渓流、山、自然についてのまとめ

一枚岩のナメ

沢登りをしていると、行程の途中でナメと呼ばれる一枚岩の場所があることがあります。一枚岩とはつまり川床が普通のように砂利や砂、大小の岩で構成されているわけではなく、たった一枚の岩で構成されている形状のことを言います。わかりやすい例えをすればオーストラリアのエアーズロックのようなものが底部を構成しており、地面の凹凸がほとんどないため深みになっている場所がなく、長年の流水により滑らかな状態になっている底のことを言います。

 

念のためにもっと言うと、普通の山肌というのは通常一つの岩で構成されていることはまずあり得ず、大小無数の岩石や砂礫がくっついているような状態といえます。

 

今回ご紹介する沢上谷(そうれたに)と呼ばれる川は全国的にも有名なナメ床であり、ナメの長さが国内トップクラスの川なので初心者の方でも一度は行ってみる価値のある場所です。沢登りの難易度を表すグレードでも最下級の、初心者でも十分に楽しめるものです。

 

川は終始林道沿いにあり、どこからでもすぐに入渓可能で、下車後すぐにでもこの光景を見ることができます。 スタート地点であるだいぶ下流の方からすでに総ナメ状になっており、一番深いところでも大人が沈むような場所ではありません。 この先のあたりにこの川一番の見どころである大滝が出現します。そのあたりまではハイキング気分で登っていくことができます。
落差30メートルの滝はこの川の代表選手といえるでしょう。中央に座っている私の大きさからこの滝の規模が想像できると思います。この滝を直登するのはさすがに無理なので左岸から高巻きします。落差50メートルほどの崖ですが、初心者でも2人で力を合わせるとなんとかなるでしょう。 高巻きをしている途中で滝の方を見てみると、上の写真のように、直滑降というより、しっかり岩肌を伝って流れているのがわかると思います。滝を流す岩盤さえ一枚岩で構成されていることがよくわかる絵です。 高巻きをすると滝の直上ではなく、ある程度上流に登ったあたりに降りてくることになります。ここからがこの川の本領発揮となるポイントで、2kmにわたる圧巻の連続ナメが出現します。
こんな水の流れですが、それでも魚は住んでいるもので、ところどころの窪み部分には流れてくるエサを待つものが必ずいるはずです。 全ての場所がまんべんなく水流にさらされているため苔なども付着しておらず、見た目の印象ほど足が滑るような場所はありません。 しばらく進むとマニアには有名なすべり台の滝が現れます。これをしたいがためにここに来る人もいるほどで、夏の暑い日にここに来て滑り降りたときの爽快感はクセになりそうです。
ただ、夏の暑い日とはいってもこういった場所は必ずといっていいほど周囲を草木で覆われて日照時間が短いため、正午前後にここに着く計画をたてるとよいでしょう。ここから先は左岸についてある残置ロープを使って簡単に登れます。 ナメはこの先もしばらく続きますが、林道が見えてきました。軽いハイキング程度に考えるとこのへんで林道に上がり、そのまま道を下って入渓場所に戻るのがよいでしょう。ここまででおよそ2時間程度しかかかっておりません。 林道に出て車までの間のケモノ道にニホンカモシカを発見しました。お互い数メートルの近さまで気づかず、向こうが先に気づいて慌てて逃げ去りましたが、こちらの様子を遠目から20分ほどじっと観察しておりました。特別天然記念物に指定されて以後数が増えすぎてしまったため、食害なども起こっており今後の対策が急がれます。

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