ち込みや深みのある場所だけを狙うことにした。

 

適当に10匹くらい上げたが、今日はゴギの方が多く、20センチ級を拝むことに成功。いつもは数匹拝めるとすぐ満足して納竿するのだが、もうワンサイズ大きいものも見たかったのでしばらく続ける。

 

が、これからというときに不意に川の水が濁りを帯びてきた。気が付けばあれよあれよという間に透明な水が茶色い濁流に変わる。これがスケールの大きな川であれば身の危険を察知し、すぐにエスケープでもするところだ。急に濁ったりするのは鉄砲水や雪渓崩壊などのサインだったりする。

 

ただ、今回に関してはすでに原因が分かってしまっている。例の工事である。工事が土砂を削り、川にヘドロが流れ込んでいるための現象だった。こんな感じで基本日曜日以外は日中濁流の時間が長いのだろう。

 

川の水が濁ると釣り自体はやりやすくなる。魚からこちらが見えないため入れ食いになるからだ。ただ、ここがアマゾンであれば別だが、このような茶色い川ではこちらも気分が全く乗ってこないということで結局納竿となった。

 

工事は28年10月まで続くそうだ。ここに遊びに来るなら選択肢は日曜以外にはなさそうだ。

続きを読む≫ 2017/09/13 15:22:13

天候悪く、タイミングも悪い。細見谷本流でも調査をしたくて機会を狙っていたが、今日のようないい日を見つけるまで日を要してしまった。

 

本日はついに細見谷でゴギとご対面を願うということで装備はカメラのみだが、ある程度登山後の沢登りになるため登山装備と沢登り装備を持って行く。そのため無駄に荷物が嵩張っている。

 

今回は恐羅漢山スキー場の宿泊施設などがある通称「二軒小屋」あたりに車を停めての出発とした。ここからだと前回の吉和側入口から3時間ほどかかって着いた折り返し地点まで30分とかからない。

 

一応、違う山からのルートなので最初はちょっと登りになっているがすぐ節目の峠に行きつき、中盤以降から入渓地点までのほとんどが下りになっている。釣りや探索などをして遡行していき、尾根まで出たらちょっと下って終わるという普段あまりやらなかったようなルートだ。

 

山の中はもうすっかり夏から秋への移行を始めている感じで、歩いていてもそこかしこでひっきりなしにトチの実などが落ちてくる。あまり経験のない人は少し驚くかもしれないが、静寂の中ひとりで歩いていると、突然木々のざわめきと共にボトボトッと落ちてくるのだ。

 

トチの実は渋みと苦みが強くクマなどが好んで食べるものではないが、このあたりにはクマの好物であるブナの実なども豊富にあるため、そういう実を狙って木登りをして食べることも多いと思われる。

 

今回はそういったクマの痕跡(幹に付いた爪痕や樹上にあるクマ棚)を見つけることはできなかったが、それを目的として来てみるのもアリかもしれないななどと思いつつ進んで行く。

 

前回にも書いたが、このあたりの渓畔林は広葉樹にとって最後の楽園のようなものである。写真はサワグルミだが、その特徴的な葉の並びようですぐにそれと判る。生育に何百年もかかるこれらの木だが、歩いていると次世代の若木もたくさん見つけることができた。

 

道中ひとつだけ残念なことがあった。十方山林道(廿日市の管轄)は無期限中止になったと聞いていたが、思いっきり林道工事が入っている。前回通った場所で草ボウボウの獣道だった場所が、車1.5台分ほどの幅で整地されている箇所が数か所あり、将来的にその全てが繋がるということがわかった。

 

これは廿日市側ではなく安芸太田側の林道工事のようで、あまりの破壊っぷりに一瞬絶句してしまった。削っている林のなぎ倒された部分にはトチノキなどの若木があるのも散見できたからだ。

 

ちなみにここの部分の道路拡張工事をしたところで、廿日市側が整備されてない以上貫通された道には絶対にならず、まともな目的で使う人はまずいないはずの場所である。ごくまれに杉の木にキープアウトの黄テープが巻かれているあたり、ほそぼそと林業業者が入ることがあるという程度のものだろう。その林業すら採算が合わず実質ほとんどやれていないと聞いている。

