渓流、山、自然についてのまとめ

三途の川

恐山のある下北半島にはかねてより行ってみたいと思っていた場所です。このときは機会を得て行ったわけですが、恐山に入山する前に待ち構えているのは別名「三途の川」と呼ばれる有名な正津川という川です。川や河原、山全体から硫黄が噴出されており、その強烈な匂いは恐山をして霊山と呼ばせるだけの力があります。

 

とても生物は棲めそうにない環境ですが、それだけに汚染度の低さは折り紙つきで、そういう人と離れた感じのところも昔から神事として利用されてきた所以かもしれません。

 

古来から日本三大霊場として知られている川だけに、雰囲気からして他とは違います。周囲を侵食している硫黄成分により小型動物の胎動が少ないためか、とても寂しく、もの悲しげな印象を受けてしまいます。 本当なら、これだけ真っ透明な水を湛える川を見ると遊ばずにはいられないのですが、ここではそのような気もおこりません。もう少し上流のほうまで行って遊ぶことにします。しかし、水は恐ろしいほどに透明感があります。 河原に見える白や黄色っぽいものは硫黄が湧き出ているせいで、その強烈な匂いは車の窓を閉めていてもシャットアウトできません。川に近づいてみると、河原のそこかしこが硫黄の源泉であるため足がズブズブと沈み、足元から硫黄に侵食されそうな気がしてきました。
本当に綺麗な水です。硫黄がなければ遊び場として相当なもので、集まる人間にとっくに汚されていたことでしょう。 硫黄の匂いが続く限りはおよそ生物の影を見つけることができそうにありません。 小型生物がいないことの証明に、中型・大型生物の姿もここでは全く発見することができませんでした。
さらに遡っていくと、ごく普通の渓流へと姿を変えていきます。このあたりまでくれば、動物の姿をある程度確保することができそうです。釣りをしてみるとそれなりに魚が棲息していることも確認できました。帰りの道中にツキノワグマとバッタリ出会ってしまい、冷や汗ものでしたが、ここではそんなことが起こっても当然のような気さえします。地元の方に話すと、15年住んでいるが出没を聞いたこともなかったとのこと。 もっと深い場所に行くと、谷の岸壁はほとんど侵食されており、これも異様な雰囲気を醸し出しています。下手に足を滑らせると一気に川床まで運ばれてしまい、抜け出せないような錯覚さえ覚えました。全体を通して鳥やその他の生物の音がほとんどなく、川の音だけの世界というものがこんなにも寂寥感があるものなのかと実感しました。ここでは必死に明るい声を求める自分を発見してしまいます。 春の風物詩ともなっている菜の花畑ですが、人の手が入っていない天然の場所だけに、観光として訪れる人は一人もいません。偶然、こういった名もない名所を発見することがあるので、未知の場所に遊びにいくと時間が過ぎるのも早く感じます。恐山を後にしたら、北端の大間まで足を伸ばして有名なマグロを食べてみるのをお勧めします。

 

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