物件購入の顛末G
断りを入れてから2日が経過し、何のレスポンスもないことを確認したため、交渉決裂と判断し、所有者本人に入電する。結果的にこちらの支払額が最初話していたものより40万円ほど高くなってしまっているため、やむを得ずお断りさせていただきましたとお伝えし、Mさん本人と話を進めていく過程でこちらの負担が増えるのは想定内だったし、そういう意味でその程度の金額であれば準備はあったが、信頼の築けない相手に結論お金だけ増やせというやり方には気持ちよく頷けなかった。という旨を伝える。
所有者より「まだ顛末なんかは一切聞いてなくて今初めて聞いたんだけど、もう一回息子には言ってみる」、「本当に、今まで色々やってもらったりしてるのにごめんなさい」、「もう息子に任せてしまっているから、お互いの溝が埋まらなかったのならもうしょうがないね、本当に悪かったです」と謝罪の言葉あり。
同日、紹介の労をとっていただいた集落のNさんにも顛末を報告。度重なる息子の不誠実な対応や、すでに不動産屋に依頼している様子などを伝え、所有者(Mさん)本人にも取引をお断りした旨を伝えたことを報告する。
「今後先方から譲歩の申し出でもあればわからないが、こちらからコンタクトすることはもうないからこの話はなかったことになると思います。色々とお世話いただいたのに申し訳ありません」と謝罪。同時に、まだ具体的に話が進んでいなかった空き家物件が残っているので、そちらのほうに再度あたってもらえないか依頼する。
2日後、Nさんより電話。所有者(Mさん)より改めてNさんに顛末報告の連絡があったとのこと。Nさんのほうからは、今後の草刈りのことや、前述の国からの補助金問題への危惧や、不動産に依頼したところでそんなにすぐ責任感のある買い手がつくとは思えないなど心配点を指摘し、作者のような買い手はそうそう現れるもんじゃないよと相当のプッシュをした様子。
さらに追及して話した内容として、所有者本人はまだ最初に作者と話した条件で物件を売りたい気持ちを持っていて、不動産仲介を全部キャンセルした上で再度作者と売買契約できるよう個人的に仲介の労をとってもらえないかと依頼を受けたとのことだった。そのため所有者は来月にも集落に来るよう準備を進めているという話。
Nさんとしては、今後ご自身が仲介の労をとることの条件として、息子が作者に対して不誠実な対応をとっていたんだから、親であるあなたからもっとしっかりと事情を説明して、これ以上作者に不快な思いをさせないようにすることと、当初の話どおりの条件で進めることを約束してくれ、そうでなければこの依頼は受けられないと伝えたとのこと。
正直、こちらとしてはもう何度も気持ちが離れるようなやり取りがあり、不快でケチがついていた最大の原因である息子が代理人のような形で出てくる限り結果は一緒じゃないでしょうかとお伝えする。そういう形ではなく、息子が出てきたとしてもあくまで所有者の後見人のような形で、意見一切のことは所有者さん本人に依る形にもっていけるのであればその話はお受けできます、と伝える。
Nさんもそれが当然とし、その方向で明日か明後日に返事をいただける手筈になっているため、今しばらく気持ちを完全に離すのを待ってくれないかとのことだった。
翌日、息子より電話。「母に何か言ったみたいですが、一体どんなことを言ったんですか」と作者を非難する口調。さらに、「こちらとしては金銭交渉をしようと額を提示したら考える時間もないほどすぐににべもなく断られて、交渉の余地もないのかと遺憾に思っていた」「そのうえ勝手に交渉を打ち切られて母に連絡するとかどういうつもりなんですか」とこちらが耳を疑うような発言。
少し予想外の非難だったせいもあり、作者もすぐに冷静になって話すことができず、「こちらとしてはそもそもMさんと契約の話をしているつもりで、破談になった経緯をただ伝えて謝罪しただけなのになぜこちらが責められなければならないのか」、「少なくともこちらは断りを入れてから2日ほど待ちましたよ?お断りの連絡を入れて2日間なにも反応がないことで手切れと判断したがそれのどこがおかしいのか」、「そもそもこちらが断りを入れたことはすぐにそちらに伝わっているはずなのになぜ所有者である母親に伝えていないのか理解できない」
「それに、不動産に依頼するときにこちらに損はさせないという口約束は言った言わないの体で反故にされるんでしょうか?こちらとしては損はさせないという前提があったから不動産屋を通すことを了承した。その舌の根も乾かないうちにこちらに40万円の出費がかさむ提案ができるなんてどういう神経をしているのか」など、無遠慮な言い方で応酬してしまう。
そして、結果的にそれをきっかけにして息子と作者の間でお互いに積もっていた腹の内を言い合うような乱暴なやりとりを交わす。しかし、それが結局功を奏したのか、なんとなく両者とも冷静に話せる雰囲気になり、息子がこちらの言葉を聞く姿勢をみせたため、今まで言えていなかったこれまでの経緯などを順を追って伝えることができるようになった。
息子からの話の中で、「母親が錯乱したようになって、ご飯も喉を通らないほど憔悴しているんだが一体どんなことを言ったのか気になって電話した」、「母からの話ではもう私はカヤの外で、私のことを無視してでもそちらと契約するというようなことも言っていて、どうやったら母をそんな心境にさせることができるのかも不思議でしょうがない」
作者なりに所有者の心中を推察し得ることを伝え、前述の草刈りなど管理が困難になっているなどの点からMさんが一刻も早く家を売りたいと思われている心境になっていることを初めて理解された様子が窺えた。
また、Mさんが一週間ほど集落に滞在されていた間、ほとんど作者が一緒に手続きを付き添い、Mさん自身も「ここまでやるからには絶対に心変わりしないでね。お願いします」と何度も確認するように言っていたことから、逆に自身が結果的に裏切る形になっていることに心を痛めているのではないかと伝える。
さらに本音を言い合う中で、40万円程度の利益を突っぱねられたことを遺憾に思うような発言もあったため、こちらの考えや気持ちも伝える。「そもそもこちらはMさんの人柄に好感を持ったことと提示額が安くお買い得であるから話に乗っただけで、こちらから働きかけてどうしても売ってほしいという形で交渉したわけではない。そういう意味でそちらに金額を吊り上げるような余地はほとんどない」
息子としては、こちらがそもそも買う気が失せてくれるのが一番よかったとも言っていて、「むしろ破談になったことはこちらとしてはいいことだと思ったんで、連絡もしなかったですし、不動産とは150万円で売りに出してみようという話をしていました」と本音の部分がやっと聞かれる。
作者としては、「こっちとしてはもっと早くそういう話がしたかったのにその点で残念でした。買う気が失せてほしいと思っているんだろうなとはわかっていましたが、こちらも移住先を探して2年経った中でようやく具体的に進んだ話でもあるし、こちらは私だけでなく家族の人生もかかっているのにそんなに簡単に心変わりすることはない。」
「売る側からすると家の価格自体は安いものに感じられるのかもしれないが、家を買うなんてこちらとしては人生でも大きな決断なのに、それを軽んじられるのはたまらない」と伝える。この会話に対しては息子からも素直に謝罪の言葉がきかれた。
その後両者とも穏やかに話を続ける中で、例えばMさん方の利益額を30万くらいに設定したとしたら如何だろうかなどと提案があり。こちらも前向きに検討してみる旨を伝え、少し返答までに時間をいただく形で了承を得る。
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