 

従ってこれは破壊のための破壊としか思えない。道を作りたければ他に候補はいくらでもあるのだ。例えば恐羅漢スキー場までのあの危険極まりない細い道。なにも最後に生き残っている残り僅かしかない渓畔林を削る必要が本当にあるのだろうか。

 

正直、こういう本物の自然がなくなってしまえば、こういう田舎の価値というのは本当になくなってしまうと私のような人間は思ってしまう。即効性はなく、表面上のダメージはないが(ほとんどの人は興味ないため)自らの首を絞める行為といって差し支えない。

 

また話が脱線してしまった。気を取り直して調査の話を進めることにする。本日の釣果は全部で10匹ほどで、ほとんどがアマゴであった。細見谷の下流(立岩ダムに注ぐ少し上流あたり)で釣りをしたことがあったが、そのときはアマゴしか見れなかった。

 

上流にいくとゴギがいるとわかってはいたが、本日お目にかかれたのはどれも15センチ未満の子供ばかり。イワナの中でも特にゴギは小柄なのだが、それにしても小さい。アマゴと混在し、アマゴのほうは20センチ上クラスが数尾コンスタントに上がっているところからして、アマゴとの分布域勢力争いに押され気味なのかもしれない。

 

標高が低く、水温も計測地点で14℃とやや高めであったため、アマゴとの混成は致し方ないだろう。ともあれ、広島に戻ってから初のゴギとの対面となった。あとは産卵床と目ぼしいところをチェックしておき、秋の深まった時期にもう一度来てみたい。

 

続きを読む≫ 2017/09/11 12:26:11

私の住む安芸高田という場所は広島県の中央あたりに位置し、東西南北、色んな方面に出かける人間には意外と都合が良い部分もあったりする。

 

三次なども普段から気軽に行ける位置取りのため、今回もなんとなしに鵜飼を見学に行ってみようということになった。なんとなしにというのは、前々から興味はあったが何日もかけて計画を練るほどの情熱もなかったからだ。

 

川で行われる漁というものに対する漠然とした憧れはあったが、なんとなく格調高く敷居が高いイメージを勝手に持っていることなどから、興味を持ちながらも今まで積極的行動に出ることなく今日に至っていた。

 

鵜飼は今現在、日本各地で行われているが、ここ三次の鵜飼は何百年も昔に長良川を手本として始めたのが最初だという。日本各地でやられている中で、鵜飼船と並走してつきっきりで見れるのはここだけというのがウリとなっている。

 

私個人的に、こういったものを楽しむときには基本的に人が少ない平日を狙っていくことが多い。だが今回は思い立ったが吉日とばかりに申し込みをしてしまったこともあり、金曜という最も混雑する日を選んでしまった。2〜3日後には台風上陸とも言われているため、天気のいい中で見れる数少ないチャンスと思ったからでもある。

 

そのせいもあって観覧客は多く、子供の団体やサラリーマンの団体など、多くの人で船上が賑わっていた。街中で座ってじっとしていると汗蒸してくるほどに暑い時期だが、水に浮かぶ船上で過ごすにはちょうどいい時分で、時折そよいでくる風が心地いい。

 

このあたりを流れる馬洗川(ばせんがわ)は川幅広く、中国随一の河川である江の川の一支流であり、女性的なやさしい川である。余談だが、昔はこの川沿いにワニが流通していたため、このあたりにはワニを食べる習慣がある。

 

川は広いとはいえ、恐らく昔と比べると魚の住環境などの規模の縮小は容易に想像できるところである。今現在、ここでの鵜飼漁は生業としては認められておらず、専ら観光業としてのみ認められている。鮎をはじめとする魚の数が減少しているためで、漁可能な範囲も昔よりぐっとせまくなってしまっているという。

 

そのため、鵜匠の数も少ない。ここ三次では現在3人の鵜匠だけで鵜飼が行われ、年齢も30〜40くらいと若め。鵜飼はシーズン限定の漁でもあり、それぞれ別の生業をしているとのこと。

