渓流、山、自然についてのまとめ

都内1時間の絶景

東京で暮らしていた時に、片道1時間以内の場所を探すことが一つの命題でした。そして辿り着いたのが今回ご紹介する大芦川です。実際は一般道などを含めると1時間半ほどかかるかもしれませんが、都内の平均通勤時間にわずかプラスするだけでこれだけの気持ちよさを与えてくれる場所はそうそうありません。

 

この川が健全でいい川だという証明として、友人A氏にこの川を紹介したところ、後日こんなメールが届きました。「刺青いれた暴走族が朝の7時に橋から飛び込んでた。いい川だ!」

 

かく言う私も、ここを知ってからはしばらくの間圧倒的に他の川に行く回数が減りました。気軽に行けることもあり、行った回数の多い川ベストワンかもしれません。

 

高速鹿沼で降りて30分程度行くと雄大な流れに出くわします。この規模の川でこの透明度、おまけに関東圏というのは普通に考えてありません。 最初はこのような巨岩がごろごろしており、川遊び人の心をがっちりキャッチしてきます。この環境で潜らないわけにはいきません。 というわけでさっそく潜ってみます。この場所にはアユ・ウグイ・ヤマメ・イワナ・カジカをいくらでも見ることができます。時間はあっという間に過ぎていきます。
それぞれ違う場所・タイミングで撮ったものです。上の写真ではアユが群れているのがわかります。 流れ込みの下の様子です。水が流れ込んでいる下限より下の空間には意外と水が流れない箇所があり、そこに魚が群れていたりします。 流れが強い場所ではヤマメやイワナが力強く流れに向かって泳いでいます。
こんな場所に来ると、釣りもしてみたくなるのが道理ってものです。 岩の様子、苔の具合、水の清冽さ、生物の状況、どれをとっても文句のつけようがありません。 アキアカネが至る所に飛んでいます。休みたがりの彼らは指を出すといとも簡単に停まってきます。
上流に進んでいくと川幅が小さくなり、緑がより近くに感じられます。ここから先は一般の人はほとんど見当たらず、数奇な者だけが目にする世界なのかもしれません。こういう空間は私にとっては日本庭園の侘び寂びと似たようなものを感じさせ、とても落ち着いた気分になれます。 こういう釜になっている場所では、滝からほとばしる水蒸気が全身にかかってきます。マイナスイオンの働きでお肌もスベスベになれるので、美容にも効果大かもしれません。 こういう場所には必ずといっていいほど大物が潜んでいるものです。大物は開けた場所には滅多におらず、開けた場所の大小の岩が作った自然の洞窟のような中に潜んでいたりします。
数メートルほど潜って岩の下を覗いてみると尺オーバーのヤマメが悠々とたたずんでいました。模様・威厳・風格からみて4〜5年間生き延びたこのテリトリーのヌシに違いありません。都内1時間ちょっとの川の中で、野生のこのサイズのヤマメの写真を撮れることは私にとってもかなり珍しいことです。姿を拝めることもさることながら、逃げるときも弾丸のようなスピード感があります。 綺麗な川を思う存分満喫した余韻を残したまま、捕らえた魚をその場で食べる贅沢さ。こういった夜には焚き火を囲んでの会話が弾みます。私は酒が飲めませんが、お酒好きにはたまらない瞬間だそうです。ビールなどは当然、冷たい川の水で冷やしておきます。 通常、川の中で夜を明かすときは、獣への対策として食べたものはすぐに綺麗に片づけてから寝ます。面倒だからと処理を後回しにしてしまうと、残飯などの臭いに釣られてツキノワグマがやって来てしまう可能性もあります。そうなってしまうと割に合わないので、匂いのするものをそのままにしないことが鉄則です。

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