 

ともあれ、まずは鵜飼を楽しんでみよう。受付は19時からなのだが、暗くなってからでないと漁はやらない。明るいうちにやってしまうと、鵜が色んなものを見てしまうため集中して狩りをしないからだ。暗くなってからカーバイトの明かりのみを点け、その一点に集中させて漁をさせるというスタイルでようやく鵜を意のままに操ることができるそうだ。

 

暗く揺れる船上であるため、あまり写真には期待できないだろう。そのため、まずは自分が見て楽しむことを目標とした。終了後は鵜匠や鵜と記念撮影などでき、思ったよりも親しみやすかった。

 

私が最も興味を持ったのがこの日、鵜たちが獲った獲物である。右の写真のような感じで、雑多な種類が獲れている。ざっと見た感じでもアユは当然のこととして、ウグイ、オイカワ、ムギツク、カマツカ、フナ、バス、ニゴイ、ハヤ、タナゴなど。ここしばらくでの変わり種といえば、ドイツゴイというものも獲れたそうだ。

 

意外なことにカワムツらしき魚はぱっと見では見当たらず、ここ数日私が通う太田川水系に見られる魚種と微妙な違いを感じることができる。最も多く見られたのがオイカワで、逆にこちらは太田川水系ではあまり見かけないように思う。普通、お客は鵜に集まってワイワイガヤガヤするものであり、羽を広げて乾かしている鵜と写真を撮ったりするのが定番となっている。

 

ここで淡水魚に興味を示す客はほとんどいないようで、獲れた魚を名前を挙げながら吟味している我々の姿は船頭、鵜匠にとっても珍しかった様子で、すっかり話し込んでしまった。

 

このへんでは未だにオオサンショウウオなども見られることがあるなど、好きな人間にはたまらない環境であるといえる。船頭と気軽に話せ、過去や現在の鮎漁の話など、実際の現地の人間しか知り得ない貴重な情報を聞けることが何より楽しい。

 

今度このへんに雑魚でも釣りにこようかな。

 

続きを読む≫ 2017/08/04 11:29:04

私にとって広島県内で一番深い場所といえば細見谷近辺を差す。植生でいうと、ブナ・トチ・サワグルミ・ミズナラなどの貴重な広葉樹がわずかに残されてあり、淡水魚種も未だ豊富だと信じる。

 

谷への入口となるのが旧吉和村であり、十方山に抱かれるようにしてわずかな自然が守られている印象があった。

 

もう何年も前に林道を作る作らないでニュースになっていたが、結果的に現段階では作らないことにより、かろうじて中国地方随一の貴重な自然林が残される形となったのだそうだ。

 

また、このあたりは中国地方で唯一になったといつかのニュースで目にしたが、ツキノワグマの生態系が保たれている場所で、渓流にはゴギも棲む。

 

ゴギというのはイワナの一種で、中国地方のごくわずかな範囲にしか存在しない貴重な種である。本州にあっては、基本的にイワナは関西以東の高山域にしか生存していないが、唯一の例外として西に存在するイワナがこの種である。

 

広島に帰るならゴギをたくさん観察しないと意味がないと言っても過言ではないほど、楽しみにしていた。ただ、私も実のところ、数度見たことがある程度で、まだ深くまでは知るに至っていない。

 

手にした吉和の釣りマップによれば、ゴギが釣れるのは細見谷の上流部のみのようだ。手探りの調査になるだろうが、まずは細見谷を沢登りし、十方山を一周するようなことから入ってみることになるだろう。

 

今回は、その細見谷から最も近い区域となる匹見という場所で調査を行ってみた。ちなみに前出の吉和釣りマップによると、ここの釣り対象魚はアマゴしか生息していないようだ。

 

現地に着きさっそく潜ってみることにした。まず、広島県内の川原まで車で侵入できる場所として、最も水が綺麗な場所となるとここらあたりしかないのではなかろうか。

 

それだけに、最奥感こそあるものの、マナーの悪い人による汚染が目立ってもいる。今回一番驚いたのは、とても透明度の高い綺麗な渓流の中にバーベキューコンロが捨てられていることであった。

 

さらに目にしたのが、引っかかって切れてしまった釣りの重りなどだが、明らかに海釣り用の重量感ある重りであるなど、山川に対する知識が全くない人が訪れているケースが多いように感じられる。焚き火跡も至る所にあり、そのそれぞれが新聞紙や段ボールなどの燃え残しがそのままに放置されてあるなど、残念なものも目にする。

 

期待とともに潜ってはみたものの、魚としては期待通りとはいかず、私が目にしたのはアマゴ、カワムツ、タカハヤ、ヨシノボリ、カジカだけであった。中でもタカハヤの割合が非常に高く、本州の他のどこにもみられるようなウグイ王国ではないことが特徴といえば特徴だ。

 

あわよくばゴギ、アカザなどと出会いたかったと思いつつ川を後にする。次の瞬間、バケツをひっくり返したような雨に襲われ這う這うの体で帰宅する。テレビをつけると1時間に110ミリの記録的集中豪雨だった。

 

いつになったら雨男の称号を返上できるだろうか。

続きを読む≫ 2017/07/31 15:25:31

ブログを始めたときに宣言していた通り、河川内部の調査に出かけた。

 

まずは写真のとおりの場所なのだが、ここは私がよく通っていた20数年前はもっと水量が多く、写真左半分に見えている木などは存在しなかった。つまり、この木の部分とそれが根をおろしている岩のあたりは完全に水に覆われており、潜ったときにこの岩の周りにたくさんのオヤニラミがいた場所である。

 

期待半分、喪失感に襲われる予感半分で現地まで行ってみたが、現地は荒れ果て、水量は半分以下にまで減少し、もはや人が川に入ることは全くないような状況になっていた。

 

もっと下流の深みのあるあたりでは昔よく橋から川に飛び込む子供をみかけた(かくいう私もその一人だが)ものだが、今は昔、遠い思い出にならざるを得ない状況といえる。

 

水量が減っているのは必要以上に多い砂防ダムや森林伐採・植林が行われている日本全国での傾向といってよいが、戻ってきてから色々と見て回った感触としてここ広島県内の山という川全てにもそれが当てはまっており、もの悲しい気持ちにさせられる。

 

全国いろんな川を見てきているが、現地の方に聞くと実に多くの場所で水量や生物種の減少を嘆く声をきくことができる。遊びに行った場所でそういう話を聞くのも悲しいが、所詮は他人事であった。来訪者である私は結局、今ある現況の川で自分が楽しめる場所に行けばいいのだから。

 

しかし、自分の思い出の場所であり、原点でもある場所に同じことが起こってしまっているのを目にし、言葉では表現できないほどの喪失感に襲われてしまった。

 

この様子では水中に潜るのが怖い。潜って中の様子を見たときにもっと大きな喪失感に襲われることが目に見えるようだからだ。私はともすれば見たくないと引き返そうとする自分を懸命に押しとどめた。今私にできることは現状を見て、これからのことを考えるしかない。

 

正直、出発前の半々だった期待値は暴落し、魚との出会いに期待をする気持ちなどヒトカケラも持てないまま調査を開始した。左の写真は入渓ポイントになる場所だが、左一面に茂っている葦などは存在していなかった。

 

まず、川に入って最初に目についたのは大量に棲息するカワニナである。知らない人のために補足すると、ホタルが幼虫であるときのエサになる巻貝だ。これがないとホタルはその場所に棲息できない。昔もこの川には多くのカワニナがいたと記憶しているが、数だけでいえば今の方がはるかに多くなっている。

 

その代わりというかやはりというか、魚の数に関しては一瞬絶望的な気持ちになるほど、パッと見では見当たらない。皮肉なことだが、魚が少なく小さくなったぶん、カワニナが大繁殖を遂げているといえるのかもしれない。

 

しかし、ここからが調査の本番である。都市でいえば最初私はメインストリートといえる大通りの部分だけをざっと俯瞰してみた。上の感想はそのときのものだ。次は流れ込みや岩石の下、スキマなども丹念に調べる。すると・・・・・・

 

サイズは川幅に合わせて全体的に小さくなっているものの、たくさんの種類の魚がまだいるのだと気づく。興奮を抑えながら夢中で魚を追い求めた私の目にざっと入ってきた魚種だけでも、アマゴ、アユ、ウグイ、カワムツ、ムギツク、カマツカ、チチブ、ドジョウなど昔とほぼ変わらない基本種の魚は未だに健在であった。よくよく探せばそれなりのサイズのものもいる。種類についてはこちらで参照していただければと思う。

 

残るは川魚四天王をなんとしてでも発見したい。この川でいう川魚四天王とは、オヤニラミ、アカザ、ギギ、ウナギである。数は少ないが、昔は見ることができた貴重な種たち。

 

このクラスになると普通に水の中を泳いでいるだけでは滅多に見つかることはなく、草が生い茂った場所や、流れ込みの岩の間、石の裏や泥砂の中など一筋縄ではいかない場所に隠れ住んでいることが多い。無茶な調査は住環境の破壊にもなるため、慎重さも必要となる。時期によっては卵を守る必要もある。

 

まずは私が最も好きなオヤニラミにターゲットを絞って探してみた。昔であればこのあたりは水量があり、大小の岩など住処になる場所が広く、かなりの数が棲息していた。よくオヤニラミ用の罠網が仕掛けられていたほどで、潜るたびに捕まった個体を開放していたものだ。今はそんな場所はなくなっているが、逆に荒廃によって草木が伸び放題になり、流木がたまっている場所がそれなりにある。

 

あたりをつけた場所を根気よく探していくと私の姿に慌てたのか、流木の影に猛スピードで入っていく魚影が視界の隅に入ってきた。あまりの大きさに興奮しつつゆっくりと近づくと、10センチ以上もある大型のオヤニラミが悠然とたたずんでいた。

 

少し興奮しすぎて撮影に時間を使いすぎた。その後もあたりを見ていくと超大型のやつが数匹確認できた。他の魚種は小型化しているのに比べ、この魚だけは昔よりも明らかに大型が増えている。なぜだろう?環境の変化により逆に敵が減った結果としてそうなっているに違いない。昔はもっと大型の基本種が多くいたため、エサの取り合いが熾烈だったのだろうと予測できる。

 

オヤニラミに時間を使いすぎたため、他の四天王に関しては後日のことでいいという気になってきた。というか、残りの3種に関しては、昔でさえ本当に数が少なかったため、今となってはほぼ期待できないだろう。だいぶ上流まで遡り岩の間など確認してみたが、今回は発見できなかった。

 

次回のチャンスに期待しよう。

 

 

続きを読む≫ 2017/07/14 18:29:14

ほとんど恒例になりつつある夜の散歩に出かけてみた。

 

朝、散歩。夜、散歩と何やら急激に年寄りじみた生活に変化している感がある。しかし、朝は朝で空気がうまいし、夜は夜でまた違う良さがある。都会と違って街灯は少なく、また散歩といっても国道などを歩くわけではないため、暗い場所を好んで歩く。そうすると、ほんの少しの生き物の気配に敏感になったり、自然を感じながら運動もできるので一石二鳥だ。このあたりではシカの親子などもよく見かける。

 

毎回散歩ルートは変えているが、今日は家のそばにある小川のルートを初めて歩いてみた。川のせせらぎや虫の声に耳を澄ませながら進んでいると、暗い川の中に真っ白な動く物体を見つけた。近くに橋がありそこに一つ街灯が点いているが、そのほか辺りは真っ暗で、周囲にあるわずかな光を一点に集めたかのように白光りする大きな魚影。

 

正体は錦鯉だ。そのあまりにも周囲と調和しない光景にしばらくの間目をそらすことができなかった。

 

今、日本各地で錦鯉の河川への放流が盛んだという。それも一個人が行うのではなく、それなりの団体や自治体までもが積極的に行い、庶民に親しめる川として誇りに思っている風潮さえあるらしい。環境改善を謳ったある記事では「錦鯉が住めるなんて綺麗な川になったんだね」という第三者のコメントなども紹介されていたりする。

 

確かに、日本人の心の中に錦鯉というものは肯定的な存在であることに意義を挟む余地はないと言える。故郷の風景として、誰もが想像しやすい光景だろう。しかし、同時にそれはあくまで庭の池に放たれている存在としての錦鯉であるべきだと私は思っている。

 

どうやら、ニュースや記事を見ていると、錦鯉を放流する風潮に対して賛否の声が挙がっているらしい。賛成意見としては概ねこうだ。「地元住民との合意の上で行っている分には少々生態系を変えることになろうが問題ない。それに生態系への影響も言われるほどないのではないか」

 

さすがに上の記事は掲載者にとって都合の良い切り取り記事の感がないでもないが、つまり、錦鯉を放流することで生態系が変わるという想定を当然織り込み済みの上でやっている、というふうにも受け取れる。恐らくだが、環境問題や生態系への知識が一般的にもある程度広まっている現在、「ブラックバスを放流することは良くない」というぐらいのことは、理由も含めて大方の人は答えられるのではないだろうか?

 

理由は、元々いる地付きの固有種を根絶やしにする可能性がある、というのが一番おなじみだろう。しかし、「鯉」というものに対してちゃんとした知識を持っている人間からすれば錦鯉はブラックバスよりももっとタチが悪く、通り道にいる生きものという生きものを全て食べてしまう。その場にいる固有種を食べるどころか、固有種の卵までも食べてしまう悪食の魚というのは常識である。

 

また、錦鯉が住める=環境改善、という図式は無知であることの証明にしかならない。なぜなら、「鯉が棲めない川は最悪」という言葉があるぐらい、鯉は環境に強く、水さえあればよほど汚染されたドブ川でも生きていける種であるからだ。さらにいえば、錦鯉というのは交配種で、本来の環境には存在しない外来種だということ。

 

以上の諸々で私が反対の意見を持っているということは言わなくても伝わっていると思う。そこへきて、散歩中に見かけた真っ白の物体。そこで私が感じた違和感を例えるなら、登山中に野生のミニチュアダックスを見たようなものであり、見つけてハッピーとはならないものだった。

 

本来テーマにしようと思っていたことから話が脱線してしまった。錦鯉に気をとられすぎてしまったが、私が今日注目したものは川べりに飛び交っているカゲロウについてである。昔からセミと並んで儚さの代表とされてきたような虫で歌詞にも多く使われている生きものであるが、初夏に多く羽化したカゲロウが飛び交うことで、本格的な夏の到来を感じさせる私の大好きな虫である。

 

カゲロウは幼虫の頃を川の中で過ごす。見た目はグロテスクかもしれないが、噛むこともなく全くの無害だ。無害などころか、幼虫の頃も成虫になった後も常に魚のエサになっている、本当に弱い虫なのだ。時間をかけて羽化しても産卵後数時間で死んでしまう哀しい種なのである。

 

夜の散歩にも色んな発見があっていいものだ。そう思いながら家に入ると、どこからか私の服に停まっていたのだろう、カゲロウが部屋の中に飛び立った。アップで撮ってしまうと虫嫌いの人には気持ち悪いかもしれないが、無害なのでもし川の傍で見つけることがあれば夏の到来と儚さを感じていただければと思う。

続きを読む≫ 2017/05/12 22:27:12

GW最終日。なんだかんだと色々やるうちにあっという間に休みも終わる。風は強いが日当たりの良い日で、家でじっと過ごすのはもったいない。こうなると私はどうしようもなくなってしまう。というわけで物件候補地として考えている近辺の川で生物調査という名目のガサ入れをしに出かけた。

 

ガサ入れ、通称ガサガサとも呼ばれる。あまり馴染みのない言葉かもしれないが、水棲小動物が好きな人が網だけを持って川に出かけていき、魚などを捕獲する遊びのことをそう呼ぶ。現代で生活するにあたり、全く生産性のないマニアックな行為である。大の大人がと人は言うかもしれない。しかしこれらは私にとってライフワークのようなものであり、ほとんど病気に近いため、どんな罵倒を受けようとやめることができないでいるのだ。

 

4月に吉田に越してきて天気のいい日が多く、出かけたい気持ちがずっとあったのを抑え続けてきていた。無収入だから行動を抑えていたというのも多少あるが(あるのか?)、ガサ入れによってもし持って帰りたい魚などを捕まえてしまったらと考えてしまったからだ。今現在は仮住まいのため、遠からず古民家を買ってそちらに移り住むことが近々の計画としてある。そのため、本番である古民家生活の前に無駄なものは極力省こうという主旨でこれまで過ごしてきていた。

 

実は、東京から引っ越しをする際、水槽などの大型の荷物は送るほうが高くつくこともあり全て破棄してきてもいた。もし持ち帰ることを抗えないような魅力的な魚が獲れてしまったら、逆に困る。しかしそんなときも私は持ち前の超楽観ぶりを発揮し、まあそのときはまた水槽買うことになるだろう、どうせいずれ買うことになるのだからなどとわけのわからない三段論法で否定の気持ちを隅に追いやってしまった。

 

また、言い訳がましいが、これから人生の最後まで住むことを考えている地域にどんな生き物がいるのか、事前調査を進めておくことは大きな検討材料になり得る。

 

こうして、獲れてほしいいや獲れないでくれ、という複雑な心境のまま自慢の軽トラを走らせること30分、目的地に到着した。

 

適当な位置に車を停め、さっそく川に入っていく。リュックの中にはカメラ、魚入れバケツ、観察用ガラスケース、箱メガネなどが入っている。カメラが入っているため水の中で転ぶことはできない。一歩一歩慎重に進んでいく。

 

最初の細い流れの中にアカハライモリが見えた。大した流れではないが、水の流れに翻弄されるかのように体が2回転・3回転と流されるがままに遊んでいる様子がうかがえた。少しごめんよとそっと網を出す。

 

成果は20分ほどで前述のイモリをはじめ、ハヤ、ウグイ、チチブなど。葦が生い茂っている中、カエルが大量にいることも確認した。このあたりの夜はカエルの合唱で賑わしいに違いない。

 

撮影を終え、帰途につく。今日は午後から予定があったため大人しく戻ることにしたが、頭の中では次回はどこに行ってみようか、そんなことばかりを考えていた。

続きを読む≫ 2017/05/07 23:08:07

日淡の中でも特におやにらみが好きで、ネットでこのHNを見たら私の可能性が高いかもしれない。
広島に戻る、となったとき、真っ先にUターン先として考えたのが、昔よくおやにらみを捕まえたりしていた戸河内だ。恐らく今でも川に潜ればいるだろう、今夏中にそれを確かめに行って参ります。

 

基本的に関西以西の分布で本来関東にはいないはずですが、放流などあったのか?今では関西以東にも生息している場所があるとかないとか。

 

当然、飼育していた時期も長く写真も撮っていたのをアップしたいのですが、古いカメラとPCに入っているため引越し直後のバタバタもあり未だそれを引っ張り出せないでいる。 ←後日アップしました

 

性質は獰猛!と言っても小さいため怖いなどとは程遠いですが、水槽をコンコンと叩いたり、川の中で人間に出会っても恐れず突進してきます。縄張り意識が強くその中に入ってきたものは何人たりとも許さない闘争心の強い魚です。また、飼育すると人になつくのも早く、5mくらい離れた冷凍庫からエサを出すとその瞬間から尻尾を振り(この場合尾びれ)ダンスをしながら今か今かと右往左往し興奮を隠せなくなります。もともとの泳ぎ方が他の魚と違ってホバリングするような泳ぎ方で、端的に言って泳ぐのが下手な魚であり、その不器用さと相まってこのときのダンスほど微笑ましいものはありません。

 

とまあ、こんな感じで気が向いたときにブログアップしていきますのでご興味がおありの方に読んでいただけたらと思います。

続きを読む≫ 2017/04/21 18:11:21